ブロードウェイのミュージカルを時には辛辣に風刺したり、面白おかしく茶化したりするフォービドゥン・ブロードウェイ。1982年の初演以来、常に新しいショーを取り入れながらバージョンアップして断続的に上演が続けられています。僕も5, 6パターンほど異なるバージョンを見た事あり、激しく愛するオフの作品です。来日公演もありました。
この作品の好きなところは、
・実力ある出演者達が、プロの余裕しゃくしゃくのスキルで真面目にバカな事をする(力量不足のパロディほど見てて辛いものはない)
・ウイットに富んだパロディの歌詞
・バカな事もするけど、的を射た辛辣な風刺もあり、その風通しの良い健全さ(言いづらい事をズバッと言ってくれる痛快さ)
・敢えて安っぽい衣装をアクロバティックに次々に早替えする所
・そして最も肝心なのが、根底に流れるブロードウェイへの果てしない愛情
ってなところでしょうか。
今回のバージョンもクローズが近いため見に行きました。観ながら何かが違う、僕の愛するフォービドゥン・ブロードウェイじゃない、という感覚を抑えられませんでした。
何故なのか考えて行き着いたのは、昨今はオン・ブロードウェイの作品でも、フォービドゥン・ブロードウェイ(FB)みたくパロディやメタな笑い、風刺に富んだ事をしている作品もあるので(例: Something Rotten!, Book of Mormon, Spamalot)、もうFBはその使命?を全うしてしまったのでは(FBでなくてもそういうのは見られる)、という寂しい結論です。つまり、オンとオフの境目がかなり曖昧になってきており、オンvsオフというFBの要の構図が成り立ちにくくなってしまったのでは、と思いました。
もう一つ不満を言うと、この作品のキャスティングの構成は、男女2人ずつの4人とピアニスト、というのが決まりでした。が、今回はそれに加えて10代と思われる男の子も追加されていました。この男の子、声変わり前な感じで声がか細い感じで聴き取りづらいし、何よりコメディに全然慣れていない感じで(つまり面白くない)、申し訳ないですが ”プロの中に紛れ込んでしまった上手めの素人“という残酷な対比を感じてしまいました。
今回取り入れられた新作のパロディの中では、Frozenのそれが一番笑えました。
“The wind is howling like this swirling storm inside
Couldn't keep it in, heaven knows I've tried”
の部分がこう変えられています
“Though Disney had spent a hundred million bucks inside
Couldn’t get it right, heaven knows they’ve tried”



