【第1回読書会】片岡 剛士著『アベノミクスのゆくえ 』 | 働きながら!公認会計士試験勉強ブログ⇒8年後は世界へ!

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経理(派遣)の仕事をしながら、2012年公認会計士試験に合格しました。
2013年2月から事業会社の経理職として勤務しています。

【第1回読書会】片岡 剛士著『アベノミクスのゆくえ 現在・過去・未来の視点から考える』 (光文社新書)


今日から経営企画部の先輩と、
週1回の読書会を開催するということで、
記念すべき第1回目!のはずが、
出鼻をくじかれてしまいました。。。。


アベノミクスにたかって、積立型のインデックス型ノーロード投信を購入したことを冒頭に述べたら、
うちの会社の従業員持ち株の方がお得だということで、争いになりました。

従業員持ち株会を通じて購入すると、
5万円分の株に対して、1万円補助が出て、
配当は追加取得に充てられるとのこと。


リスクの分散は図れませんが、
利率を計算するまでもなく、従業員持ち株購入の方がお得なので、
諦めました。。。。


ということでほとんど本のことは話せず第1回は終わったので、
下記に備忘記録。


5/29読書会
片山剛士著『アベノミクスのゆくえ』(光文社新書)


●読もうと思ったきっかけ
積立型投資信託を買ったが、アベノミクス効果はいつまで続くのか疑問に思ったため


●内容
アベノミクスの「3本の矢」・・・①「大胆な」金融政策②「機動的な」財政政策③「民間投資を喚起する」成長戦略


「失われた20年」・・・1995年以降物価上昇率の持続的低下(=デフレ)を伴った長期の経済停滞
※デフレ・・・財やサービスに対して我が国の通貨である円の価値が上がり続ける状況
<影響>消費・投資・輸出を抑制しながら総需要の停滞


But深刻なデフレに陥っている&続いているのは日本だけ!(←ここが本著の重要なポイント)
日本以外では、バブル崩壊を経験しても崩壊前実質GDP成長率に復帰している


「政策の罠」・・・為政者が誤ったレジーム(政策についての基本原理の体系)に縛られると、誤った政策が用いられる
※経済学者サージェントによるハイパーインフレの考察→レジームが変化すればアクション(経済活動)も変化する


1.バブル崩壊、長期停滞、デフレの始まり(1990~1996)
・バブルが「悪」であるという勧善懲悪的な経済観
・「バブルのトラウマ」(再びバブルが生じるのではないかという恐れ)
・バブル崩壊後の楽観的な経済観
・資産デフレが実体経済をどのように悪化させるのか認識不足
⇒バブル潰し、政策対応の遅れ、日銀の後追い金融政策の恒常化
Ex.急激な金利引き上げ6%→バブルから1年半後に公定歩合の引き下げ、95年超円高放置、日銀マネーサプライ縮小、金融機関への公的援助の遅れ


2.デフレ本格化(1997~2001)
・1997年時点の銀行の経営状況の楽観視
・景気判断の遅れ
・日銀の金融政策の迷走
・「良いデフレ」論
⇒経済に負のショックがかかる中で消費税増税、デフレの深刻化
Ex.ゼロ金利政策→早期の解除→遅れて量的緩和政策、所得税減税と消費税増


3.デフレ下の景気拡大、リーマンショック、デフレと円高持続(2001~現在)
・小泉政権「構造改革主義」台頭(徹底した歳出削減と経済)・・・ほとんど寄与しない。うまくいったかに見えたのは、日銀の量的緩和策が功を奏したから
・日銀の景気判断の誤りなどex.日本経済について強めの見通し、量的緩和政策は“異常な政策”
・サブプライム・ローン問題楽観視
・デフレの原因は、少子高齢化による人口減少
⇒早すぎる量的緩和策の解除、2008年緊急協調利下げに不参加、遅すぎる政策金利の利下げ


4.アベノミクスの未来
3本とあるように見えて「大胆な」金融政策がカギ←これが崩れればアベノミクスは失敗する
アベノミクスが(現時点では)成功している理由・・・正確な経済情勢の把握、適切な政策実行
※リフレーション政策・・・①デフレ脱却のために安定的なインフレ率を維持して雇用と生産を回復させ、経済安定化を達成する政策手段②デフレを継続させた政策担当者の考え方や政府と中央銀行の役割と言った政策を支える枠組み(政策レジーム)を変える


★最大のリスクは2014年4月の消費税増税
著者は、早すぎる増税よりも、デフレの現状から総需要の増加を伴う形で物価上昇率2%の安定的なインフレ率を達成すべき