包まれたブリッジ!? | レイコさんのWork Diary

包まれたブリッジ!?

昨日、59丁目をイーストリバーに向かって歩いていたら・・・改修工事中の、Queens Boro Bridge(クィーンズ・ボロ・ブリッジ)の鉄柵が ↓こんな風にカバーアップされてました。
クリスト夫妻の作品みたい!」と、思わず撮影。

q.b.bridge.jpg


クリストとジャンヌ=クロード夫妻(Christo and Jeanne-Claude)は 色々なモノ(日常品のような、小さなモノから、時には島一個とか大規模なものまで)”梱包”してしまうアート作品で有名な現代アーティストです。

代表的な作品は、ベルリンの帝国議会議事堂を銀色の布と青いロープで梱包した作品、
『Wrapped Reichstag(包まれたライヒスターク)』
(←クリック)ベル

2005年の2月16日間現的で、セントラルパーク全域に7500以上のオレンジ色のゲートを設置したインスタレーション、『The Gates』も記憶に新しい。 雪が積もった朝などは、モノトーンの公園にオレンジ色のゲートだけが色彩を放ち幻想的で本当に綺麗でした。

gates.jpg


たまたま、仕事でこの作品について少し書いたとき、知ったのですが彼らの作品には下記↓のような一貫したポリシーがあり・・・

●全ての作品を夫婦で共同制作。

●制作にかかる莫大なコストは一切の出資を受け付けずアーティストが作品を販売して得た収益である自費によって賄われる。

●周囲の環境をまきこむ作品のため政府への交渉、近隣の許可をとることから
プロジェクトは長期(最高34年間)にわたって取り組まれる。

●環境にダメージを与えない作品。マテリアルはリサイクルされる。

●作品は完成後全て、短期間にて撤去される。

知るほどに奥深い・・・が、インタビューで作品の意味を問われると「私達はただ、自分達が作りたいものを作っているだけ。見た人の反応や作品の意味は、考えていない。」とさらりと答えています。 でも、逆に私は、『The Gates』を 実際目にしたとき初めてアートの持つ意味のようなものを感じたように思います