夕方いつも通りに犬2匹の散歩。

今日は歩いていても後ろから徐行で近づく車の音も聞こえない程の強風でした。

そんな中でも、公園の近所で飼われている犬の鳴き声が鳴りやまないのは聞こえてました。

きっと強風で空気の唸り音に反応しているのかな、と思いながら散歩の中盤、突然の事でした。

我が家の2匹のうちの1匹がウ○チをしたので袋で拾って頭を上げたら目の前にこちらをじーっと見ている大型犬。

えっ、飼い主は?

と思ったと同時にこちらに走って来て、まじかよ、って感じ。

もの凄い強風のせいか、いつも夕方に居るはずの散歩の人は誰も居なくて助けを呼ぶことも出来ず、公園の狭い遊歩道を両手で我が家の犬を守りながら、その犬から眼を話さないように後ろ向きで車の方に逃げました。

車までの道のりには狭い遊歩道の先にある、公園の中央にある沼にかかる長い距離の橋を渡り、拓けた広場を抜けなくてはならず、とても長い距離。

橋の所では我が家の犬を守り切れず、なんどか大型犬に飛びつかれたりして、犬もキャンキャン痛がり、俺も精いっぱい声をはったり足で守ったりしてたのですが、2匹居るから1匹の方に向かわれると、向かわれたほうを守り、もう1匹の方のガードが甘くなりそちらを素早く狙われたり・・。

もうほんとどうにもならなく、息が上がって過呼吸起きそうなくらい必死でした。

橋を抜け大きな広場にまで出られましたがやはり誰も居ない。

それどころか、狭い橋よりも広場の方があちこちの角度から狙われ始め、逆に逃げ場を失ってしまいました。

これじゃ、我が家の犬が殺されると思い片手で2匹の犬を持ち、警察に電話。

大型犬に襲われている、早く来て助けて下さい、と連絡。

その間も犬は襲われていたり、それを追い払うのに足を必死に出して、その足や胸の高さまで飛びつかれたり、とにかく必死。

救いだったのは、襲ってきた犬は首輪をしていてその首輪に途中からちぎれたワイヤーみたいなリードがついていたこと。

こちらに向かってくるその瞬間のチャンスにリードを首輪の近距離で踏んで、その犬の動きを封じ込められたことに成功。

俺の足元は狙われた結果だけど、我が家の犬は一先ず安心。

このままの体制で警察を待つしかないと決め、狙われてる足を片手で必死に守っていたら遠くにウォーキングしている人発見。

大声で助けを呼んで我が家の犬をその人に一時的に持っていただき、その間に大型犬を木に縛り付けました。

車に犬を乗せた所で警察到着。

通報から20分以上は経っており、興奮していた俺はサイレンも鳴らさず普通にきた警察に遅せーよと怒鳴り、事情を説明。

暫くすると始めは1人だった警察が6人に増え、周りにはギャラリー。

いつも会う散歩仲間もいっぱい。

事情聴取の間に何人も割り込み話が進まない。

その間、犬を捕獲しようとオヤツでゲージに入れようと必死な警察官。

でも犬は俺に襲ってきたときよりも興奮していて近づくことも出来ずにいました。

やっとの思いで捕獲でき運ばれていく犬。

それを見ていたギャラリー達は可哀そう可哀そうと叫んでいました。

俺は、その犬が捕獲されたのをみてっやと気が緩んで、ギャラリーの散歩仲間に何処の犬か聞いてみたが、みんな何となくとしか分からず飼い主は結局分からず仕舞い。

警察の人は飼い主を探して見つからなかったら可哀そうだけど・・・、とだけ言って終わりました。

その後、動物病院に行き、先生に説明して2匹には強めの抗生剤を打っていただきました。

腫れたりしなければ平気らしいが、明日も受診して注射らしい。

病院の先生が言うには、この前もパピヨンが散歩中にノーリードの柴犬に食いちぎられたそうです。

飼い主だった主人を守る為に柴犬に挑んだらしい。

柴犬の飼い主は反省を見せなかったらしいので刑事告訴まで発展したみたい。

今回のケースでは飼い主が出てこなけらば2週間で処分されるらしい。


帰り道、とあることをずーっと考える。

あの犬、遠くから我が家の犬に走って来た時は怒りや恐怖の眼ではなく、喜んでいた眼をしていた。

興奮して犬や俺に飛びついて来た時の顔よりも、そのキラキラした眼が頭から離れないんです。

体はずいぶん酷い状態でとても飼い犬とは思えなかったけど、それでもあの子には飼い主がいて、その飼い主さんとじゃれ合ったり散歩したり、これからも楽しい時間があったはずなのに、俺が奪ったみたいで・・。

今日あの後に暖かい夕飯や飼い主さんの暖かい声が待っていたと思うと可哀そうで悔しくて・・。

捕獲された時の安堵感とはまるで違う感情があり、書きながら泣いてますw

話はずれるけど、我が家には猫が10匹、犬が2匹います。

犬1匹以外はみんな捨て猫、捨て犬でした。

中には瀕死の状態の子もいましたけど、毎日病院に通い今ではみんな元気いっぱいで仲良く暮らしています。

莫大な財産があるわけじゃないので人間の食事の回数を減らしたりして、保護して我が家の子になった子には愛情を注いでいます。

話を戻し、

犬や猫、哺乳類以外にも人間と同じ命を持っています。

その命の重さをどう量ればいいですか?


今日から残り2週間、飼い主さんが全力でその子の事を探すのを必死に願います。

我が家の犬の傷の平癒祈願と同時に、あの子があのキラキラな眼をまた取り戻せますように・・・。