日本のTV、アメリカのTV | 裸のニューヨーク

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ユー・ドント・ノウ・ニューヨーク・ザ・ウェイ・アイ・ドゥ...これは私のアンビバレントでパーソナルなニューヨーク・ストーリー。

日本のTV番組はつまらない、と言う人が多い。もっとも若い時には、「笑っていいとも」などは毎日見ていたから、スカパーやNHKの衛星放送など、チョイスが出来たので地上波は見なくなったのかももしれない。とにかくアメリカやイギリス、カナダなどのドキュメンタリーには優れた物が多く、エンターテイニングであると共に教えられる事もたくさんある。

日米のテレビ番組を見ていて気が付いた事を幾つか挙げてみたい。昨年滞在先した家にはケーブルテレビが入っていたのでたくさんの局が見られた。但し、あまりに選択肢があっても疲れるもので、結局はなじみのNBCやABC、CNN、たまにFOX、一番見たのはNYの地元局のNY1だった。

やはり日本で見慣れた番組がとっつきやすく、「(隣の)サインフェルド」をよく見た。これがまた幾つかの局で違う時間帯にやっているので何が何だかよくわからない。TVガイドを買って研究しようとしたが時間がなかった。遊びで行った訳ではないので本来のんびりTVを見ているヒマなどないのだが、つい毎晩チャンネルを合わせてしまったのがNBCのジェイ・レノの”Late Show”と、続く”Late Night with Conan O’brien”。

コナン・オブライエンは大好きなので数年来の念願だったスタジオ収録にまで出かけて行った。これは前もって電話で予約し、予約確認のメールのプリントアウトを当日持参する。無料で、おみやげにはTシャツまでくれるサービスの良さだが、とにかく時間がつぶれる。一旦NBCまで出向き、始まる1時間前ぐらいに再集合して延々と並ばされるのだ。局側の人間が並び方から座る席まで仕切るので私の後ろに立っていた、NY観光にやって来たらしいプアホワイト(失礼)の、笑うとおなかがたぷたぷと波打つ女性など「ブー」とブー垂れていた。長々と待たされるのがイヤな人には向かないが、私は次回も行ってみたいと思う。

それはともかく、日米のTVを見ていて気になる点が幾つかある。似た、というか構成が全く同じ番組があるのだ。昔だったら「クイズ100人に聞きました」、日本の決まり文句「あるあるある!」はアメリカでは”Good answer!”だった。”Dance with Celebrity”(セレブとダンス)に似た番組も日本にある。「クイズ$ミリオネア」も日米同じ構成である。

日本の番組もNHKほか数局あるようだが、帰国すればいくらでも見られるのだから一度も見なかった。「料理の鉄人」がアメリカで大ヒットしたのはご存知かと思う。チャンネルのザッピング中に非常に不思議な番組を見つけた。多分「ゴレンジャー」だと思うのだが、屋外のシーンは日本なのに、アメリカ人が出る場面はアメリカで撮影している。しかも言語は英語。その切り替えが稚拙で不自然で、どうしてこんな事をしなければいけないのかと首を捻った。「風雲タケシ城」と思われる番組も英語で放送していて、若き宮崎県知事が出演していた。

日本の地上波はほとんど見ない。若いタレントには一切興味がない。日本人で私の映画や音楽の趣味がわかる人は皆無に近い。こんな生活をしている私は「海外逃亡者」ではなく「国内逃亡者」なのかもしれない。