きのう、私より少しあとに赤ちゃんを産んだ友人を訪ねた。

電車を降りて、満開の桜の下で迎えに来てくれる彼女を待っていたら風が吹いて花びらが舞った。
中国に住んでいた頃みた岩井俊二のたしか「四月物語」という映画のワンシーンを思い出した。
あの時は桜が恋しかったけれど、今年は待ち遠しく思っていた。


ここのところ池波正太郎の「剣客商売」シリーズをずっと読んでいた。16巻全て読み終え、あとは番外編を残すのみとなった。
池波正太郎の小説は、草花や気候、そして料理で季節を表現する。
いつも味噌汁の描写が美味しそうで、感化されて味噌汁はきちんと水から煮干出汁をとるようになった。
中国人の夫の好物は味噌汁なので、食卓には欠かせない。

「剣客商売」は江戸時代の剣術使いである秋山小兵衛と大治郎親子の周りで起こる事件を描くものだが、沢山地名がでてくる。
この間も目黒の行人坂を下って太鼓橋を渡るシーンがでてきた。


太鼓橋に花見に行ったら、桜は満開だった。
睡蓮と書庫と時々出会う愛すべきもの-201004041747000.jpg


桜の時期はどうしてもいろんなところに思いが行ってしまう。
友人と陽のあたる部屋から赤ちゃんを抱っこしながらみた桜がきれいだった。
その桜は川に沿って咲いており、水面は散ったばかりの花びらであふれかえっていた。

桜は薄紅の花や散ってゆく花びらも美しいけれど、黒くて堅い枝や幹も美しい。