遠い朝の本たち (ちくま文庫)/須賀 敦子
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ぐっぐっと何か力をいれながら書かれているようで、
ひとつひとつ選び抜かれた言葉が重い。

はじめとおわりが、著者の友人じげちゃんの昇天。
やさしい言葉と、正直なことばでかかれているから、
なんだかとても心にしみて、
ついうるうると来てしまう。

著者の読書歴を垣間見ると、自分は読書好きではあるけれど、読書家ではないと思い知らされる。
父親との本でつながれた関係には自分を重ねたし、
本を通じて「あの時の自分」を手繰り寄せられるのは
うらやましくて、自分も将来そういう風にできような
そういう読書をしているかと問うてみることにつながった。

私の好きな米原万里も、須賀敦子も、
自分の昔を振り返って「少女時代」という言葉を使うが、私は自分の幼いころをどうしても「少女」という言葉で捕らえられなくて、すごく新鮮だった。
私もいつか、自分の昔を「少女」として受け止めるのだろうか。


「そのために自分が生まれてきたと思える生き方を、
他を顧みないで、徹底的に探究する」というくだりに
線を引いた。