核ミサイル開発の真の狙いは? | 日本のお姉さん

核ミサイル開発の真の狙いは?

核ミサイル開発の真の狙いは?
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伊勢 雅臣

北朝鮮情報 ~ 核ミサイル開発の真の狙いは?

中国の南シナ海軍事基地化。世界各地でのテロなどのニュースに隠れて、 最近は北朝鮮があまり話題に上ることが少なくなりましたが、その陰で核 ミサイル開発は執拗に続けられています。

それは何のためか、我が国はどう対応すべきなのか、について、興味深い 2編の記事を紹介します。

■北朝鮮は核ミサイルを使うために開発している(西岡力 正論H28.4)

~北朝鮮は自衛のためではなく、第2次朝鮮戦争で韓国を赤化併呑するた めに核ミサイル開発を進めてきたのだ~

北朝鮮は冷戦後、国際的に孤立する中、体制を維持するために核ミサイル を持とうとしている、米国との外交カードとして使い米朝平和条約締結で 米朝国交正常化を狙っている等の見方が多い。こ
れらの見方は、実は北朝 鮮が政治工作として意図的に拡散しているウソだ。

元北朝鮮軍パイロット「自分たち北朝鮮軍人は士官学校に入ったときから 現在まで、ずっと同じことを教わってきた。1950年に始まった第1次 朝鮮戦争で勝てなかったのは在日米軍基地のせい
だ。あのとき、(韓国へ の)奇襲攻撃は成功したが、在日米軍基地からの空爆と武器弾薬の補給、 米軍精鋭部隊の派兵などのために半島全域の占領ができなかった。

第2次朝鮮戦争で勝って半島全体を併呑するためには米本士から援軍がく るまで、1週間程度韓国内の韓国軍と米軍の基地だけでなく在日米軍基地 を使用不可能にすることが肝要だ。だから、射程
の長いミサイルを実戦配 備している。人民軍偵察局や党の工作員による韓国と日本の基地へのテロ 攻撃も準備している」

米国にこれは民族内部の問題であって米軍を介入させるなと、また、日本 に在日米軍基地から米軍の朝鮮半島への出撃を認めるな、それをするなら 核ミサイル攻撃をするぞと脅すというのだ。

韓国内に構築した地下組織を使い大規模な反米、反日暴動を起こしながら 核ミサイルで脅せば、米国と日本の国民がなぜ、反米、反日の韓国のため に自分たちが核攻撃の危険にさらされなければな
らないかと脅迫に応じる 可能性があると彼らは見ている。

アーサー・ウォルドロン米ペンシルベニア大学教授「アメリカ本土に核が 撃ち込まれるという状況に陥らない限り、絶対に核兵器は使わないと確信 しています。約束は守られないでしょう。アメ
リカの拡大抑止力、そして 核の傘という神話を抜きにすれば、どこの国であれ、自前の核戦力を持た ない国は、同盟国に頼れず、1国で侵略国の脅威と略奪に立ち向かうこと
になります」

最小限核抑止力とは、「戦争を始めるにはその核戦力は小さすぎるが、核 攻撃を防ぐには十分な能力がある」というものです。フランスもイギリス も、それぞれ3隻の原子力潜水艦を持っていま
す。潜水艦には核兵器が搭 載された弾道ミサイルが積まれています。潜水艦の少なくとも1隻は常に どこかを航海しています。

そして、もし自国に攻撃があったときには、何千マイル離れていたとして も、ミサイルを相手国に発射する態勢ができているのです。

伊勢雅臣> 韓国の保守論客・趨甲済氏は「われわれ国家の生存を、どこ に向かうか分からない若い独裁者と、米国の善意だけに任しておけよう か」と言っているそうですが、これに「中国の独裁
者たち」も含めれば、 我が国の状況となります。こういう軍事常識に基づいた議論が我が国にも 必要です。


■覚悟なき経済制裁の危険(西尾幹二 正論H28.4)

~ 経済制裁は戦争行為。北朝鮮への経済制裁を続けているうちに、核ミ サイルを撃ち込まれても、世界は何もしてくれない。戦闘爆撃機で「打ち 上げ前の核ミサイルを破壊する準備を~

北朝鮮の核弾頭が東京のど真中で昨裂し、一千万人以上の死者が出るとい う事態が起こっても、決して奇異ではないだろう。世界はもちろん驚く が、次の瞬間には、アメリカの約束のむなしさと日
本の無策ぶりへの憐れ みを口々に語るばかりであろう。東アジアはその後なにごともなかったか のような平静さを取り戻すのに一年は要すまい。

パリ不戦条約の起案者の一人であった当時のアメリカ国務長官ケロッグ は、経済制裁、経済封鎖は戦争行為であると認識していた。もしも経済制 裁、経済封鎖がすでにして戦争行為であるとした
ら、日本は北朝鮮に対し て「宣戦布告」をしているに等しいのではないだろうか。

アメリカ人は今の日本人より現実感覚を持っている。日米両国のやってい る経済制裁を戦争行為の一つと思っているに相違ない。北朝鮮も当然そう 思っている。そう思わないのは日本人だけであ
る。

この誤解がばかげた悲劇につながる可能性がある。「ばかげた」と言った のは世界のどの国もが同情しない惨事だからである。核の再被爆国になっ ても、何で早く有効な手を打たなかったのかと他
の国の人々は日本の怠惰 を憐れむだけだからである。

北を相手に核で対抗を考える前にもっとなすべき緊急で、的を射た方法が あるはずである。イスラエルがやってきたことである。前述の「打ち上げ 「前」の核ミサイルを破壊する」用意周到な方法
への準備、その意志確 立、軍事技術の再確認である。

私が専門筋から知り得た限りでは、わが自衛隊には攻撃能力は十分そな わっている。即戦力の戦闘爆撃機で十分に対応できるそうである。

日本の本気だけがアメリカや中国を動かし、外交を変える。六カ国協議は 日本を守らない。何の覚悟もなく経済制裁をだらだらつづける危険はこの うえなく大きい。

伊勢雅臣> 核攻撃の危険にさらされた時に、敵基地攻撃をするのは、現憲 法下でも可能という法的判断が出ています。こういうレベルの具体的現実 的な議論を展開すれば、「九条教徒」は何も言え
ないでしょう。




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スパイ大好き中共の実情
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平井 修一

どこの国もスパイ=諜報活動をしており、同時にスパイされないように防 諜活動=摘発/取り締まりに努めている。中共はスパイ活動に非常に熱心 な国の一つだが、そのため警戒されることも多く、
摘発事例には事欠かな い。「米軍機密情報盗んだ中国人ビジネスマンに46カ月の禁固刑」から。

<【新唐人7月15日】アメリカの連邦裁判所は7月13日、米軍の機密データ を盗んだとして逮捕された中国人の男に3年10カ月の禁固刑を言い渡した。

中国国籍のビジネスマン、スー・ビン被告(音訳すると蘇斌。英語名ス ティーブン・スー)は2008年から2014年までに中国軍のハッカーと共謀し て、ボーイング社や米軍事企業のコンピューターシステ
ムに侵入し、戦闘 機など米軍機に関する機密文書を盗んだことを今年3月に認めていた。


ロサンゼルスの連邦裁判所はスー被告に46カ月の禁固刑と罰金1万ドルの 支払いを命じた。

カナダの永住権を持つスー被告は、2014年7月にカナダのリッチモンドで 逮捕され、今年2月にアメリカへ身柄を引き渡されていた>(以上)

スパイはリクルートされ、教育される。「スパイ逮捕で明らかになった中 国のスパイ獲得法」から。

<【新唐人7月15日】アメリカで逮捕された有名な中国のスパイと言え ば、金無怠、郭台生、そしてグレン・ダフィー・シュライバーの3人だろ う。この3人の事件を通して、中国政府がどのよう
にスパイを獲得し利用 しているかが明るみになった。米誌『ナショナル・インタレスト』が報道 した。

*金無怠 40年にわたるスパイ人生

同誌によると、金無怠は1949年、中共が建国される前に中華民国に駐在す るアメリカ大使館の官員だった時に、中国共産党の情報機関によって買収 されスパイとなった。その後1985年に逮捕される
までの40年間にわたり、 中国の情報機関に対し報告を行っていた。

この間、金はアメリカ政府の複数の機関で通訳として働き、たとえば在韓 米軍で捕虜尋問の通訳などを務めた。

中国の情報機関が金に支払った報酬額は100万ドルに上るという。金は香 港経由で中国へ極秘入国し、上司に会ったり報酬を受け取ったりした。ま ず香港のホテル客室宛に手紙を出した後、中国政府
が人を派遣して金と面 会し文書を受け取るという手法を用いていた。

*郭台生 中国出張中にリクルートされた台湾系米国人ビジネスマン

帰化米国人の郭台生はルイジアナ州の家具店の営業担当者だった。90年代 に中国へ出張した際、中国情報機関にリクルートされた。郭は姻戚関係を 通じて台湾の政治関係者と接触があったものの、
アメリカ政府の情報を直 接入手できる手段は持っていなかった。

郭はアメリカ国防部に接触するよう勧められ、グレッグ・バーガーセンと ジェームス・フォンドレンを中国スパイにリクルートすることに成功した。

米太平洋軍ワシントン連絡事務所の所長代理だったフォンドレンは郭を通 じて米国の政策に関する情報を中国へ渡していた。国防総省分析官だった バーガーセンはアメリカの対台湾武器売却に関す
る機密を郭に提供してい た。郭の上級機関は中国国内で郭と会ったり、連絡者や電子メールを介し て接触したりしていた。郭は2008年に逮捕される。

*グレン・ダフィー・シュライバー 中国に留学 論文が情報機関の目に とまる

シュライバーは中国の大学に留学し卒業している。ある論文コンテストで 中国の情報機関(国家安全部と見られる)の目にとまり、スパイにリク ルートされる。実はこの論文コンテストはスパイ
となる人材を見つけるた めに催されたものだった。

シュライバーは中国当局者と20回以上接触し、2010年に米中央情報局 (CIA)への入局を試みた際に逮捕された。この前には2度、連邦調査局 (FBI)への入局も試みていたが、試験に合格しなかっ
た。

中国政府はシュライバーに7万ドルの報酬を渡している。シュライバー事 件をもとにビデオクリップが製作され、FBI職員の教材として使用されて いる。

*中国の情報収集の特徴

同誌はこれらのケースによって中国当局の情報収集におけるいくつかの特 徴が読み取れると分析している。

(1)中国情報機関にリクルートされたスパイは中国国内に相当な時間滞 在する。

(2)中国情報機関は多額の金や豪勢な食事などの欲望につけこむ。

(3)潜在的な協力者は必ずしも直接重要な情報が入手できる手段を有さ ずともよい。


(4)スパイのコントロールはすべて中国国内で行われており、スパイは 中国在住の外国人や中国と外国を頻繁に行き来する外国人でもよい。

中国政府はあらゆる手段を用いてさまざまな形態の諜報活動を行ってお り、その中には隠蔽行為や影響力の確立、外国の科学技術の獲得、外国に 住む中国人の監視なども含まれる>(以上)

外交は血を流さない戦争、戦争は血を流す外交で、外交と戦争は一体的な ものだ。スパイはハニートラップや脅迫、暗殺など汚い手も使うが、国益 になればいいのである。

スパイされる方が間抜け、摘発される方が間抜けというわけだ。(2016/7 /19)