中国はNLDと関係を構築することで、米国に接近するテイン・セイン政権を牽制(けんせい)する狙いが | 日本のお姉さん

中国はNLDと関係を構築することで、米国に接近するテイン・セイン政権を牽制(けんせい)する狙いが

スー・チー政権誕生へ 軍の支配に終止符
日本テレビ系(NNN) 11月12日(木)5時35分配信
ミャンマーで歴史的な政権交代が起きることになった。ミャンマー政府は11日夜、8日に行われた総選挙での敗北を認め、アウン・サン・スー・チー氏が率いる最大野党に政権を移譲すると発表した。
8日に行われた総選挙ではスー・チー氏が率いる「国民民主連盟」が圧勝し、議会全体の過半数を制する見込みとなった。これを受けてミャンマー大統領府は11日夜、「有権者の判断を尊重し、混乱のないよう政権を移譲する」という声明を発表し、敗北を認めた。
25年前に行われた総選挙では、軍が結果を認めず政権の座にすわり続けたが、今回、軍事政権の流れをくむ政府が政権の移譲を認めたことで、半世紀におよぶ軍の支配に終止符が打たれることになる。
スー・チー氏は憲法の規定で大統領にはなれないが、自らが政権を主導する意志を示しており、「スー・チー政権」の誕生が確実となった。
これに先だって、スー・チー氏は、テイン・セイン大統領との面会を求めた。政権交代へ向けて協力を求め、混乱を避ける狙いがあるものとみられる
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20151112-00000009-nnn-int
2015.6.10 22:53更新
ミャンマーのスー・チー氏が一転訪中、総選挙にらみ決断 中国は米接近の現政権に“警告”
訪中のため空港に到着したアウン・サン・スー・チー氏=10日、ヤンゴン(AP)
【北京=矢板明夫】ミャンマーの最大野党、国民民主連盟(NLD)党首のアウン・サン・スー・チー氏が10日、中国を公式訪問するため北京に到着した。14日までの滞在中、習近平・中国共産党総書記(国家主席)ら要人と会談する。ミャンマーの民主化に向けて闘争を続けてきたスー・チー氏は、共産党一党独裁の中国を訪問することには消極的だったといわれてきたが、今秋に行われる予定のミャンマー総選挙を有利に進めたい思惑から決断したとみられる。一方、中国はNLDと関係を構築することで、米国に接近するテイン・セイン政権を牽制(けんせい)する狙いがあるようだ。
スー・チー氏は2010年、軍事政権による自宅軟禁から解放されて以降、欧米や日本などの民主主義国家を中心に訪問し、ミャンマー民主化の完全実現を訴えて続けた。訪問先では軍事政権を支援してきた中国を厳しく批判することが多く、中国企業がミャンマーで進めるダム建設事業などに反対したこともあった。また、中国側から何度も訪中要請を受けたが、これまで先送りにしていた。
しかし、今秋に予定される総選挙でNLDの優勢が伝えられると、スー・チー氏は中国批判を控えるようになっている。ミャンマーに対し最も大きな影響力を持つ中国と対立すれば、経済界の支持が得られないと判断したとみられる。今回の訪中では、中国との関係改善を内外にアピールする狙いがありそうだ。
一方で中国は、親密な関係を長年構築してきたミャンマー政府が最近、米国が主導する軍事演習にオブザーバー参加するなど、中国と距離を置き始めたことに頭を痛めている。
テイン・セイン政権は昨年頃から、中国がミャンマーで進めるプロジェクトに難色を示すことが多くなった。中国に隣接する地域での少数民族ゲリラとの武力衝突で、ミャンマー政府軍が中国側の警告を無視して何度も越境攻撃し、中国側の住民に被害が出たことに対しても中国はいらだっている。「スー・チー氏の訪中を受け入れたことは、テイン・セイン政権に対する“警告”の意味だ」と指摘する党関係者もいる。
一方、中国当局に弾圧されている国内の民主化・人権活動家も、スー・チー氏の訪中は大きな意義があるとして注目しているようだ。
スー・チー氏と同じくノーベル平和賞を受賞した、民主化活動家の劉暁波氏は現在、遼寧省の刑務所に収監されている。中国側の指導者と会談する際に、劉氏の釈放を求めるなど中国の人権問題への言及を期待する声が北京の活動家の間で高まっている。
ある活動家は「独裁政権と戦ってきたご自身の経験を民衆に直接語ってほしい」と話している。
http://www.sankei.com/world/news/150610/wor1506100045-n1.html