キャッチャー・イン・ザ・ライ/J.D.サリンジャー
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『ライ麦畑でつかまえて』
を読んでいないので、これは読まないと村上春樹訳を読むことの意味が半減するかも。
まずそこからスタートしなくちゃいけない。


村上春樹は人気の作家だけれど、
私はあまりのめりこめていない。
原作を読んでみたいけれど私の英語力ではあやうすぎる。

ホールデンが学校を辞めさせられてから、
家に帰るまでの間
学校を飛び出してニューヨークをさまよう話。
劇的な大事件もなく、
ただただ彼の心の声で話は進む。
たしかに人間って、
自分の言葉で語る以上にいろいろなことを考えていて、
でも多くの小説ではそれが省かれている。
この本はその心の声が主人公なわけで、
次から次へといろいろな考えがめぐるところが
小説らしくなく、
でも人間らしい。

こういう心理状態は誰にでもありうるけれど
大人は上手にそれをかくして、
自分の中でのなかったことに出来る。
町で見かけるいろいろなことを
イヤだと思ったり、
妙に気になったり、
それは社会の中で生きていくには無駄で邪魔なものかもしれないけれど
そういうことを本のテーマとして残すというのは、
ある意味カツカツな大人たちにとっては
自分の代わりに世の中を嫌ってくれる。

結局彼自身も逃げないんだけれど、
逃げ出したかったり
自分でイメージしているよりもかっこよく行動できなかったり
そんなのって誰にもあるんだとおもうから、
だからみんなこの小説を読むんだろうな。

多分2度3度と読んだほうがいい。