米原 万里, 山本 皓一
マイナス50℃の世界

米原万里が子供向けに綴った
寒極ヤクートの乾燥して氷に覆われたマイナス50℃の世界。

大黒屋光太夫の移動した道のりを追う。


永久凍土の上にどしんと構える
世界一寒いこの場所では
あまりの寒さに摩擦で氷が解けないために、
車のチェーンが不要だったり、
釣りをしていると釣り糸が凍ってくるという。
乾燥した地域なので、
洗濯物は外に干すと水分が氷になるため、
バラバラと氷を落とせばいい。
春になり暖かくなるとやっとスキーをして
楽しむことができるそうだ。


興味を引かれたのがヤクーツクの人々は
チュルク語系の人々で、
こんなに寒いところで暮らすのに
常夏の国でこそありそうなことわざが
残っているということ。
ののしり言葉をもたないという
徹底して争いを嫌う民族は常夏の国を追われて
世界一寒い場所まで流れ着いたのだ。

ただきれいな写真と感動的な表現だけじゃなくて
こういう話が盛り込まれているところが
「癒し」を謳う作品との違いだろう。

満足。