むかしむかし。

付き合ってた彼に合鍵を渡したことがある。

お願い持ってて、って、なかば強引に、私から渡した。

それが、二人が恋人同士であることの保障のような気がしていた。

ある日、彼との仲が終わりを迎えたとき、

必要のないスペアキーが手元に残った。


今日、人生で二人目に、合鍵を人に渡した。

正直すごく迷った。

今回は相手に求められて、いろんな状況もそのほうが好都合で、

でもすごく迷った。

いつか、その合鍵が手元に戻ってきたときの寂しさを知ってるから。

経験は、人間を臆病にする。


でも、人生で2つ目の合鍵は、今、彼の手元にある。