AD-LIVE(アドリブ)2022の概要

 

 

声優・鈴村健一さんが総合プロデューサーをつとめる、全編基本アドリブの舞台です。

 

公式ホームページはこちら。

 

私は9/25の千秋楽をライブストリーミングで観劇しました。

こちらの公演は日程ごとにキャストが変わります。

 

9/25のキャストは、声優の神谷浩史さん、小野賢章さん、俳優の高橋健介さんでした。

 

全編基本アドリブの舞台ですが、大まかな設定があり、キャストはそれぞれ役ごとに大まかな「目的」を伝えられて、役の肉付けをあらかじめ自分で考えてきています。

 

小道具で用意されているバッグには、都度「セリフ」として使うメッセージカードが入っていて、どこでバッグを開けるかは役者次第。

 

でも入っているカードは「どんだけ~~~」のようなどうにも使いづらいセリフ、ただし引いたら会話として成立させなければなりませんw

 

だいたい無理がある会話になるんですが、たまに「引き」が良かったり役者の機転が利くとうまく「ハマる」ので、その瞬間は観客も「おぉ!」と嬉しくなります。

 

で、あとはアドリブです。予想できない役者の動作にあわせて、照明・音響・小道具が頑張る頑張るw 

 

 

ここから感想です。

 

演目の内容・ネタバレには配慮します。気になる方は公式の各DVDやアーカイブ配信をどうぞ!

 

 

まず、スタッフ側の労力がとんでもない舞台だなと思いました笑。

 

役者がアドリブでどんな状態に持っていくか分からないから、とりあえずもう、あるったけの小道具と効果音は用意しなきゃ。

なんか使えるかもしれないアイテムは、出来る限り散らばしておこう!

 

私が裏方だったらそう考える。たぶん公演のこと考えたら夜も眠れないな!笑

大学時代に演劇の裏方ばかりしていたので、その時の苦労が走馬灯のように流れましたw

 

役者側もそれこそ毎公演、冷や汗どころか変な汗かいてるんだろうけど、これはもうみんなでトレイルランだぞ!みたいな。

すーごいサバイバル!泥くさい!!

 

でもなんか、それがすごく良いなぁとおもう時間でした。

 

脚本や構成がしっかりしているものは、それだけで素晴らしい「芸術」なんだけれど、

 

ここ3年のコロナという、世界全体が目に見えないものと戦争しているような期間を経て、

 

すっごく「生々しさ」「ライブ感」「今ここに居ること」に飢えているところが自分にはあったんだな、と気づかされました。

 

 

 神谷浩史さん

圧巻でした。帝王だった笑。

 

声に乗る説得力がえげつない。理屈が通ってなくても「そ、そうなのかな…?」と、観てる側が納得させられてしまうw

今回は他のキャストも「納得させられて」いたのが面白かったです。あの板の上の全員が掌握されていた笑。

 

業界のトップランナー、実力者が力技で縦横無尽にねじ伏せる感じ、痛快ですらありました。

あれ…?いつから私は、リヴァイ兵長が駆逐するさまを見せられていたんだ…??不安

 

 

 小野賢章さん

9/25の千秋楽で、一番変な汗かいてたのはこの人だと思うw

 

神谷さんが、思っていた通りに動かせてくれないんだもん!!笑い泣き(もちろん、別にいじわるではないですよ笑)

 

でも、あのキャラクター設定を持ってきて序盤の掴みからずっとキーマンになるあたり、

さすが「劇団ひまわり」だなというか、実は今回のキャストで一番クセのある男は小野賢章なんじゃないかというか

 

うん、同世代ですが、なんか好青年の見た目に騙されちゃいけないなと思いました。(いい意味ですw)

 

 

 高橋健介さん

一番素直だった!えらい!!めちゃめちゃくらいついてた!!!身体はってた!!!!笑い泣き

チャレンジングだしハングリー精神が素晴らしかった。先輩が投げてくるボール、どの体勢でも必ず獲ってた。

 

アドリブでライブ感がある演目だと、こういう瞬発力がいいタイプの役者さんは見ててほんとうに気持ちが良い。

演劇的な「運動神経」に恵まれた方なんだなと思いました。いや今後も重宝されるよね~

 

どう考えてもトリッキーでクセしかない先輩たちに合わせて、柔軟にもっていくバランス感覚もすごい。

前世は急流の「うなぎ」なのかなと思いました。(褒めてます)

 

 

 

総じて、配信で観てもすっごく楽しめました。世代的にテーマがエモくもあった。

 

アーカイブで観ても面白いと思いますよ!ぜひご覧ください~飛び出すハート