こんにちは

前回、本来のブログの目的である、りょうへいのピアノのレッスン記録を書きました。
ドビュッシーの月の光を始めたことを書いたところ、月の光つながりで、ベートーベンの月光を弾いてほしい、とのコメントをいただきました

先生に伝えます、なんてお返事したのですが、昨日、ふと思ったのです。
楽譜は持っているし、ちょっと弾かせてみよう、、、。
宿題になっている曲が終わったところで、りょうへい、ちょっとこれ弾いてみて、と頼んでみました。
疑いもせず、何で〜、とも言わず←言えない。
弾いてくれました。
私は大分耳で覚えていて、音が違っていたらすぐ気がついたのですが、本人はさっさか進んでしまって
おいおい、と指摘を受けながらも最後までサラリと弾き終わってくれました。

中2の当時は、これを何ヶ月もかかって譜読みしたんだよなぁ、と、しみじみ。
この曲を聴くと、胸がしめつけられる気がします。
実家と離れたところで暮らしている私の元に、ある日分厚い封筒が届きました。
見ると、私の父方の叔父からでした。
父は食道がんで、余命を宣告されている。
私に心配をかけたくないから、伝えなくてもいいと言っている、と。
りょうへいのピアノは、いつもビデオで見てもらっていましたが、いつか生で聴いてもらいたいと思っていました。
ここで、聴いてもらわなかったら一生後悔する。
でも、実家にはピアノはない。
親戚の家にも聞いてみましたが、ピアノがあっても長い間調律もできていない、と。
では、どこかで場所を借りよう。
それならば、うちの両親にも聴かせたいと主人も申し出てくれて。
私が、お義母さんのところに直接お願いに行きました。
脳出血の後遺症のある義父を連れた外出は、周りに迷惑をかけると遠慮されるかと思ったのです。
義母は快諾してくれて、私の作ったチラシを近所に配ってくれました。
父の親戚にも集まってもらい、私の心の中では生前葬にするつもりでした。
結局、父の親戚は皆高齢になっていて、いろいろな事情があり集まれませんでしたが。
私の両親、主人の両親の集まる、最後の機会になりました。
義母のお友だち、それから、私の同級生も来てくれました。
その時の、ベートーベン月光第3楽章です。
テレビでビデオを流して、それを携帯電話で撮影しています。楽譜が写りこむとダメなのかと思い、テレビの画面に黒い紙を貼って写したので、一部黒くなっています。
この時、両親はもちろんのこと、周りの方々にもとても喜んでいただけました。
それが、このブログを始める大きなきっかけとなりました。
このベートーベンの月光第3楽章。
また練習して、天国のおじいちゃんに聴いてもらおうか。