- 吾輩は猫である (岩波文庫)/夏目 漱石
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知ったような顔をして『猫』について語っていたけれど、
実ははじめから終わりまで読んだことはなかった。
想像していた以上に笑えるため、
電車の中では読めなくなってしまった。
確かに連載ものなのでそれを一冊の本にすると
どうしてもなかなか先に進まないテンポの悪さはあるけれど、
それでも読みたくなるのは、
くしゃみ先生のぐうたら陰惨ぶりと
迷亭のとっぴな思想と
どこにでもいそうな金持ち金田の鼻子のやりとりが何十年も過ぎたいまでもありありと目に浮かんでくるところと、
妙に物事をさとった、
でもちょっと間抜けな愛嬌のある猫のかたりくちのせいだろう。
この一冊で
スリルとサスペンスと
コメディと風刺と
おまけに外国文学まで楽しめてしまうのだから
読んで損は無い。