ドル基軸の「終わりの始まり」中国の米国債売りはこれからが本番だ
ドル基軸の「終わりの始まり」中国の米国債売りはこれからが本番だ
2015年9月2日 FX・先物
このページは約 4 分で読めます。
中国株や人民元を買い支えるため、中国が米国債を大量に売っています。8月はわずか2週間で12.6兆円分を売却というハイペース。またベルギー・スイスなど第3国の売りにも中国の影が。メルマガ『いつも感謝している高年の独り言』の分析をチェックしてみましょう。
流動性危機に直面している中国と米国
中国の米国債売りが鮮明となった8月
米国はこの世界同時株安の原因を、中国のでっち上げの経済統計やシャドーバンキング危機から出た株式バブルであると非難しています。
他方、中国は、誤ったタイミングでの米国の利上げ示唆であると反論しています。
お互いに相手のせいにしているのです。事実は、それぞれに大きな問題を抱えており、それをできるだけ隠したいだけなのです。
さて、双方とも困っている問題は、リスクの高まりによって流動性が消えるという、現実に起きている状況です。
この場合、中央銀行は常に金融システムに血液、つまりマネーを注入する。これが公開市場操作、オペレーションです。
中国政府は、今回の危機が進行した8月11日~25日、つまり2週間のあいだに、106B$以上の外貨準備を売却し、その資金を市場に供給したとの報道があります。
2週間で106B$と仮定すると、1週間で53B$(530億ドル、6.3兆円)。2015年6月の最新データで中国の外貨準備、米国債持ち高は1263.4B$ですから、この調子だと23.8週、じつに半年で米国債持ち高が消えることになります。
この計算はあくまでも、今回の中国の危機の規模、そして対抗策として打った注入額の規模を知るための手段です。
ベルギー・スイスの米国債売りも“本尊”は中国か
さて上記の報道はあくまでも推測の域を出ないものですが、次は中国消息筋からの確認報道です。中国は現在、米国債を売却をして公開市場操作に使用しています。
報道のポイント
★消息筋によると、中国の人民元切り下げショックの影響で人民元が大きく売られ、それを下支えするために米国債を放出したとのこと(人民元買い、米ドル売り)。
★ある情報筋(公開情報ではないために匿名希望)によると、この米国債の売却は中国本土からだけではなく、ベルギーおよびスイスの代理機関経由でも行われたとのこと。
★別の消息筋によると、中国は米国金融当局とこの売却に関して連絡を取っているとのこと。その売却額については明らかにされていない。
この報道で重要なのは、中国がベルギー、スイスの某機関を利用して米国債を買っていたということです。
かねてより、ベルギーが米国債の保有を大きく増やしたのは大きな謎でした。私は米国自身が購入してベルギーに預けていたと想像していたのですが、本当は中国だったのです。さらにスイスにも預けていたようです。
中国人民銀行は米国債を大量売却しているのです。いつの日か米国は金利上昇という審判の日を迎えます。
中国は外貨準備の金準備も売却しているでしょうか?利息のない金準備を売っているのか?いないのか?あなたなら、どちらを選ぶでしょうか?
グラフ(ア)の赤色領域は中国の米国債持ち高の減少予想グラフです。後ろの緑色領域は日本の持ち高を示しています。日本はピーターパンの指導の下に買い続けるのでしょうか?
グラフ(イ)はベルギーとスイスの1月から6月までの持ち高の変動です。1月2ヶ国合計で560B$あったものが、6月では425B$に減っています。135B$の減少です。この減少分は中国売却分なのかどうかは不明ですが、前述の内部消息筋(中国筋)の話の内容からして可能性は高い。
そしていまだ公表されていない7月、8月もたぶん中国本土、香港、ベルギー、スイス等で米国債を売却している可能性も高い。
ロシアも売却している。ペトロダラーシステム(編注:原油など資源取引での米ドル決済のしくみ)の根幹である湾岸産油国も売却している可能性が高いのです。
となると今後、米国の債務を誰が買い支えるのか?そしてそれは未来永劫維持可能なのか?もし米国のGDPが縮小した場合、何が起きるのか?どこかの国のピーターパン総裁に解説をお願いしたいものです。
【関連】「次の世界金融危機にはどの国も対応できない」中央銀行のなかの中央銀行・BISが警告
「次の世界金融危機にはどの国も対応できない」中央銀行のなかの中央銀行・BISが警告
2015年7月15日 FX・先物
このページは約 4 分で読めます。
各国中央銀行をメンバーとし「中央銀行のなかの中央銀行」とも呼ばれるBIS(Bank
for International Settlements・国際決済銀行)。そのBISが先月28日に発表した年次報告書に、「各国中銀は弾薬を使い果たしており、次の世界金融危機では戦闘不能になる」との気になる警告がありました。メルマガ『いつも感謝している高年の独り言』が詳しく解説します。
弾薬を使い果たした各国中央銀行は「戦闘不能状態」に
BIS(国際決済銀行)の警告
次の世界金融危機(もしかすると現在進行形の世界金融危機)が起きた場合、各国中央銀行の弾薬が枯渇しているため対応不能であるという、BIS(国際決済銀行)の警告レポートが公開されました。
遅すぎるのかもしれませんが紹介します。英国テレグラフ報道です(6月28日付)。ポイントを見ていきましょう。
膨張し続ける「低金利バブル」
前回の危機の後始末で、世界中の中央銀行は持っている弾薬を完全に使い果たした。それゆえ、次の世界金融危機が発生した時には戦闘不能になっているだろうとBISは警告する。
中央銀行の中央銀行と呼ばれるBISが、年次報告書の中で金融財政政策に対して酷評したのだ。世界各国は自国経済を浮遊させる為に金利を繰り返し繰り返し下げてきた結果、壁際まで自分を追い込んだと警告したのだ。
この世界中での低金利政策の下で流れ出した「借入コスト激安のイージーマネー」が危険な賭博投機に変化し、鉄火場に油を注ぎ、その結果バブル膨張が起き、結果破裂しそうになるたびに金利を下げ、それを繰り返し繰り返し、ここまでやってきたのだ。
「考えられない範囲まで戦線が拡大」限界点を憂慮
BISの財政経済局のトップ Claudio Borio氏は、
「2008年危機以降の景気回復が弱かったため、世界中の中央銀行は、真っ暗闇の中で、何とか確実なものを探し出そうとして極端な低金利を続けた。景気悪化の対策だと言うかもしれないが、むしろ金融バブルの膨張に油を大量に注いだのかもしれない。本当は調整すべき時に調整することができず、遅れたのかもしれない。結果として債務は膨れ上がり、成長はほとんどできず、金利は余りにも低すぎる。つまり低金利が低金利を産む状態に陥っている」
と警告した。
BISは、あまりにも長期間の低金利政策が災いし、次の危機の時には、もうこれ以上金利を下げるのは事実上不可能で、有効な対策が残っていないと警告しているのだ。
そのことを「これまでの財政措置は、すでに限界点を超えてしまい、考えられない範囲まで戦線を拡大膨張させてしまった」と表現している。
マイナス金利の異常性に言及
EU圏、デンマーク、スウェーデン、スイスの中央銀行は、金利をゼロ以下のマイナス金利にして経済を浮揚させようとしている。昨年のマイナス金利政策は最も異常な動きであったとしている。
さらに、世界人口の老齢化が進み、公的債務を世界人口で負担するのは年を追うごとに苦しくなっている。ところが政治家は、債務を増やして一時的な景気の上昇に頼りすぎており、必要な苦しい選択を選ばない。
政治家は、成長を阻害する債務(公的資金、財政支出増加)に依存するのではなく、歳出側で正しい改革をする事に焦点を絞るべきであると結論付けている。
この警告に関して、中央銀行総裁たちは どのような回答を持っているのでしょうか?
私にはわかりりません。打つ手はないのです。
借金を重ねて、景気を浮揚させると主張する政治家・中央銀行総裁は、素晴らしい演劇人です。有効な手段を持っていないのに、持っているフリをするのは大変なことだからです。
【関連】米国株を買い支える「暴落阻止チーム = PPT」に異変発生
『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2015年7月15日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
いつも感謝している高年の独り言(有料版)
[月額648円(税込) 毎週月・火・水・木・金曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
新聞等に報道されない海外でのディープな情報をお届けします。出来る限り、時代を先取りした情報やデータをお届けします。
BIS いつも感謝している高年の独り言(有料版) 国際決済銀行
米国株を買い支える「暴落阻止チーム = PPT」に異変発生
2015年8月19日 FX・先物
このページは約 4 分で読めます。
NY株式と金先物に関するユニークな考察が、メルマガ『いつも感謝している高年の独り言』で配信されました。ポイントは、
・アメリカ株は、米政府の「暴落阻止チーム」によって買い支えられてきた
・典型的な手口として、株買い、金(先物)売りの相場操縦が行われてきた
・8月に入って、NY取引時間中の株式と金先物の値動きに変化が出ている
です。
「暴落阻止チーム(PPT = Plunge Protection Team)」は米大統領直属の金融市場作業部会として知られる組織。また金は、先物価格操作の疑いが市場関係者の一部で根強く噂されています。「いつも感謝している高年」氏は、両者の関係に着目してNY株式と金先物の動きを観察し、今回の「異変」を発見しました。
限界に近づく「株価暴落阻止チーム(PPT)」の相場操縦
米国株式と金先物の関係に見逃せない変化が
毎日、完璧に観察しているか?と問われれば、「YES」とは答えられませんが、最近、米国株式市場と金(先物)市場との関係に変化が出ているように思えます。
株価暴落の「予兆」だと感じるのです。
今までは、NY株式市場の取引開始直後に株価が急落すると、それを救うように誰かが買いに入りました。同時に金価格も急激に抑えられました。これが毎日のように続き、その結果、金価格はこれまで続落してきました。
毎日、それを見た後で、就寝してきました。「今夜も登場したなぁ。株価下落を上手く抑えたなぁ」と思いながらPCを切り、翌朝起床して、昨晩の動きをチェックするのです。そして毎朝「いつまで続けられるのだろう?」とNY市場を振り返るのが日課になるほどでした。
それが最近は、少し変なのです。
例えば下記チャートで、8月4日(赤)の金価格は、叩かれても叩かれても、頭を何度も持ち上げています。
最後は少し価格が下落しています。
そのくせ、株価はプラスで終わらずマイナスで終わりました。
また下記チャートで8月7日(緑)の金価格は、NY株式市場の開始直後に深く落とされたのですが、なぜか効果がなく、大きく反発しました。株価のほうはと言えば、繰り返し、それこそ何度も蘇生させる努力を続けたようなのですがマイナスで終了。
8月5日(青)には下落させることができたものが、8月6日(赤)には下落させることができずプラスで終了。8月7日(緑)も結局、金価格はプラスで終了という流れです。
8月11日、12日も同様です。
阻止チームが力尽きるとき、大暴落はやってくる
米政府のPPT(Plunge Protection Team = 暴落阻止チーム)からすれば、せめて株価横這い、金価格も横這いで終わらせたかったはずです。
水面下ではパニック状態でしょう。
各国の中央銀行に打つ手がなくなったからです。
これはIMF等のアナリストが解説していますので、MONEY VOICEの過去記事やメルマガバックナンバーをお読み下さ い。
押し寄せるリスクがあまりにも大きく、その数も多いのです。
米国は国内の経済不況、サブプライム自動車ローン、失業者の大量発生、プエルトリコを初めとする多くの地方都市の債務不履行問題など、数え切れない問題を抱えています。
欧州も同様で、ギリシャ、ウクライナの債務不履行問題。
そしてスペイン、イタリア経済の悪化。
中国ではバブル崩壊は確実に継続し、大不況へと突入でしょう。
どれを見ても日本の二の舞となる超長期不況が予想される状況ばかりです。
失業者が大量発生し、中間層が消滅し、所得の減少が続き、大量消費のシンボルのスーパーモールは閉店傾向。それなのに株価だけが高いとなれば、待ち受けるのは世界同時の株価暴落のみです。
以前にお伝えした、CNBCの誰かが朝のニュース番組で口走った言葉を思い出して下さい。
「株価が下がっても大丈夫。PPTがやってくるから」でしたね。
しかし株価暴落阻止チームがやってきても、駄目なものは駄目でしょう。
人工呼吸器は、電力供給がなくなれば停止します。
Next: もう1つのシグナル。米国投資信託の資金流出が加速している
もう1つのシグナル。米国投資信託の資金流出が加速している
こちらは、お馴染みの米国投資信託の最新状況です。
(ア)米国株式型投資信託における、2014年2月~2015年6月までの資金流入および流出をまとめたグラフです。7月と8月は推定値、7月に関しては当然いつものように修正も出てくるでしょうが、近似値に収まるでしょう。8月推計は8月第1週の金額を単純に4倍しただけですので、大きく変化する可能性があります。
(イ)同じく米国株式型投資信託における、2015年7~8月の資金流入および流出について週単位でまとめたグラフです。もちろん圧倒的に流出しています。
(ウ)米国株式型、世界株式型、複合型、米国債券型、地方自治体債券型投資信託を総合計し、2014年2月~2015年6月までの資金流入および流出をまとめたグラフです。7月と8月は推定値、8月推計は8月第1週の金額を単純に4倍しただけですので、大きく変化する可能性があります。
(エ)前掲ウと同じ条件で、投資信託の総合計金額をもとに2015年7~8月の資金流入および流出について週単位でまとめたグラフです。こちらももちろん流出傾向です。つまり債券型投資信託も流出傾向に入ったと考えられます。
私が信頼するアナリストたちの多くは、2015年下半期における1929年型の暴落を予想しています。もしかすると、意外に早くやってくるのかもしれません。いっぽうで来年だと言うアナリストもいます。
時期を特定するのは困難ですが、それは必ずやって来ると私は確信しています。望みませんが。
【関連】ITバブル崩壊前夜に酷似。先進国株式とコモディティの気がかりな関係
『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2015年8月14日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
いつも感謝している高年の独り言(有料版)
[月額648円(税込) 毎週月・火・水・木・金曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
新聞等に報道されない海外でのディープな情報をお届けします。出来る限り、時代を先取りした情報やデータをお届けします。
~~~~~~~~~~~~~~~~
お金があるお年寄りは、田舎の農家を購入して、農業を始めて自分と子供と孫の食べ物だけは生産するようにした方がいいかもね。そして、にわか農業が軌道にのった場合は、道の駅に出すとかネットで売るとかだね。でも、無農薬や有機栽培が売りでないと売れないよね。
そして、放射性物質に汚染されていないことが最低条件だ。
きのこやベリーは外で作らない方がいいかも。
そして、海の幸では、タコやひらめ、カレイなど、じっとしている魚はあんまり食べないでね。
水は、汚染が少ない地方の水を購入。ミルクは、飲むなら産地に気を付けてね。
福島産のコメや野菜を購入し、それを自分たちの県の産物として売っている県の農産物は要注意だ。安い店の安い果物や野菜や肉は福島産だと思う。
知らずに結構、食べているのかも。そして、レントゲンは、なるべく使わない。
放射性物質は気を付けるが、ちょっと風邪をひいてもレントゲンで肺などを撮っていると元も子も無いんじゃないの?DNAを修復するという酵母菌をしっかりとる。日本人は家で手作り味噌を作るべき。ぜひ!
2015年9月2日 FX・先物
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中国株や人民元を買い支えるため、中国が米国債を大量に売っています。8月はわずか2週間で12.6兆円分を売却というハイペース。またベルギー・スイスなど第3国の売りにも中国の影が。メルマガ『いつも感謝している高年の独り言』の分析をチェックしてみましょう。
流動性危機に直面している中国と米国
中国の米国債売りが鮮明となった8月
米国はこの世界同時株安の原因を、中国のでっち上げの経済統計やシャドーバンキング危機から出た株式バブルであると非難しています。
他方、中国は、誤ったタイミングでの米国の利上げ示唆であると反論しています。
お互いに相手のせいにしているのです。事実は、それぞれに大きな問題を抱えており、それをできるだけ隠したいだけなのです。
さて、双方とも困っている問題は、リスクの高まりによって流動性が消えるという、現実に起きている状況です。
この場合、中央銀行は常に金融システムに血液、つまりマネーを注入する。これが公開市場操作、オペレーションです。
中国政府は、今回の危機が進行した8月11日~25日、つまり2週間のあいだに、106B$以上の外貨準備を売却し、その資金を市場に供給したとの報道があります。
2週間で106B$と仮定すると、1週間で53B$(530億ドル、6.3兆円)。2015年6月の最新データで中国の外貨準備、米国債持ち高は1263.4B$ですから、この調子だと23.8週、じつに半年で米国債持ち高が消えることになります。
この計算はあくまでも、今回の中国の危機の規模、そして対抗策として打った注入額の規模を知るための手段です。
ベルギー・スイスの米国債売りも“本尊”は中国か
さて上記の報道はあくまでも推測の域を出ないものですが、次は中国消息筋からの確認報道です。中国は現在、米国債を売却をして公開市場操作に使用しています。
報道のポイント
★消息筋によると、中国の人民元切り下げショックの影響で人民元が大きく売られ、それを下支えするために米国債を放出したとのこと(人民元買い、米ドル売り)。
★ある情報筋(公開情報ではないために匿名希望)によると、この米国債の売却は中国本土からだけではなく、ベルギーおよびスイスの代理機関経由でも行われたとのこと。
★別の消息筋によると、中国は米国金融当局とこの売却に関して連絡を取っているとのこと。その売却額については明らかにされていない。
この報道で重要なのは、中国がベルギー、スイスの某機関を利用して米国債を買っていたということです。
かねてより、ベルギーが米国債の保有を大きく増やしたのは大きな謎でした。私は米国自身が購入してベルギーに預けていたと想像していたのですが、本当は中国だったのです。さらにスイスにも預けていたようです。
中国人民銀行は米国債を大量売却しているのです。いつの日か米国は金利上昇という審判の日を迎えます。
中国は外貨準備の金準備も売却しているでしょうか?利息のない金準備を売っているのか?いないのか?あなたなら、どちらを選ぶでしょうか?
グラフ(ア)の赤色領域は中国の米国債持ち高の減少予想グラフです。後ろの緑色領域は日本の持ち高を示しています。日本はピーターパンの指導の下に買い続けるのでしょうか?
グラフ(イ)はベルギーとスイスの1月から6月までの持ち高の変動です。1月2ヶ国合計で560B$あったものが、6月では425B$に減っています。135B$の減少です。この減少分は中国売却分なのかどうかは不明ですが、前述の内部消息筋(中国筋)の話の内容からして可能性は高い。
そしていまだ公表されていない7月、8月もたぶん中国本土、香港、ベルギー、スイス等で米国債を売却している可能性も高い。
ロシアも売却している。ペトロダラーシステム(編注:原油など資源取引での米ドル決済のしくみ)の根幹である湾岸産油国も売却している可能性が高いのです。
となると今後、米国の債務を誰が買い支えるのか?そしてそれは未来永劫維持可能なのか?もし米国のGDPが縮小した場合、何が起きるのか?どこかの国のピーターパン総裁に解説をお願いしたいものです。
【関連】「次の世界金融危機にはどの国も対応できない」中央銀行のなかの中央銀行・BISが警告
「次の世界金融危機にはどの国も対応できない」中央銀行のなかの中央銀行・BISが警告
2015年7月15日 FX・先物
このページは約 4 分で読めます。
各国中央銀行をメンバーとし「中央銀行のなかの中央銀行」とも呼ばれるBIS(Bank
for International Settlements・国際決済銀行)。そのBISが先月28日に発表した年次報告書に、「各国中銀は弾薬を使い果たしており、次の世界金融危機では戦闘不能になる」との気になる警告がありました。メルマガ『いつも感謝している高年の独り言』が詳しく解説します。
弾薬を使い果たした各国中央銀行は「戦闘不能状態」に
BIS(国際決済銀行)の警告
次の世界金融危機(もしかすると現在進行形の世界金融危機)が起きた場合、各国中央銀行の弾薬が枯渇しているため対応不能であるという、BIS(国際決済銀行)の警告レポートが公開されました。
遅すぎるのかもしれませんが紹介します。英国テレグラフ報道です(6月28日付)。ポイントを見ていきましょう。
膨張し続ける「低金利バブル」
前回の危機の後始末で、世界中の中央銀行は持っている弾薬を完全に使い果たした。それゆえ、次の世界金融危機が発生した時には戦闘不能になっているだろうとBISは警告する。
中央銀行の中央銀行と呼ばれるBISが、年次報告書の中で金融財政政策に対して酷評したのだ。世界各国は自国経済を浮遊させる為に金利を繰り返し繰り返し下げてきた結果、壁際まで自分を追い込んだと警告したのだ。
この世界中での低金利政策の下で流れ出した「借入コスト激安のイージーマネー」が危険な賭博投機に変化し、鉄火場に油を注ぎ、その結果バブル膨張が起き、結果破裂しそうになるたびに金利を下げ、それを繰り返し繰り返し、ここまでやってきたのだ。
「考えられない範囲まで戦線が拡大」限界点を憂慮
BISの財政経済局のトップ Claudio Borio氏は、
「2008年危機以降の景気回復が弱かったため、世界中の中央銀行は、真っ暗闇の中で、何とか確実なものを探し出そうとして極端な低金利を続けた。景気悪化の対策だと言うかもしれないが、むしろ金融バブルの膨張に油を大量に注いだのかもしれない。本当は調整すべき時に調整することができず、遅れたのかもしれない。結果として債務は膨れ上がり、成長はほとんどできず、金利は余りにも低すぎる。つまり低金利が低金利を産む状態に陥っている」
と警告した。
BISは、あまりにも長期間の低金利政策が災いし、次の危機の時には、もうこれ以上金利を下げるのは事実上不可能で、有効な対策が残っていないと警告しているのだ。
そのことを「これまでの財政措置は、すでに限界点を超えてしまい、考えられない範囲まで戦線を拡大膨張させてしまった」と表現している。
マイナス金利の異常性に言及
EU圏、デンマーク、スウェーデン、スイスの中央銀行は、金利をゼロ以下のマイナス金利にして経済を浮揚させようとしている。昨年のマイナス金利政策は最も異常な動きであったとしている。
さらに、世界人口の老齢化が進み、公的債務を世界人口で負担するのは年を追うごとに苦しくなっている。ところが政治家は、債務を増やして一時的な景気の上昇に頼りすぎており、必要な苦しい選択を選ばない。
政治家は、成長を阻害する債務(公的資金、財政支出増加)に依存するのではなく、歳出側で正しい改革をする事に焦点を絞るべきであると結論付けている。
この警告に関して、中央銀行総裁たちは どのような回答を持っているのでしょうか?
私にはわかりりません。打つ手はないのです。
借金を重ねて、景気を浮揚させると主張する政治家・中央銀行総裁は、素晴らしい演劇人です。有効な手段を持っていないのに、持っているフリをするのは大変なことだからです。
【関連】米国株を買い支える「暴落阻止チーム = PPT」に異変発生
『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2015年7月15日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
いつも感謝している高年の独り言(有料版)
[月額648円(税込) 毎週月・火・水・木・金曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
新聞等に報道されない海外でのディープな情報をお届けします。出来る限り、時代を先取りした情報やデータをお届けします。
BIS いつも感謝している高年の独り言(有料版) 国際決済銀行
米国株を買い支える「暴落阻止チーム = PPT」に異変発生
2015年8月19日 FX・先物
このページは約 4 分で読めます。
NY株式と金先物に関するユニークな考察が、メルマガ『いつも感謝している高年の独り言』で配信されました。ポイントは、
・アメリカ株は、米政府の「暴落阻止チーム」によって買い支えられてきた
・典型的な手口として、株買い、金(先物)売りの相場操縦が行われてきた
・8月に入って、NY取引時間中の株式と金先物の値動きに変化が出ている
です。
「暴落阻止チーム(PPT = Plunge Protection Team)」は米大統領直属の金融市場作業部会として知られる組織。また金は、先物価格操作の疑いが市場関係者の一部で根強く噂されています。「いつも感謝している高年」氏は、両者の関係に着目してNY株式と金先物の動きを観察し、今回の「異変」を発見しました。
限界に近づく「株価暴落阻止チーム(PPT)」の相場操縦
米国株式と金先物の関係に見逃せない変化が
毎日、完璧に観察しているか?と問われれば、「YES」とは答えられませんが、最近、米国株式市場と金(先物)市場との関係に変化が出ているように思えます。
株価暴落の「予兆」だと感じるのです。
今までは、NY株式市場の取引開始直後に株価が急落すると、それを救うように誰かが買いに入りました。同時に金価格も急激に抑えられました。これが毎日のように続き、その結果、金価格はこれまで続落してきました。
毎日、それを見た後で、就寝してきました。「今夜も登場したなぁ。株価下落を上手く抑えたなぁ」と思いながらPCを切り、翌朝起床して、昨晩の動きをチェックするのです。そして毎朝「いつまで続けられるのだろう?」とNY市場を振り返るのが日課になるほどでした。
それが最近は、少し変なのです。
例えば下記チャートで、8月4日(赤)の金価格は、叩かれても叩かれても、頭を何度も持ち上げています。
最後は少し価格が下落しています。
そのくせ、株価はプラスで終わらずマイナスで終わりました。
また下記チャートで8月7日(緑)の金価格は、NY株式市場の開始直後に深く落とされたのですが、なぜか効果がなく、大きく反発しました。株価のほうはと言えば、繰り返し、それこそ何度も蘇生させる努力を続けたようなのですがマイナスで終了。
8月5日(青)には下落させることができたものが、8月6日(赤)には下落させることができずプラスで終了。8月7日(緑)も結局、金価格はプラスで終了という流れです。
8月11日、12日も同様です。
阻止チームが力尽きるとき、大暴落はやってくる
米政府のPPT(Plunge Protection Team = 暴落阻止チーム)からすれば、せめて株価横這い、金価格も横這いで終わらせたかったはずです。
水面下ではパニック状態でしょう。
各国の中央銀行に打つ手がなくなったからです。
これはIMF等のアナリストが解説していますので、MONEY VOICEの過去記事やメルマガバックナンバーをお読み下さ い。
押し寄せるリスクがあまりにも大きく、その数も多いのです。
米国は国内の経済不況、サブプライム自動車ローン、失業者の大量発生、プエルトリコを初めとする多くの地方都市の債務不履行問題など、数え切れない問題を抱えています。
欧州も同様で、ギリシャ、ウクライナの債務不履行問題。
そしてスペイン、イタリア経済の悪化。
中国ではバブル崩壊は確実に継続し、大不況へと突入でしょう。
どれを見ても日本の二の舞となる超長期不況が予想される状況ばかりです。
失業者が大量発生し、中間層が消滅し、所得の減少が続き、大量消費のシンボルのスーパーモールは閉店傾向。それなのに株価だけが高いとなれば、待ち受けるのは世界同時の株価暴落のみです。
以前にお伝えした、CNBCの誰かが朝のニュース番組で口走った言葉を思い出して下さい。
「株価が下がっても大丈夫。PPTがやってくるから」でしたね。
しかし株価暴落阻止チームがやってきても、駄目なものは駄目でしょう。
人工呼吸器は、電力供給がなくなれば停止します。
Next: もう1つのシグナル。米国投資信託の資金流出が加速している
もう1つのシグナル。米国投資信託の資金流出が加速している
こちらは、お馴染みの米国投資信託の最新状況です。
(ア)米国株式型投資信託における、2014年2月~2015年6月までの資金流入および流出をまとめたグラフです。7月と8月は推定値、7月に関しては当然いつものように修正も出てくるでしょうが、近似値に収まるでしょう。8月推計は8月第1週の金額を単純に4倍しただけですので、大きく変化する可能性があります。
(イ)同じく米国株式型投資信託における、2015年7~8月の資金流入および流出について週単位でまとめたグラフです。もちろん圧倒的に流出しています。
(ウ)米国株式型、世界株式型、複合型、米国債券型、地方自治体債券型投資信託を総合計し、2014年2月~2015年6月までの資金流入および流出をまとめたグラフです。7月と8月は推定値、8月推計は8月第1週の金額を単純に4倍しただけですので、大きく変化する可能性があります。
(エ)前掲ウと同じ条件で、投資信託の総合計金額をもとに2015年7~8月の資金流入および流出について週単位でまとめたグラフです。こちらももちろん流出傾向です。つまり債券型投資信託も流出傾向に入ったと考えられます。
私が信頼するアナリストたちの多くは、2015年下半期における1929年型の暴落を予想しています。もしかすると、意外に早くやってくるのかもしれません。いっぽうで来年だと言うアナリストもいます。
時期を特定するのは困難ですが、それは必ずやって来ると私は確信しています。望みませんが。
【関連】ITバブル崩壊前夜に酷似。先進国株式とコモディティの気がかりな関係
『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2015年8月14日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
いつも感謝している高年の独り言(有料版)
[月額648円(税込) 毎週月・火・水・木・金曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
新聞等に報道されない海外でのディープな情報をお届けします。出来る限り、時代を先取りした情報やデータをお届けします。
~~~~~~~~~~~~~~~~
お金があるお年寄りは、田舎の農家を購入して、農業を始めて自分と子供と孫の食べ物だけは生産するようにした方がいいかもね。そして、にわか農業が軌道にのった場合は、道の駅に出すとかネットで売るとかだね。でも、無農薬や有機栽培が売りでないと売れないよね。
そして、放射性物質に汚染されていないことが最低条件だ。
きのこやベリーは外で作らない方がいいかも。
そして、海の幸では、タコやひらめ、カレイなど、じっとしている魚はあんまり食べないでね。
水は、汚染が少ない地方の水を購入。ミルクは、飲むなら産地に気を付けてね。
福島産のコメや野菜を購入し、それを自分たちの県の産物として売っている県の農産物は要注意だ。安い店の安い果物や野菜や肉は福島産だと思う。
知らずに結構、食べているのかも。そして、レントゲンは、なるべく使わない。
放射性物質は気を付けるが、ちょっと風邪をひいてもレントゲンで肺などを撮っていると元も子も無いんじゃないの?DNAを修復するという酵母菌をしっかりとる。日本人は家で手作り味噌を作るべき。ぜひ!