知人が本をくれました。彼が言うには「まあまあだった」というこの本、異文化初心者には為になるかもしれませんがある程度知っている方にはオススメしません。主婦の方なのでバリバリ仕事をこなす切れ味のいい男女にもちょっと「タルイ」と思います。
【書評】デュラン・れい子著『一度も植民地になったことがない日本』は異文化入門書
デュラン・れい子著 一度も植民地になったことがない日本 (講談社+α新書)
日本のアマゾン書店ではまだ予約受付段階の「スパイダーマン3」。発売予定日は10月17日で現在予約受付中である。価格は3990円のところ2993円となっている。
それが、中国では全米公開の約2週間前に北京で海賊版DVDが出回ったというから驚く。「バベル」などもやはり封切り前に路上販売されていたという。「ハリー・ポッタ」の最新作もきっと出回った事だろう。
価格は約1ドル(約119円)強だが、粗悪な装置によって作成された中国製DVDには再生できない物があるとか。安物買いの銭失いとはこの事だ。
コピーのDVDは、違法、模造と知的財産権の侵害で海外から批判を浴びている中国ばかりで販売されているのではない。大阪の日本橋の電器店街「でんでんタウン」の路上でも封切り前や公開されたばかりの洋画の字幕付きの物が違法販売されているという。
ニューヨークの路上でも5ドルで売られており、私は一切買わなかったが、「家族で映画館に行けば2、30ドルかかる。海賊版DVDだと5ドル。買わない手はない」と、結構裕福な投資銀行家が言ったり「路上で5ドルのDVDを買えるのに、わざわざ大手を儲けさせる事はない」と日本人が言ったりするのを聞き、これでは違法DVDがなくなる訳はないと思った。
私は昨年ニューヨークで日本で入手困難なビデオやDVDを大量に購入したが、違法の物は買わなかった。品質に問題があるかもしれず、また、好きな映画を音楽をやましい気持ちで鑑賞したくないからである。が、それにしても高い。99セントショップに1ドルのDVDがたくさん並んでいる時に「SONYスタイル」や「NBCショップ」で買うとDVD1枚が20ドル近くする。アメリカのDVDはリージョンが違うので日本の再生機では見られない。パソコンで見るのみである。もうアメリカでDVDを買うのは諦めようと思う。
シンガポールのモールでは、音楽CDを100円とか200円という激安価格で手に入れて大喜びしたが、帰国して聞いてみるとどこか変。ラベルにははっきりと「ケニー・G」と書かれているが演奏スタイルが違うのだ。「マライヤ・キャリー」にしても声が違う。これは違法コピーではないが、本人以外のカバーCDだったのだ。演奏そのものはかなりのレベルだったがケニーやマライヤの名前を騙っているのはマズイ。(やられた)と苦笑いして以後、シンガポールではCDは買わない。
アメリカのレンタルビデオ大手の「ブロックバスター」でビデオを1本借りた時に5ドルほど取られ、(案外高いんだなあ)という感想を持った。映画のDVDも高すぎる。かつて映画のビデオも大変高かった。私も何本か買ったが1万6千円もした。それが段々値下がりし、今ではDVDに取って替わられてしまった。DVDも段々安くなって行くだろう、「高すぎる」、それが海賊版DVDが横行する理由であろう。正規版がもっと安くなれば出回らなくなると私は思うのだが。
ショーの本場ニューヨークを目指す日本のエンターテイナーは多い。
「STOMP」というオフブロードウェイショーには日本人女性が出演しているそうだし、昨年見た不条理劇のようなショーにも日本人女性が2人出ていた。ハーレムの有名な「アポロ劇場」にもヒップホップダンスの日本人男女が出場していた。
7月16日には歌舞伎俳優の中村勘三郎と平成中村座の公演がニューヨークのリンカーンセンターで開幕した。日本でもニュースになったからご覧になった方も多いだろう。リンカーンセンターでの公演は2004年に次いで今回が2度目で、「法界坊」というコメディを10回公演したという。(何でまたコメディなんだろう)と首をひねった。前回とは違う事をしたかったのだろうか。通常3時間40分のところを2時間45分に編集し、セリフの3分の1を英語にして
観客と英語でコミュニケートする場面もあったという。
私は歌舞伎には詳しくないがかつて歌舞伎座の近くの出版社で働いていた関係で何度か1幕だけを見に行った事がある。外国人団体客、おそらくヨーロッパ人のツアー客だと思うが、独特のセリフ回しがおかしいと見え、クスクスと笑っていた。私のアメリカ人の友人を連れて行った時にも途中で寝てしまった。
彼らには退屈だったり奇異だったりするのだろう、私にだって退屈なものが多かったのだから。
その点「スーパー歌舞伎」は面白かった。演目は「新・三国志」で語りが多い点は退屈だったが、途中で屋台崩しがあり、本物の水も使い、トンボをすいすい切る中国雑技団の方々が素晴らしかった。こういう歌舞伎なら外国人も居眠りしないのに、と思ったのを覚えている。ニューヨークでは初日のみ「連獅子」を舞ったそうで、これはきっと受けただろうと思う。
ニューヨーカーは外国の伝統演劇を楽しんで観るというよりは「教養」として見るような気がする。次回はコメディではなく、「飛び六方」で有名な「勧進帳」の弁慶の勇壮な引っ込みや、女形の華麗な舞など言葉が必要でない「パフォーミングアート」としての歌舞伎で彼らを魅了してはどうだろうか。
また、私が面白いと思ったのは、今回、英語はアメリカ人の喜劇俳優ポール・レイザーに師事したそうで、この人のシチュエーション・コメディ「あなたにムチュー/Mad About You」のファンとしてはなぜ彼に白羽の矢が立った
のかちょっと理由が知りたいところだ。