私の住んでいる町内は、日本のどの地域においても同じく少子高齢化しており子供達が通学する朝7時頃でも近所で見かける子供の姿は本当に少ない。
そんな町に住み移り早11年の年月が過ぎていった。
町内会に入り順番に回ってくる班の組長やら体育委員などを任されたこともあり、右も左もわからないまま役をこなしていった。
回覧板ともなると月に2~3回は回ってくるし、ゴミの日当番や瓶と缶出し当番も順番に回ってくる。
最近では町のスーパーの駐車場付近などに古紙やプラスチックなどのリサイクル置き場が設けられているが、高齢者が多い町内の瓶と缶出しは確かにあると便利なのかもしれない。
さて、今年も町内の秋の運動会が9月に予定されていたが台風の影響で10月最後の日曜日に変更された。
昨年はうちの組長さんがわざわざ訪ねてきて、「人数が少ないから参加できませんか?」と聞いてきた。
私は、「仕事がお休みですから参加できるかと思います」と参加する種目までその場で決める事になってしまった。
始めこそ躊躇していた私だったが、確かにこういった行事に参加しない限り町内の方たちと顔見知りにもなれないと勇気を出して学区の小学校に行ってみた。
「あまりハードでない玉入れなら大丈夫かしら」と参加したのだった。
おかげでご近所さん数名とお話ができた。
今年は順延したせいか昨年よりはるかに人数が少なかった。
私の班もいつもの小学生のちびっ子達がおらず中学生が4人だけ。大人が出場する競技も
「玉入れなら....」と言ったが人数合わせの為と私は3競技も出場することになってしまった。
半分照れ、もう半分は真剣に競技に参加したが確かに体力の衰えを実感してしまった。
参加することに意義があるのか、景品として頂いたものが12本入りトイレットペーパーやらキャノーラ油だったりと実用的な品だった。
最後に運動会に参加した全員に班からお弁当と缶ビールとお茶が手渡された。
しかも人数が少ない参加だったと2人分頂きお昼前の解散となった。
私が子供の頃に経験した町内の運動会とはかなりの隔たりがあり、参加人数はもちろん活気も内容も違っていた。
昔は丸一日かけて家族みんながお弁当持参で運動会を満喫した。
しかしこういったコミュニティでのイベントは年々減少していくだろう。
古き良き昭和時代のコミュニティの形が少子高齢化と共に崩れてきていると痛感した日だった。
でも本当に参加して良かったと思った。
今日と言う日にありがとう。