まるで、チュウゴクと日本の関係みたい!
「育ちの悪い人」を再教育することはできない
東洋経済オンライン 11月10日(火)6時0分配信
裏表のある兄嫁に振り回される家族。両親の老後が心配です……(写真 : MM4 /
PIXTA)
※ミセス・パンプキンへの子育て・家族関係などのお悩み相談は専用メール、専用サイトで受け付けています
私の実家は両親と、兄夫婦とおいの二世帯住宅です。
私の両親は性格が温厚で、自分の子も嫁も同じくらいかわいいという人です。
ところが兄嫁は、自分の田舎の価値観なのか、「長男の嫁は誰よりも偉く、大切にされ敬われ、親からの経済的な援助も誰よりも受けて当然だ」と考える人です。
日常生活でも、私たちが親と話したり兄弟同士で仲良くすると被害妄想に走り、「自分をバカにした」といって不機嫌になります。金銭的にも細かい人で、兄夫婦は経済的にも恵まれた家族ですが、家族のお見舞いやお祝いでおカネを出すのを極端に嫌がります。同居でいちばん得をしているのに、貧乏くじを引いているからと、親兄弟に出させようとするなど、一時が万事です。
私は年に数回しか帰省しませんが、母は嫁の悪口を言うどころか、「同じようにかわいい」というばかりです。でもほかの兄弟から聞いている話は違います。兄嫁は寡黙な私の両親をよいことに、なめてかかっています。同居しながら極力親兄弟と接触を避け、かといって私たちが放っておくといじけるので、適当に機嫌を取らねばなりません。
また母が食材をお裾分けしても、共通の廊下に放って腐らせてしまったり、親の台所のテーブルに無言で置き返したり、と信じられないことを多々します。それだけなら常識や価値観が違うからと、無理にあきらめもつきますが、外づらが異様に良いのです。
普段は家族を毛嫌いして自分の部屋にこもっているのに、来客があるとキャッキャッとはしゃぎ、目立つ場所でだけ動きます。家族をあだ名で呼んで、「私は気が利いて、家族とも仲良くできる長男の嫁」を、恥じらいもなくアピールするそうです。そしてママ友たちと夜中までBBQをすると、親のリビングも占領し、後片付けもせず食べ残しを親の冷蔵庫に詰めていって、翌日からまた引きこもります。
この裏表の激しさに、家族はあっけにとられています。私は年に数回しか帰らないのでいいのですが、こういった話をほかの兄弟から聞くといらだたしく、両親の老後が心配です。小姑は口出ししないのがいちばんと静観してきましたが、家族が振り回されているのを聞くのはつらいです。私にできることはありますか?
里子(仮名)
里子様、「話せばわかる」という言葉がありますが、あなたはそれを信じますか。若い頃の私はそれを信じていましたが、今の私は話してもわからない人や、話すのも無駄という人も、世間にはたくさんいるという考えです。
私は、夫の家族を毛嫌いし、それだけでなく平気で無礼を働き、カネ遣いが汚く、それでいて自分がいちばん正しいと思いこんでいる長男のお嫁さんを、数えきれないほど見てきました。
■ 育ちの悪い人を教育するのは至難の技
このようなお嫁さんや家庭をあまりご存じない人から見れば、どうして一人の若いお嫁さんが、夫や義理の両親を含めてその家族を、振り回したり牛耳ったりできるのか、不思議に思われることでしょう。
このことを短く説明せよと問われれば、「振り回される方の家族はみな常識人で、性格が温厚で争いを好まない。一方、その人たちを毛嫌いして平気で無礼を働き行儀が悪いお嫁さんは、(あえて厳しい表現ですが)育ちが悪いからできる」場合が多いということです。
この場合の育ちの悪さとは、もちろんいつものように、貧しく育ったという意味や学歴の高低では決してありません。嫁であろうが夫であろうが、基本的なしつけが幼少期から欠如していると、大人になってからの矯正はよほどのことがない限り不可能、ということを指しています。
私はこのような人たちの呆れた行状を、コラムの全部を使ってスラスラと挙げることができます。それだけで相当面白いコラムになりそうなのに、(主旨とそれてしまうため)それができないのが今日は本当に残念です。結論だけ申し上げれば、あなたの兄嫁さんの、ご両親や兄弟をなめた行為は、少々の説得では直らないことを、まず念頭に置くべきです。
このような状況での唯一の解決策は、長男夫婦とご両親は、別居するべきです。家具の買い替えじゃありませんから、簡単なことではありませんが、事情によっては長男夫婦の新たな住まいのための最初の費用を、皆で少しずつ補てんしてあげる覚悟がいります。兄弟がけんかしないよう、あなたたち子供には愚痴も言わない寡黙なご両親の今後の平安やストレスを考えれば、皆のありったけのおカネをつぎ込んでも、値打ちがある話です。
これから申し上げる話はおそらく無駄な話になりますが、端的に申し上げて、兄嫁さんは恥を知らない人なのです。だから人前では豹変して、「良い嫁」が演じられるのです。
それすら演じられない人から見ればまだマシだという見方もありますが、争いを好まない親の意向を組んで、兄弟みんなも彼女の横暴な振る舞いを許しているという側面を見逃してはいけません。
彼女は誰からもその不行儀を注意されず、彼女の周りはイエスマンだけです。信じられないことですが、いつも自分がいちばん正しいと信じる人を、兄弟で作っているのと同じです。品性の悪い人に、品の良い気遣いは、通じません。
親のいないところで長男夫婦を交えて、(無駄を承知で)話し合うべきです。親はいつもお嫁さんのことを、自分の子供と同じくらいかわいいと言っていて、愚痴一つこぼさないこと。自分たちから見て、同居している兄嫁から親が毛嫌いされているのを感じるのはつらいこと。自分たちが目撃したことだけを見ても、親に寂しい思いをさせていることが判ること。客が来たときの豹変ぶりに呆れていること。それができるなら、普段の家族への無視や引きこもりが普通でないことは、自分も自覚しているだろうこと等々。
親の気に入らない点や間違いがあれば、言葉で言ってほしいこと。引きこもりや無視や無礼は、田舎では常識か知らないが、この家ではとても耐えられない非常識であること。心から親を好きになってくれという無理は言わないが、その感情を出さず、親と接してほしいこと。それができないなら、親と別居してほしいなどというのです。
効果がなくとも、一度は全員で伝えるべきです。そうでなければ彼女はつけあがる一方であることを、断言します。
兄弟仲がさらに悪くなる心配をされるでしょうか。ですが、ストレスを全員で抱えて表面上仲が良い家族に、何の意味があるでしょう。仮に関係がさらに悪化しても、彼女の心得違いを、ダメ元で一度でも指摘するほうが、ずっと意味があります。
■ ダメ嫁を、早々に見限る親の老後は平穏
このような話になりますと決まって思い出す、数人の女性がいます。
お一人だけ紹介しますと剛田一家は、お城のような家に住んでいます。
そして長男のお嫁さんに、お人形のようなかわいい人を迎えました。いわゆる玉の輿婚です。その結婚式は、映画のシーンを見ているような豪華なものでした。
玉の輿婚ならなおさら、随分女性も妻として嫁として気を使うだろうと、誰もが思ったにちがいありません。と
ころが彼女は普通のサラリーマン家庭で育った人ですが、自分が着飾ることに異常に熱心で、親兄弟に対する態度は非常識極まりなかったそうです。
剛田夫人は、心のない人だと直感したと言います。
人生経験豊富な剛田夫人は、この嫁を今後教育したところで効果は知れていると、早々と長男夫婦を見限り、別居させました。
その時、そのお嫁さんの母親も、相当わがままな人だということが思い浮かび、別居の決め手の一つにしたそうです。「育ちを変えるのは、難しい」。
その後は息子夫婦はたまに親元にくるだけらしいですが、「情のない親子関係だが、同居していちいち腹を立てたり寂しい思いをするより、寿命が延びたと思っている」と、彼女はその時の決断に、自信たっぷりです。
それとは反対に、ご相談者様と同じ小姑の立場の和子さん(仮名)は、両親を、極悪非道な兄嫁から救ってやれなかった後悔で、今も時々口惜しさに打ちひしがれそうになるそうです。
あなたと同じように、和子さんの家族も皆さん、性格がおとなしく、できるだけ争いは避けたいと考える人たちです。驚くほど似ていますが、和子さんの母親も、娘たちが兄嫁の親への非常識をなじりますと、「そんなことはない、よくしてくれている。口出しするな」の一点張りでした。
加えて「兄嫁とけんかするのは、長男とけんかすることと同じ。
長男を下の兄弟がバカにするのは、野蛮人のすること」と、儒教思想の沁みついた、わかったようなわからない理屈で、長男を立てることばかりを、下の弟妹たちに言い聞かせたそうです。
兄弟げんかを見るのは、嫁からの自分に対する虐待より、つらいということでした。
ここまで徹底すると、全員がマインドコントロールにかかったのと同じです。
兄嫁にその非常識を忠告する人はいませんでした。
和子さんの兄嫁は、兄の前では姑と笑い合った話などをしますが、実際は親が話しかけても返事もせず、平気で無視ができる人でした。
夕食時に、何も支度せず黙って行方不明になるなどは、日常だったそうです。
犬の「おあづけ」でも準備はできているのにと、和子さんは悔しそうに語ります。
こういう人はおカネにも汚くて、夫からもらう潤沢な家事費も、まず親の少ない収入を全部使わせてからしか、一銭も出しません。
嫁ぎ先の義父母を、物心両面で虐げるのです。
和子さんが今に至るまでの人生最大の後悔は、あのマインドコントロールを自分で解いて、長男夫婦から親を救ってやれなかったことです。
長兄に兄嫁が親にしている虐待を暴露し、兄嫁は外面がよかったので、その方面にも真相を暴露して恥をかかせる存在になっておれば、少しはブレーキになったのではないかということです。
本当に別居は無理だったのか、と今でも自問しているといいます。
家庭内のことは全員が世間に秘密にしたので、兄嫁さんはやりたい放題、言いたい放題でした。
和子さんが60代の健康だった母上の、最後に立ち会った時のことです。
虐待によるストレスの蓄積に負けたと感じ、涙が止まらなかったそうです。汚れ役を買って出ず、救ってやれなかった自分も共犯だという自責の念は、今も消えないと言います。外面だけがよく対面だけを重視するその長男夫婦が、当時では珍しい立派な葬儀を出したのは、言うまでもありません。もちろん金銭は兄弟負担だったそうです。そしてその兄嫁は今も、「自分ほど嫁として親孝行をした者はいない。何も悔いはない」と自慢して回り、和子さん兄弟の傷口に塩を塗り続けています。
■ 家族の病も、早期外科治療が一番
里子様、早期別居を選んで心の平安を得た剛田夫人を参考にしますか?
それとも性善説を信じて病に倒れた、和子さんのお母様の体験を教訓にしますか。
やや極端に映るかもしれない事例ですが、これらは実話であるのみならず、よくある二世帯住宅のトラブルパターンなのです。もっとも、優しくて賢い姑さんの賢明な教育や説教・誘導で、随分成長されるお嫁さんも、いらっしゃるにはいらっしゃいますが、それは本当にまれです。里子様の兄嫁さんには、それは期待できないと思います。お母様が時には、品性の低い兄嫁さんのレベルにまで下がる必要がありますが、お母様が優しすぎるのと彼女が悪すぎて、それは無理です。
里子さんたちが想像している以上に、ご両親は心腐る日々をお過ごしのことと、想像されます。手遅れになる前に、貴女が“汚れ役”を買って出て兄嫁に毅然と対峙し、母親を守るべきです。さもないと和子さんのように、一生後悔しますよ。
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ミセス・パンプキン
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151110-00091727-toyo-soci&p=1
東洋経済オンライン 11月10日(火)6時0分配信
裏表のある兄嫁に振り回される家族。両親の老後が心配です……(写真 : MM4 /
PIXTA)
※ミセス・パンプキンへの子育て・家族関係などのお悩み相談は専用メール、専用サイトで受け付けています
私の実家は両親と、兄夫婦とおいの二世帯住宅です。
私の両親は性格が温厚で、自分の子も嫁も同じくらいかわいいという人です。
ところが兄嫁は、自分の田舎の価値観なのか、「長男の嫁は誰よりも偉く、大切にされ敬われ、親からの経済的な援助も誰よりも受けて当然だ」と考える人です。
日常生活でも、私たちが親と話したり兄弟同士で仲良くすると被害妄想に走り、「自分をバカにした」といって不機嫌になります。金銭的にも細かい人で、兄夫婦は経済的にも恵まれた家族ですが、家族のお見舞いやお祝いでおカネを出すのを極端に嫌がります。同居でいちばん得をしているのに、貧乏くじを引いているからと、親兄弟に出させようとするなど、一時が万事です。
私は年に数回しか帰省しませんが、母は嫁の悪口を言うどころか、「同じようにかわいい」というばかりです。でもほかの兄弟から聞いている話は違います。兄嫁は寡黙な私の両親をよいことに、なめてかかっています。同居しながら極力親兄弟と接触を避け、かといって私たちが放っておくといじけるので、適当に機嫌を取らねばなりません。
また母が食材をお裾分けしても、共通の廊下に放って腐らせてしまったり、親の台所のテーブルに無言で置き返したり、と信じられないことを多々します。それだけなら常識や価値観が違うからと、無理にあきらめもつきますが、外づらが異様に良いのです。
普段は家族を毛嫌いして自分の部屋にこもっているのに、来客があるとキャッキャッとはしゃぎ、目立つ場所でだけ動きます。家族をあだ名で呼んで、「私は気が利いて、家族とも仲良くできる長男の嫁」を、恥じらいもなくアピールするそうです。そしてママ友たちと夜中までBBQをすると、親のリビングも占領し、後片付けもせず食べ残しを親の冷蔵庫に詰めていって、翌日からまた引きこもります。
この裏表の激しさに、家族はあっけにとられています。私は年に数回しか帰らないのでいいのですが、こういった話をほかの兄弟から聞くといらだたしく、両親の老後が心配です。小姑は口出ししないのがいちばんと静観してきましたが、家族が振り回されているのを聞くのはつらいです。私にできることはありますか?
里子(仮名)
里子様、「話せばわかる」という言葉がありますが、あなたはそれを信じますか。若い頃の私はそれを信じていましたが、今の私は話してもわからない人や、話すのも無駄という人も、世間にはたくさんいるという考えです。
私は、夫の家族を毛嫌いし、それだけでなく平気で無礼を働き、カネ遣いが汚く、それでいて自分がいちばん正しいと思いこんでいる長男のお嫁さんを、数えきれないほど見てきました。
■ 育ちの悪い人を教育するのは至難の技
このようなお嫁さんや家庭をあまりご存じない人から見れば、どうして一人の若いお嫁さんが、夫や義理の両親を含めてその家族を、振り回したり牛耳ったりできるのか、不思議に思われることでしょう。
このことを短く説明せよと問われれば、「振り回される方の家族はみな常識人で、性格が温厚で争いを好まない。一方、その人たちを毛嫌いして平気で無礼を働き行儀が悪いお嫁さんは、(あえて厳しい表現ですが)育ちが悪いからできる」場合が多いということです。
この場合の育ちの悪さとは、もちろんいつものように、貧しく育ったという意味や学歴の高低では決してありません。嫁であろうが夫であろうが、基本的なしつけが幼少期から欠如していると、大人になってからの矯正はよほどのことがない限り不可能、ということを指しています。
私はこのような人たちの呆れた行状を、コラムの全部を使ってスラスラと挙げることができます。それだけで相当面白いコラムになりそうなのに、(主旨とそれてしまうため)それができないのが今日は本当に残念です。結論だけ申し上げれば、あなたの兄嫁さんの、ご両親や兄弟をなめた行為は、少々の説得では直らないことを、まず念頭に置くべきです。
このような状況での唯一の解決策は、長男夫婦とご両親は、別居するべきです。家具の買い替えじゃありませんから、簡単なことではありませんが、事情によっては長男夫婦の新たな住まいのための最初の費用を、皆で少しずつ補てんしてあげる覚悟がいります。兄弟がけんかしないよう、あなたたち子供には愚痴も言わない寡黙なご両親の今後の平安やストレスを考えれば、皆のありったけのおカネをつぎ込んでも、値打ちがある話です。
これから申し上げる話はおそらく無駄な話になりますが、端的に申し上げて、兄嫁さんは恥を知らない人なのです。だから人前では豹変して、「良い嫁」が演じられるのです。
それすら演じられない人から見ればまだマシだという見方もありますが、争いを好まない親の意向を組んで、兄弟みんなも彼女の横暴な振る舞いを許しているという側面を見逃してはいけません。
彼女は誰からもその不行儀を注意されず、彼女の周りはイエスマンだけです。信じられないことですが、いつも自分がいちばん正しいと信じる人を、兄弟で作っているのと同じです。品性の悪い人に、品の良い気遣いは、通じません。
親のいないところで長男夫婦を交えて、(無駄を承知で)話し合うべきです。親はいつもお嫁さんのことを、自分の子供と同じくらいかわいいと言っていて、愚痴一つこぼさないこと。自分たちから見て、同居している兄嫁から親が毛嫌いされているのを感じるのはつらいこと。自分たちが目撃したことだけを見ても、親に寂しい思いをさせていることが判ること。客が来たときの豹変ぶりに呆れていること。それができるなら、普段の家族への無視や引きこもりが普通でないことは、自分も自覚しているだろうこと等々。
親の気に入らない点や間違いがあれば、言葉で言ってほしいこと。引きこもりや無視や無礼は、田舎では常識か知らないが、この家ではとても耐えられない非常識であること。心から親を好きになってくれという無理は言わないが、その感情を出さず、親と接してほしいこと。それができないなら、親と別居してほしいなどというのです。
効果がなくとも、一度は全員で伝えるべきです。そうでなければ彼女はつけあがる一方であることを、断言します。
兄弟仲がさらに悪くなる心配をされるでしょうか。ですが、ストレスを全員で抱えて表面上仲が良い家族に、何の意味があるでしょう。仮に関係がさらに悪化しても、彼女の心得違いを、ダメ元で一度でも指摘するほうが、ずっと意味があります。
■ ダメ嫁を、早々に見限る親の老後は平穏
このような話になりますと決まって思い出す、数人の女性がいます。
お一人だけ紹介しますと剛田一家は、お城のような家に住んでいます。
そして長男のお嫁さんに、お人形のようなかわいい人を迎えました。いわゆる玉の輿婚です。その結婚式は、映画のシーンを見ているような豪華なものでした。
玉の輿婚ならなおさら、随分女性も妻として嫁として気を使うだろうと、誰もが思ったにちがいありません。と
ころが彼女は普通のサラリーマン家庭で育った人ですが、自分が着飾ることに異常に熱心で、親兄弟に対する態度は非常識極まりなかったそうです。
剛田夫人は、心のない人だと直感したと言います。
人生経験豊富な剛田夫人は、この嫁を今後教育したところで効果は知れていると、早々と長男夫婦を見限り、別居させました。
その時、そのお嫁さんの母親も、相当わがままな人だということが思い浮かび、別居の決め手の一つにしたそうです。「育ちを変えるのは、難しい」。
その後は息子夫婦はたまに親元にくるだけらしいですが、「情のない親子関係だが、同居していちいち腹を立てたり寂しい思いをするより、寿命が延びたと思っている」と、彼女はその時の決断に、自信たっぷりです。
それとは反対に、ご相談者様と同じ小姑の立場の和子さん(仮名)は、両親を、極悪非道な兄嫁から救ってやれなかった後悔で、今も時々口惜しさに打ちひしがれそうになるそうです。
あなたと同じように、和子さんの家族も皆さん、性格がおとなしく、できるだけ争いは避けたいと考える人たちです。驚くほど似ていますが、和子さんの母親も、娘たちが兄嫁の親への非常識をなじりますと、「そんなことはない、よくしてくれている。口出しするな」の一点張りでした。
加えて「兄嫁とけんかするのは、長男とけんかすることと同じ。
長男を下の兄弟がバカにするのは、野蛮人のすること」と、儒教思想の沁みついた、わかったようなわからない理屈で、長男を立てることばかりを、下の弟妹たちに言い聞かせたそうです。
兄弟げんかを見るのは、嫁からの自分に対する虐待より、つらいということでした。
ここまで徹底すると、全員がマインドコントロールにかかったのと同じです。
兄嫁にその非常識を忠告する人はいませんでした。
和子さんの兄嫁は、兄の前では姑と笑い合った話などをしますが、実際は親が話しかけても返事もせず、平気で無視ができる人でした。
夕食時に、何も支度せず黙って行方不明になるなどは、日常だったそうです。
犬の「おあづけ」でも準備はできているのにと、和子さんは悔しそうに語ります。
こういう人はおカネにも汚くて、夫からもらう潤沢な家事費も、まず親の少ない収入を全部使わせてからしか、一銭も出しません。
嫁ぎ先の義父母を、物心両面で虐げるのです。
和子さんが今に至るまでの人生最大の後悔は、あのマインドコントロールを自分で解いて、長男夫婦から親を救ってやれなかったことです。
長兄に兄嫁が親にしている虐待を暴露し、兄嫁は外面がよかったので、その方面にも真相を暴露して恥をかかせる存在になっておれば、少しはブレーキになったのではないかということです。
本当に別居は無理だったのか、と今でも自問しているといいます。
家庭内のことは全員が世間に秘密にしたので、兄嫁さんはやりたい放題、言いたい放題でした。
和子さんが60代の健康だった母上の、最後に立ち会った時のことです。
虐待によるストレスの蓄積に負けたと感じ、涙が止まらなかったそうです。汚れ役を買って出ず、救ってやれなかった自分も共犯だという自責の念は、今も消えないと言います。外面だけがよく対面だけを重視するその長男夫婦が、当時では珍しい立派な葬儀を出したのは、言うまでもありません。もちろん金銭は兄弟負担だったそうです。そしてその兄嫁は今も、「自分ほど嫁として親孝行をした者はいない。何も悔いはない」と自慢して回り、和子さん兄弟の傷口に塩を塗り続けています。
■ 家族の病も、早期外科治療が一番
里子様、早期別居を選んで心の平安を得た剛田夫人を参考にしますか?
それとも性善説を信じて病に倒れた、和子さんのお母様の体験を教訓にしますか。
やや極端に映るかもしれない事例ですが、これらは実話であるのみならず、よくある二世帯住宅のトラブルパターンなのです。もっとも、優しくて賢い姑さんの賢明な教育や説教・誘導で、随分成長されるお嫁さんも、いらっしゃるにはいらっしゃいますが、それは本当にまれです。里子様の兄嫁さんには、それは期待できないと思います。お母様が時には、品性の低い兄嫁さんのレベルにまで下がる必要がありますが、お母様が優しすぎるのと彼女が悪すぎて、それは無理です。
里子さんたちが想像している以上に、ご両親は心腐る日々をお過ごしのことと、想像されます。手遅れになる前に、貴女が“汚れ役”を買って出て兄嫁に毅然と対峙し、母親を守るべきです。さもないと和子さんのように、一生後悔しますよ。
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ミセス・パンプキン
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