Wはおばあちゃんっ子だった。
中国では、母は子供を産んだあと、自分の母にあずけて、自分はすぐに職場復帰する。
だから子供は大抵おばあちゃんんが大好き。

おばあちゃんは80歳。
元気モリモリ。誰よりも大きな声で話し、感激しては涙をながし、
そうかとおもうと自分の息子とたばこをおいしそうに吸う。


おばあちゃんの耳には5mm程の切られた傷がある。
むかし、日本人に切られたそうだ。
少女時代にそんな思いをしているのに、おばあちゃんは私たちの結婚を祝福してくれ、
私をかわいがってくれる。
日本人が中国にどかどかはいって行って、いろんな人を傷つけたことを、
私と関係ない人がやったというのは簡単。
でも、やっぱり日本人代表になってしまっている私は、
日本人である私を大切にしてくれるこのおばあちゃんがいる限り、
やっぱり過去の戦争のことを「関係ない」と突き放すことはできない。
そういう思いをしっかり刻もうとする。


睡蓮と書庫と時々出会う愛すべきもの
おばあちゃんの家のある団地



睡蓮と書庫と時々出会う愛すべきもの
ここは、1F。犬を飼っていて、扉の向こうからわんわん吠える。
エレベーターはない。
おばあちゃんの家は4F。毎日階段で登り降りする。

睡蓮と書庫と時々出会う愛すべきもの
はだか電球は、電気が灯っていなくても温かいから不思議。