丁庄の夢―中国エイズ村奇談/閻 連科
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エイズ村が舞台となった小説。
国の売血政策がおこなわれる中、
不衛生な環境で注射針を扱うことで
熱病が広がる。
村中のほとんどがエイズになり、
生きる希望と気力を失う。
こういうことが現実にも存在するのだから
読み進めるほどに胸が痛くなる。

売血政策の波にのり、
村人をだまし、どんどんのし上がって行く男。
その老いた父親。
そして父親の悪行のせいで毒殺された少年。
この少年が語り手となって話は進んでいく。
事実を基にしたフィクション小説
というジャンルではかなり荒削りな方だけれど、
読む価値はあるとおもう。
薦めないけれど。

中国を知らない人が読んだら
理解できないことがあまりに多いのではないかと
おもう。
こんな中国を知ってほしくないという気持ちが
わいてしまう。
こんな中国を知らずに中国を語ってもいけないとおもう。


村人が時々人間らしく戻る瞬間だけが
緊張から開放されるとき。
それ以外は苦しくて、もどかしい。


知っても何も出来ない。
巷で流れるニュースもどこまで正しいのかわからない。
何を持って判断するか。
読んでからのほうが大変。