裸のニューヨーク -4ページ目

裸のニューヨーク

ユー・ドント・ノウ・ニューヨーク・ザ・ウェイ・アイ・ドゥ...これは私のアンビバレントでパーソナルなニューヨーク・ストーリー。

セシール

知人が本をくれました。彼が言うには「まあまあだった」というこの本、異文化初心者には為になるかもしれませんがある程度知っている方にはオススメしません。主婦の方なのでバリバリ仕事をこなす切れ味のいい男女にもちょっと「タルイ」と思います。

【書評】デュラン・れい子著『一度も植民地になったことがない日本』は異文化入門書



デュラン・れい子著
一度も植民地になったことがない日本 (講談社+α新書)
¥880
Amazon.co.jp





セシール

 日本のアマゾン書店ではまだ予約受付段階の「スパイダーマン3」。発売予定日は10月17日で現在予約受付中である。価格は3990円のところ2993円となっている。

 それが、中国では全米公開の約2週間前に北京で海賊版DVDが出回ったというから驚く。「バベル」などもやはり封切り前に路上販売されていたという。「ハリー・ポッタ」の最新作もきっと出回った事だろう。

 価格は約1ドル(約119円)強だが、粗悪な装置によって作成された中国製DVDには再生できない物があるとか。安物買いの銭失いとはこの事だ。

 コピーのDVDは、違法、模造と知的財産権の侵害で海外から批判を浴びている中国ばかりで販売されているのではない。大阪の日本橋の電器店街「でんでんタウン」の路上でも封切り前や公開されたばかりの洋画の字幕付きの物が違法販売されているという。

 ニューヨークの路上でも5ドルで売られており、私は一切買わなかったが、「家族で映画館に行けば2、30ドルかかる。海賊版DVDだと5ドル。買わない手はない」と、結構裕福な投資銀行家が言ったり「路上で5ドルのDVDを買えるのに、わざわざ大手を儲けさせる事はない」と日本人が言ったりするのを聞き、これでは違法DVDがなくなる訳はないと思った。

 私は昨年ニューヨークで日本で入手困難なビデオやDVDを大量に購入したが、違法の物は買わなかった。品質に問題があるかもしれず、また、好きな映画を音楽をやましい気持ちで鑑賞したくないからである。が、それにしても高い。99セントショップに1ドルのDVDがたくさん並んでいる時に「SONYスタイル」や「NBCショップ」で買うとDVD1枚が20ドル近くする。アメリカのDVDはリージョンが違うので日本の再生機では見られない。パソコンで見るのみである。もうアメリカでDVDを買うのは諦めようと思う。

 シンガポールのモールでは、音楽CDを100円とか200円という激安価格で手に入れて大喜びしたが、帰国して聞いてみるとどこか変。ラベルにははっきりと「ケニー・G」と書かれているが演奏スタイルが違うのだ。「マライヤ・キャリー」にしても声が違う。これは違法コピーではないが、本人以外のカバーCDだったのだ。演奏そのものはかなりのレベルだったがケニーやマライヤの名前を騙っているのはマズイ。(やられた)と苦笑いして以後、シンガポールではCDは買わない。

 アメリカのレンタルビデオ大手の「ブロックバスター」でビデオを1本借りた時に5ドルほど取られ、(案外高いんだなあ)という感想を持った。映画のDVDも高すぎる。かつて映画のビデオも大変高かった。私も何本か買ったが1万6千円もした。それが段々値下がりし、今ではDVDに取って替わられてしまった。DVDも段々安くなって行くだろう、「高すぎる」、それが海賊版DVDが横行する理由であろう。正規版がもっと安くなれば出回らなくなると私は思うのだが。

セシール
お笑い関係者などが言う「客いじり」とは観客をダシにして即興で行なう話芸の事らしい。その昔、新宿の末広亭に林家三平さんを見に母と行った時には私のかぶっていた帽子がよほど目立ったらしく、三平さんはチラチラ眺めていて、何かからかわれたのだが残念ながらもう覚えていない。

ニューヨークのコメディクラブに行っても「客いじり」はある。いじられると大変困る。受け答えが難しいからだ。アメリカ人の客なら予定調和的な答えを知っているのだろうが、外国人の私にはわからない。以前ユダヤ人のコメディアンにどこから来たのかと聞かれ、日本だと答えると「I Hate Japanese(日本人は嫌いだ)」ときたのでぎくっとした。が、落ちは「第二次大戦でボクの父親を殺してくれなかったから」。ユダヤ人の父と息子の間にはどうも確執があるらしいのだが、これも私にはわからない。なんともどぎついジョークで、曖昧に笑ってごまかした。

昨年も、タイムズスクエアのコメディクラブのステージの真横の席に通され、(これではいじられる、困ったな)と思ったがままよ、と座ったら、やっぱり来た。

「どこの出身?」

日本と答えるのは芸がない。

「Take a guess.(当ててみて)」

コメディアン氏、うーん、悩むね、というので日本人よ、と助け舟を出した。すると今度は「何してるの?」と食いついて来た。「ライターよ」と言うと、「どんなトピックを書いているのか」と追求の手を緩めてくれない。仕方がないから数年前に卵子提供者を取材したと答えた。すると、ワーオ、と大仰に驚くので調子に乗って、「卵子1個が5000ドルなのよ」と言うとまたしてもワーオ。いいネタを振られた彼は、「女はいいよな、卵子1個が5000ドル、俺ら男は精子を売ったっていいとこ20ドル」と言うと場内がドッと湧いた。

精子は1回の射精で数億個が放出されるが、卵子は1回に1個しか作れない。また、卵子は精子と違って気軽には買えない。5000ドルと高いし、買ったとしても受精卵を女性の体内で育てない事には子供は生まれない。その時に代理母が必要になると謝礼は数百万単位である。「男性がいなきゃ子供は産めない」とムキになる男性が多いが、そうこうしているうちに、2004年には東京農業大の河野授らが精子を使わず卵子だけで世界初となるマウスを誕生させたというニュースが報道された。ただちに人間に応用できる訳ではないが、男性なし、精子なしで子供が産めるという時代が到来しないとも限らない。

少子化が叫ばれて久しいが、子供が増えるには、女性1人と男性10人の場合と女性10人と男性1人の場合では単純に考えてどちらが子供が増えるかは明らか。生殖に関しては女性優位という考え方もできる訳で、だから女性を大事にしない国は繁栄しないと私は常々思っている。
セシール セシール - のぞきみ検索 せし・みえーる

ショーの本場ニューヨークを目指す日本のエンターテイナーは多い。

「STOMP」というオフブロードウェイショーには日本人女性が出演しているそうだし、昨年見た不条理劇のようなショーにも日本人女性が2人出ていた。ハーレムの有名な「アポロ劇場」にもヒップホップダンスの日本人男女が出場していた。

7月16日には歌舞伎俳優の中村勘三郎と平成中村座の公演がニューヨークのリンカーンセンターで開幕した。日本でもニュースになったからご覧になった方も多いだろう。リンカーンセンターでの公演は2004年に次いで今回が2度目で、「法界坊」というコメディを10回公演したという。(何でまたコメディなんだろう)と首をひねった。前回とは違う事をしたかったのだろうか。通常3時間40分のところを2時間45分に編集し、セリフの3分の1を英語にして
観客と英語でコミュニケートする場面もあったという。

私は歌舞伎には詳しくないがかつて歌舞伎座の近くの出版社で働いていた関係で何度か1幕だけを見に行った事がある。外国人団体客、おそらくヨーロッパ人のツアー客だと思うが、独特のセリフ回しがおかしいと見え、クスクスと笑っていた。私のアメリカ人の友人を連れて行った時にも途中で寝てしまった。

彼らには退屈だったり奇異だったりするのだろう、私にだって退屈なものが多かったのだから。

その点「スーパー歌舞伎」は面白かった。演目は「新・三国志」で語りが多い点は退屈だったが、途中で屋台崩しがあり、本物の水も使い、トンボをすいすい切る中国雑技団の方々が素晴らしかった。こういう歌舞伎なら外国人も居眠りしないのに、と思ったのを覚えている。ニューヨークでは初日のみ「連獅子」を舞ったそうで、これはきっと受けただろうと思う。

ニューヨーカーは外国の伝統演劇を楽しんで観るというよりは「教養」として見るような気がする。次回はコメディではなく、「飛び六方」で有名な「勧進帳」の弁慶の勇壮な引っ込みや、女形の華麗な舞など言葉が必要でない「パフォーミングアート」としての歌舞伎で彼らを魅了してはどうだろうか。

 また、私が面白いと思ったのは、今回、英語はアメリカ人の喜劇俳優ポール・レイザーに師事したそうで、この人のシチュエーション・コメディ「あなたにムチュー/Mad About You」のファンとしてはなぜ彼に白羽の矢が立った
のかちょっと理由が知りたいところだ。

ニューヨークは距離的にも経済的にも遠い

ここ10年ばかり1年か2年に1回はかつて住んだニューヨークに「戻る」という生活をしている。70年代に4年間住んだ思い出のあるこの街での体験は必ずしも楽しい事ばかりではなかったが、古着屋を1人で経営して泥棒に入られたり、万引きを追いかけたりした経験も、年月のフィルターにかけられて、今となってはほろ苦くもなつかしい。そして、若い頃のようにまたあの街を闊歩したいという衝動に駆られ、貧困ラインより更に下の家計をやり繰りし、貯金を切り崩しては1ヶ月ほどを彼の地で過ごす。

ニューヨークについての本を書きたいという願望は数年前から持っていて、自費出版のような形では1冊出しているが、ハーレムについて書きたいと思い昨年は思い切って2ヶ月を費やしてハーレム取材に出かけた。ハーレムの図書館にも通って資料も集め、ポツポツと原稿を書き進め、その1部は商業紙で連載されているが、1冊の本にするだけのボリュームの原稿を書くにはまだまだ取材が足りない。ブラック・カルチャーについての項に深みを与えるであろう、その分野のプロフェッショナルの方-ダンサーや歌手、作家などにもどうにかしてつてを辿って会って話が聞きたい。ハーレムの目抜き通りである125丁目を歩きたい。それに何より、熱いソウルを持つハーレムの人々にまた会いたい。昨年友人になった人々に再会して他愛のない話がしたい。

というので今年の8月にまたハーレムを訪れようとして、マイレージでの旅行が可能なので席を確保しようとしたが無理だった。また、昨年に続き今年も1ヶ月以上を、すっかり物価が高くなった現地で過ごすとなると、例え航空券が無料でも滞在費の捻出で経済的には大打撃である。

アメリカではよく大企業が無名のアーティストなどのスポンサーになってくれたりするので、旅行会社がスポンサーになってくれないだろうかと、わらにもすがる思いで数社に電話をかけたり、メールを送ってみたが、断りの返事が来ればいい方で、返事すらくれない会社が多い。ニューヨーク旅行が当る懸賞にも目に付けば応募しているが朗報は届かない。

どうしても行きたかったが資金もない事だし、と断念した。残念でしょうがない。よくニューヨークに行くので「羨ましい」とか「優雅ですね」と言われるが実情は以上の通り。金持ちのマダムが「私も行きたいわア」などと言うと理不尽な事はわかっていても腹が立つ。ニューヨークなどすぐに行けるのだ、金さえあれば。何ならガイドしてあげてもいい。そこまで言っても、じゃあ行きましょうという事にはならない。行く気がないならそんな事を言わないで欲しいと、いつも行く度にお金のやりくりに汲々とする私は思う。

PS 来年8月のマイレージ特典旅行の予約が出来ました!あと一席しかなかったというから、驚き。1ヶ月前に
予約しようと思ったってできないはずです。


今日の東京、かなり蒸し暑かったですね。家に帰って短パン姿でくつろぐのが一番(笑い)。コロナビールがあればなお良し。これ、ニューヨークのデリで買えば1ドル25、スーパーで買えば確か1ダースで9ドルだったような...

日本で買えば1本250円もします。日本の地ビールぐらいの値段ですね。それにしても日本のビール、高すぎ!

日米のレストラン、「シーティング」にこんな違い
席を選ぶ自由が欲しい!!


どうしてもあの席に座りたい!という場合には、要求が通るまで色々理由をつけて頑張る、という手法もありだけれど、時間の無駄かも、という弁護士さん のご意見を頂きました。


来年の話をすると何とやらですが、ノースウェストのマイレージの特典旅行ができるので、先日来年の8月用のチケットを抑えました。たった1席しか残っていませんでした!

前回1ヶ月前なら楽勝であるだろうなんて甘すぎでした。なかったんです!特典旅行をする方は1年ぐらい前から予約した方がいいですよ!

台風のせいで昨日はとうとう東京に移動できませんでした。
今日はもう風がちょっと強いぐらいなので大丈夫です。

今日の記事は日本ではあまり受けないタイプのトピックだと思いますので、ニューヨーク在住の方、国際的
な視野をお持ちの方などの多いこのブログの読者には共感される方もいらっしゃるのではないかと思います。
是非ご覧になってみてください。

日本に根付かなかった「アイデンティティ」を考える
自分が何者かを考えてみるのも無益ではない






 ニューヨークのバス内で微笑ましい光景を目にした事がある。年配の女性が乗って来ると、後部座席にかたまって座っていた小学生の低学年の男の子達が一斉に立ち上がり、競って「ボクの席に座って(Please take my seat.)」と彼女に向って言うのだ。いいところの坊ちゃんのように見えたが、躾がいいといたく感心した。

 それに比べ、帰国して目にしたわが国の電車内のマナーはひどい、ひどすぎる。空いている席目がけて隣の車両からダッシュして来た小学生の男の子が、今まさに私が座ろうとしていた席にどっかと座り、両隣に両手を広げて席を2つ確保し、「おかーさーん」と呼んで、私が座りづらい状況を作り出したのだ。今なら「どきなさい、私が先なんだから」と構わず座ってしまうところだがその時は日本のバッドマナーに免疫がなかったのでなす術を知らなかった。

 そこに母親と姉がやって来て、あっけに取られた私を尻目にデン、と当然のように腰を下ろした。私は「いいお子さんをお持ちですね」とイヤミを言うのが精一杯。それに対して母親は「ええ、まあ」と返事。この息子にしてこの母ありである。

 そのうちマナーの悪さにも慣れたが、大人はともかく、子供の振る舞いで目に余る行為は注意するようにしてきた。先日、ジャンケンをして勝った方が頭を叩くという「ゲーム」をしている子供達がいた。小学校4年生ぐらいで、女の子が叩く時には力を加減しているのに、男の子の方は力いっぱい叩いている。見るに見かねて「止しなさい」と注意した。男の子が女の子のカバンを持って逃げ回っていた時にも、女の子が困っている様子が見て取れたので注意した。私がどうしてこんなに子供達の動向が気になるのかというと、補習塾で小学生から高校生までの生徒に英語を教えていた10年近い期間には誉めたり叱ったりするのが仕事の一部だったせいであろう。

 大人のマナーがひどいのだから子供が悪くて当然と言えば当然。先日はTVで琵琶湖で、水上バイクというのか、ビュンビュン飛ばして危険極まりない大人の映像を見たが、罰金がないので痛くも痒くもない。このまま行けばシンガポールのように厳しい罰則や罰金が課せられるようになるかもしれない。実のところ、それしか道は残されていないように私には思える。

 ニューヨークの地下鉄なども数年前から罰金が厳しくなった。口の開く容器に入った飲み物を持ち込んだり、座席に脚を乗せたり、些細と思われる事にも罰金が課せられ第二のシンガポールのようである。

 シンガポールは本当に街が美しい。訪れて本当に気持ちがいい街のひとつである。日本もそうなれるはずである、罰金刑を導入すれば...