南シナ海では、中国が地対空ミサイルを配備、高周波レーダーを整備している | 日本のお姉さん

南シナ海では、中国が地対空ミサイルを配備、高周波レーダーを整備している

【米中新冷戦】習氏訪米のたびに顔に泥塗る米 数年前には考えられなかった“敵対的メッセージ” (1/2ページ)
2016.04.13
.3月末に米ワシントンで行われたオバマ大統領(左端)と、習主席(右端)の首脳会談。同時期、エイサ氏が訪米していた(AP)

3★(2)
米国と中国が「新たな冷戦」に入っているという認識は、日本ではあまり指摘されない。だが、他国、特に一方の当事者である米国の識者には口にする人が少なくない。

冷戦といっても、当然、かつての「米ソ冷戦時代」とは大きく違い、オバマ大統領と習近平国家主席は多くの場面で顔を合わせ、会談している。互いに最大貿易相手国の1つであり、二国間のハイレベル対話もある。ただ昨年来、その「接点」において、米国は中国に対して、数年前には考えられなかった“敵対的メッセージ”を発している。

習氏が昨年9月、国賓として米国を訪問したときの出来事が象徴的だ。

このとき、米国内、特にメディアの習氏への冷ややかな反応は、異常とも思えるほどだった。テレビは同時期に訪米していたローマ法王フランシスコの話題で持ちきりで、習氏のニュースは完全にかすんでいた。

筆者の友人である女性テレビキャスターは連日、出演番組でローマ法王を大きく取り上げ、自身のフェイスブックで「ローマ法王、熱烈追っかけ」の様子を頻繁にアップしていた。あたかも、「習近平? 誰それ?」をアピール
しているようにすら見えた。

同じころ訪米していたインドのモディ首相への歓迎ぶりと比べても、習氏への扱いは「明らかに冷淡」だった。

米中首脳による共同記者会見では、両国間の問題を横に置いて、記者が米国の2016年度予算について質問し、オバマ氏が長々と答える場面まであった。メンツを重んじる中国の国家主席にとって、看過しがたい事態が起きていた。


米中関係が変化した事由の1つは、中国主導で昨年6月、設立協定の調印式が行われたAIIB(アジアインフラ投資銀行)の問題がある。米国の意向を無視して、AIIBには、欧州をはじめ、親米国を含めた各国が調印した(=正式発足は15年12月)。このことが米国の支配層に与えた衝撃は大きかったとみられる。

米国はこのころから、明らかに「仮想敵」としての中国の順位を上げ、本格的戦いを開始した。

その米国が先月末、習氏がワシントンでの核安全保障サミットのために訪米した際、またもや仕掛けを施していた。

同じ時期、ワシントンに「中国政府が最も嫌う男」を滞在させ、公的色合いの強い民間団体に表彰させるという“工作”をしていたのだ。

男の名は、ドルクン・エイサ氏。現在はドイツ在住だが、03年以来、中国政府が「テロリスト」として国際指名手配している、著名なウイグル人活動家である。

中国政府は再三、米国側に「ドルクン氏の入国・表彰を取りやめるように」と働きかけたが、米国は取り合わなかった。この一件を米国の主要メディアは「1人の反体制活動家が、習氏訪米に冷や水を浴びせた」と一斉に書き立てたのである。

■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書に『中国 歴史偽造帝国』
(祥伝社)、『中国の「日本買収」計画』(ワック)、共著に『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)など多数。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160413/frn1604131140001-n1.htm


【中国軍事情勢】南シナ海で米空母を挑発し続ける中国海軍 自信の背景にある演習の強化 (1/3ページ)
2016.04.11
. 2014年5月、上海沖で行われた中露合同演習で、火砲を撃つ中国海軍・北海艦隊の駆逐艦ハルビン(AP)

南シナ海を航行する米海軍艦艇に対する中国海軍艦艇の追尾行動が注目されている。3月にはジョン・C・ステニス空母打撃群の周辺に多数の艦艇が集結。昨年5月には沿岸海域戦闘艦(LCS)を中国海軍のフリゲート艦が目視できる距離で追尾した。挑発的とも取れるこうした行動の背景には、中国海軍が近年、周辺海域での演習を強化し、その能力に自信を深めていることがありそうだ。(台北 田中靖人)

■「実戦」想定

人民解放軍の機関紙、解放
軍報は昨年12月18日、南シナ海の「某海域」で16日に実施された対抗演習の模様を報じた。演習には、北海・東海・南海の3艦隊から艦艇と航空機が参加。同紙記者は「中国版イージス」と呼ばれる052C(NATOコード=旅洋II)型駆逐艦「蘭州」で演習の様子を観戦した。

記事によると、演習は「実戦化」を念頭に置いたもので、数千平方キロという演習海域が指定されている他はシナリオはなく、各指揮官が自らの判断で行動する。蘭州を旗艦とする赤軍(中国軍)側は、青軍(仮想敵)のジャミング(通信妨害)で早期警戒機の情報が入らず、艦載レーダーのみで相手部隊を探す。青軍はこのレーダー信号を探知し、航空機からの対艦巡航ミサイル攻撃などで蘭州に動力停止に至る損害を与えたと判定された。赤軍の指揮官は別の艦に乗り換えざるを得なかった。一方、赤軍も直ちに反撃し、青軍の駆逐艦1隻を大破、フリゲート艦1隻を撃沈したと判定され、“戦果”は五分五分だったとしている。赤軍は演習の過程で、「第三国の商船」を青軍の艦艇と見誤り、対艦ミサイルで攻撃する失敗もしている。

台湾海軍の予備役大佐はネット上で、この演習が「機動7号」だった可能性を指摘。事実であれば、「機動」と称される演習としては、初めて南シナ海で実施されたことになる。ただ、中国国営新華社通信(電子版)は昨年11月20日にも、3艦隊から派遣された艦艇や航空機が対潜戦(ASW)の対抗演習を南シナ海で連日、実施していると報じている。7月には南海艦隊とみられる部隊が、「100隻以上」の艦艇と数十機の航空機などによる対抗演習を行うなど、南シナ海での対抗演習が強化されているもようだ。
■演習も高頻度に?

台湾海軍が発行する学術誌「海軍学術雙月刊」の今年2月の論文によると、「機動」は、北海・東海・南海の3艦隊がそれぞれの担当海域を越えて行う実動対抗演習の呼称で、「機動1号」は1991年に実施された。1号から5号(2013年)までは平均で4・5年に1度の間隔で行われ、実際に担当海域を越えた統合対抗演習の形式になったのは、4号(05年)以降だという。

注目すべきは、5号の後の6号が、1年後の14年12月に実施されている点だ。5号も6号も、参加する鑑定は第1列島線を「突破」し、西太平洋で行われた。中国国防部は「機動6号」について、中国海軍の歴史上、参加兵力が最多で、難度も最高、「戦場」の環境も最も実際的だったと強調した。論文は、習近平国家主席(中央軍事委員会主席)が掲げる「強軍(強い軍隊)」の方針を貫徹するものだとしている。15年末の演習が「機動7号」ではないかとする見方も、「機動」が5号以降、毎年の実施へと変更されたのではないかという推測に基づいている。

■海空協同作戦か

論文は14年末の機動6号について詳細な分析を行っている。この演習では、仮想的の青軍の役割を担ったのは、北海艦隊の駆逐艦2隻、フリゲート艦2隻と補給艦。加えて、H(轟)6G爆撃機2機、Y(運)8J海上警戒機2機、Y9電子偵察機1機が上空から支援した。中国軍役の赤軍は、東海・南海の2艦隊の混成部隊で、中国版イージスを含む駆逐艦3隻とフリゲート艦4隻、補給艦1隻と情報収集艦「北極星」で構成した。ちなみに、前年の機動5号でも北海艦隊が青軍、東・南艦隊が赤軍を担当している。
目。一方で、青軍には航空機5機編隊が参加しており、「海空協同作戦」の検証だった可能性を指摘している。Y9は長距離の海空域のレーダー・通信情報探知能力があり、Y8Jで洋上および海中の目標を探知、作戦行動半径約1800キロのH6Gが対艦ミサイルYG(鷹撃)12を登載すれば、日本の沖ノ鳥島周辺海域までの敵を攻撃できるため、この5機編隊は「全てがそろった戦術単位」だとしている。

また論文は、Y9とY8Jが、対艦弾道ミサイルDF(東風)21Dの終末段階での誘導を目的としている可能性にも言及している。

空母戦闘群をいまだ編成できず、防空や警戒監視の能力不足が指摘されてきた中国海軍だが、この論文の指摘が正しければ、その不備を長距離航行が可能な航空機で補おうとしていることになる。

中国軍の「弱点」を検証した米ランド研究所の15年の報告書「中国の不完全な軍事変革」は、中国軍の訓練は往々にして能力の「高さ」を誇示するものが多く実戦的ではないと指摘している。だが、解放軍報が15年末の南シナ海での演習の「失敗」を報道していることからみれば、シナリオ通りの楽な演習をこなしているとはいえなさそうだ。「ハード(装備)は近代化されているが、ソフト(練度)はまだまだ」という中国海軍への偏見をいつまで持ち続けられるのか、予断は許されない。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160411/frn1604111621009-n1.htm

【緊迫・南シナ海】米海軍の大艦隊が中朝と対峙 「見たことのないほど多く」の中国軍艦艇が接近監視
2016.03.06
2009年3月、韓国・釜山港に入港する米原子力空母ジョン・C・ステニス(共同)【拡大】

南シナ海に展開する米空母・ステニス


【ワシントン=青木伸行】米国防総省は4日、原子力空母「ジョン・C・ステニス」を旗艦とする空母打撃群が、南シナ海で警戒・監視活動を行っていることを明らかにした。南シナ海の軍事拠点化を急ピッチで進める中国を、強く牽制(けんせい)するものだ。

ステニスにはイージス駆逐艦の「ストックデール」と「チャン・フー」、ミサイル巡洋艦「モービル・ベイ」が随伴している。米軍横須賀基地(神奈川県)に配備されているイージス巡洋艦「アンティータム」も警戒・監視に当たっており、第7艦隊の旗艦「ブルー・リッジ」はフィリピンのマニラに寄港している。

ステニスは1月中旬に米ワシントン州を出港し、2月4日に西太平洋に入った後、北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射への警戒に当たったとみられている。

南シナ海での空母打撃群の展開について、国防総省は「昨年秋に空母『セオドア・ルーズベルト』が行ったのと同様に、通常の活動で国際法に合致している」(報道官)と強調した。

ステニスは7日から開始される米韓合同軍事演習に参加する予定で、中国と北朝鮮の双方を牽制する任務を帯びているもようだ。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160306/frn1603061532008-n1.htm

米軍が警戒監視活動、南シナ海に空母打撃群を投入 周囲には中国軍艦が集結
2016.03.05
南シナ海で警戒監視活動にあたっている米原子力空母「ジョン・ステニス」(共同)【拡大】

南シナ海に緊張が走っている。米国防総省と第7艦隊は4日、南シナ海に原子力空母「ジョン・ステニス」を中心とする空母打撃群(CSG)を派遣し、警戒監視活動に入ったことを明らかにした。空母艦載機も運用。ステニスの周囲には多数の中国軍艦が集まったという。

国防総省は「南シナ海を含め、西太平洋全域で艦船を定期的に運用している」とした上で、警戒監視活動は「国際法と合致している」と強調した。南シナ海で地対空ミサイルやレーダーなどの配備を進める中国に対抗する狙いもありそうだ。

ステニスを中心とした艦隊には、イージス巡洋艦やイージス駆逐艦も含まれる。第7艦隊の拠点である米軍横須賀基地(神奈川県)に配備されているイージス巡洋艦「アンティータム」も警戒監視活動に参加した。

ステニスのハフマン艦長は、空母の周囲に集まった中国軍艦の数の多さについて「過去の経験では見たことがない」と説明した。

一方、中国の環球時報(電子版)によると、中国国防省当局は4日、ステニスの動きについて、「南シナ海の軍事化を引き起こす行動」として懸念を示した。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160305/frn1603051519002-n1.htm

米長官が中国に警告 南シナ海の軍事拠点化は「それに見合う結果を伴う」
2016.03.02
カーター米国防長官は1日、サンフランシスコで講演し、南シナ海で実効支配を強める中国の「好戦的な行動」に懸念を表明、中国が軍事拠点化を追求すれば「それに見合う結果を伴う」として対抗措置を取ると警告した。

対抗措置の詳細には言及しなかったが、南シナ海の島々の周辺に米艦船を派遣する「航行の自由」作戦を継続する意向をあらためて表明。地対空ミサイル配備などの動きが偶発的な衝突の危険性を高めているとした上で、一方的な現状変更を「容認しない」と述べた。

南シナ海では、中国が地対空ミサイルを配備、高周波レーダーを整備している可能性が指摘されている。 (共同)
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160302/frn1603021530006-n1.htm