LCCは「安全なLCCと、安全性に不安のあるLCCの2つに分かれる
危険なのは?航空会社&LCC「安全・要注意」格付けランキング
2015.04.10
航空会社の安全度を調べ、格付けするウェブサイト「エアライン評価」は1月、2015年の最も安全な航空会社の上位10社を発表している。ドイツのLCC(格安航空)ジャーマンウィングスの墜落などで利用者に不安が広がる空の旅。われわれはどの航空会社を選べばよいのだろうか。
《「エアライン評価(Airline Ratings.com)」》
オーストラリアの航空会社格付けウェブサイト。世界449の航空会社の安全性を1~7つ星で評価。毎年初めに「安全な航空会社トップ10」、「安全な格安航空会社トップ10」を発表する。
安全性を評価された「航空会社」トップ10
社名
国
カンタス航空 オーストラリア
ニュージーランド航空 ニュージーランド
ブリティッシュ・エアウェイズ イギリス
キャセイパシフィック 香港
エミレーツ航空 アラブ首長国連邦
エティハド航空 アラブ首長国連邦
エバー航空 台湾
フィンランド航空 フィンランド
ルフトハンザ航空 ドイツ
シンガポール航空 シンガポール
※1位除きアルファベット順
トップに豪・カンタス航空
「エアライン評価」は、世界449の航空会社の安全性を1~7つ星で評価しており、1月7日までに、2015年の最も安全な航空会社の上位10社を発表。第1位にオーストラリアのカンタス航空を選出した。
カンタス航空が最も安全 格付けサイトが発表 日本の航空会社は上位10社に入れず〔産経ニュース〕
「エンジントラブルを深刻化する前に発見できる監視体制」を評価
「エアライン評価」はカンタス航空の安全対策について「衛星通信を使い全航空機のエンジンを常時監視し、深刻化する前に問題を発見することができる」と評価した。
カンタス航空が最も安全 格付けサイトが発表 日本の航空会社は上位10社に入れず〔産経ニュース〕
“最高”の7つ星=149社
「エアライン評価」が評価する449社中、最高の7つ星となった会社は、日本の日本航空、全日空を含む149社
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
識者は首位に「納得」、Lハンザは「信頼性にも疑問が出てくる」
『間違いだらけのLCC選び』の著者で航空アナリストの杉浦一機氏は「1位のカンタス航空は安全対策に定評がある上、経営の立て直しに成功し、2015年度からは日本路線を2つ増やすなど積極的な拡大が目立っている」と話す。ルフトハンザ航空は、整備の設備投資に力を入れているが、子会社の墜落で「信頼性にも疑問が出てくる」と指摘する。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
安全性を評価された「LCC」トップ10
社名
国
エアリンガス アイルランド
アラスカ航空 米国
アイスランド航空 アイスランド
ジェットブルー 米国
ジェットスター オーストラリア
クルラ航空 南アフリカ共和国
トーマス・クック航空 イギリス
TUIフライ ドイツ
ヴァージン・アメリカ 米国
ウエストジェット航空 カナダ
※アルファベット順
米国から3社がランクイン
格安航空の上位10社に目を向けると、米国からジェットブルーなど3社が選ばれた。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
カンタス航空子会社のジェットスターも高評価
日本にも乗り入れるLCCとしてはジェットスターが有名だが、カンタス航空の子会社で、こちらも高い安全性が評価されている。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
識者、アラスカ航空は「厳しい気象条件でも高い安全性」
杉浦氏は「アラスカ航空はLCCではないが、寒冷地に路線が多い。厳しい気象条件でも高い安全性を保ち、非常に評価できる」と話す。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
2月28日に同社初の国際線となる関西国際空港-香港線を就航したジェットスター
《航空会社、LCCそれぞれで日本の会社が選ばれない理由》
日本の航空会社はそれぞれの上位10社に選ばれなかった。杉浦氏はその理由を「飛行機事故の7割が離着陸で発生している現状で、飛行時間が長いことは事故率の評価では有利になる。日本の航空会社は飛行時間が短く、LCCの分野では歴史が浅いことも影響しているのではないか」と推測する。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
3つ星以下…評価が低い「要注意の航空会社」
“要注意”の3星以下=40社
「エアライン評価」が格付けする499社のうち、「7つ星中3つ星以下となった“要注意”航空会社」は40社近くになった。そののうち、知っておきたいのは、日本人居住者や旅行客が多いインドネシア、ベトナム、フィリピン、ネパールの航空会社。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
日本に乗り入れするガルーダ・インドネシア航空も
インドネシアは最低の1つ星に2社も入ったほか、日本にも乗り入れするガルーダ・インドネシア航空も3つ星の評価に。1つ星のライオン・エアは100機以上を運航する格安航空大手だが、04年に乗員乗客20人以上が死亡する事故を起こし、13年にも事故やトラブルが相次いだ。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
識者「インドネシアは国の安全基準が低い」
杉浦氏は「国の安全基準が低いとして2007年からEU域内への乗り入れが禁止になった。09年に解除された後も事故が多い。島国のため航空が国内の重要な輸送手段となっており、仕事や休暇で利用する日本人も少なくない」と警戒する。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
識者「ネパールは航行支援システムが不十分」
ネパールも2社が1つ星に。杉浦氏は「霧や雨などで天候が悪化した場合は危険度が増すため、操縦士をバックアップする航行支援システムが重要になる。だが、ネパールは空港施設が貧弱で、航行支援システムが十分ではない」。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
航空アナリストが考える「不安」な会社
不安なのは「中古機を安く購入している会社」
航空アナリストの杉浦一機氏は、LCCは「安全なLCCと、安全性に不安のあるLCCの2つに分かれる」と指摘し、安全なLCCは「新造機を調達している会社」、安全に不安のあるLCCは「中古機を安く購入している会社」と言い切る。
LCC、安全に利用するための見分け方 「中古機安く購入」には要注意
「自分でしっかり保険をかけるなど備えを」
杉浦氏は「航空事故の場合、多額の補償金を受け取るのは当然と思いがちだが、国によって事情が異なる。例えば、ミャンマーは航空事業者が事故責任を免責されており、補償金が出ない。自分でしっかり保険をかけるなど備えを講じたほうがいい」と安全面以外にも注意すべき点があると指摘する。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
http://www.iza.ne.jp/topics/economy/economy-6680-m.html
男の恐るべき供述「機内の娯楽システムを介してエンジン操った」
2015.05.19
米ユナイテッド航空の旅客機の機内エンターテインメントシステムにハッキングした疑いでFBIに拘束された男性が、調べに対し、ハッキングを繰り返して飛行中の機体のエンジンをコントロールしたと“恐ろしい供述”をしている。
《旅客機の「自動操縦装置」》
自動操縦装置(autopilot system)は、飛行状態を計器で把握し、航空機の姿勢変化に応じコンピューターを使って操縦装置を動力で操作し、航法装置を結合することにより、所定の方向に飛行を続けさせる働きを持っている。姿勢の変化量についてはジャイロや加速度計が用いられ、電気的な信号に変えてコンピューターに送り、舵面の動きを計算して動力で舵面を動かす。(JAL「航空実用事典」より)
機内から「ハッキングする」 予告ツイートし逮捕された男
冗談で「ハッキングして、酸素マスクを下ろしてやろうか?」
男は4月15日、ユナイテッド航空のシカゴ行きの便に搭乗中、到着前に自身のツイッターのフォロワー約5000人に対して、その次に搭乗予定だった便で「機内制御システムをハッキング(不正アクセス)して、酸素マスクを下ろしてやろうか?」とつぶやいた。
「酸素マスク下ろしてやろうか?」 “旅客機ハッキング男”にFBIカンカン
FBI、到着した空港で男を逮捕
男はニューヨーク州シラキュースの空港に到着したところをFBIに拘束された。ノートパソコンやiPad、小型メモリーなどを押収。4時間にわたり取り調べを受けた。男の供述によれば、メモリーにはコンピューターネットワークに侵入するためのウイルスが入っていたという。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
逮捕された男は、著名なサイバーセキュリティーコンサルタント
5月17日付の米CBSテレビや米CNNテレビ、英紙インディペンデント(いずれも電子版)などによると、この男性は、著名なサイバーセキュリティーコンサルタントのクリス・ロバーツ氏。米コロラド州デンバーにあるセキュリティー調査会社の設立者兼最高技術責任者(CTO)でもある。
逮捕されたロバーツ氏が、恐るべき供述
「機内の娯楽システムをハッキングした」
カナダのテレビ局APTNナショナルニュース(電子版)などの報道によると、FBIはロバーツ氏に対し、2015年2~3月に少なくとも3回の事情聴取を実施。ロバーツ氏は、機内の娯楽システムに不正アクセスを行ったと説明しているという。
「ノートPCを持ち込み15~20回」
聴取でロバーツ氏は2011~14年、ボーイングの737、757とエアバスのA320の機内にノートパソコンを持ち込み、これを座席の下にある電子ボックスに特殊ケーブルで接続し、機内娯楽システムに15~20回、不正アクセスを行ったという。
「娯楽システムを介し、機体をコントロールした」
さらにロバーツ氏は、娯楽システムを介し飛行制御システムに侵入したと話した。システムのコードを書き換えて不正なコマンドを発信して、エンジンをコントロール。飛行中だった機体を水平あるいは横方向へ移動させたとの衝撃の告白も行った。
ハッカーが米機操縦主張 パソコン使って不正侵入? FBI捜査と報道
FBIに拘束されたクリス・ロバーツ氏は、こうした機内の座席の下にある電子ボックスに接続してハッキングしたとされる(AP)
ロバーツ氏「セキュリティー向上のためにやった」
「私の唯一の関心事」
ロバーツ氏は、供述したそれまでのハッキングについてツイッターで「過去5年間の私の唯一の関心事は航空機のセキュリティーを向上させることだった」とつぶやき、FBIを批判。
「酸素マスク下ろしてやろうか?」 “旅客機ハッキング男”にFBIカンカン
A320、B737-800・900などの脆弱性に懸念
ロバーツ氏は過去、エアバスのA320とボーイングの737-800、737-900、757-200について、仏タレス製とパナソニック製の機内娯楽システムをの脆弱性をFBIに訴えていたという。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
供述内容は事実なのか?FBIは捜査を開始
FBI「ハッキングできる能力はある」
FBIは今回の捜査令状請求書類で「ロバーツ氏には機内娯楽システムや飛行制御システムに不正アクセスを試みる能力や意図があり、シラキュースで拘束しなければ公共の安全を危険にさらしていた」と指摘する。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
ボーイング社「機体の飛行システムと娯楽システムは分離している」
ボーイングは機内システムへの不正侵入について、エンターテインメントシステムは飛行システムやナビゲーションシステムからは切り離されている上、旅客機には何重もの安全対策が施されていると説明し、ロバーツ氏の主張に疑問を投げかけている。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
一方で、FBIの調べでは、搭乗した便で座席に改ざんの痕跡が
FBIが、ロバーツ氏が4月15日に搭乗したシカゴ行きの便を調べたところ、同氏の座席(A3)とその前の座席(A2)の電子ボックスが改竄されていたという。しかし、ロバーツ氏は、同便のシステムはハッキングしていないと主張している。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
米政府も警告 懸念高まる航空機へのハッキング
「不正アクセスを受けて制御される可能性が強まっている」(4月14日)
米議会の政府監査院による報告書では航空機の操縦に使われる航空電子システムについて、IP接続を含む現代の通信技術が使われるようになったことに伴い、客席などから不正アクセスされる潜在的な可能性が生じたと警告している。
航空機の次世代化でサイバー脅威増大 ハッキングでハイジャックも?
機内ITのハッキングでハイジャック可能に?(GAO報告書より)
航空機の次世代化でサイバー脅威増大 ハッキングでハイジャックも?
http://www.iza.ne.jp/topics/world/world-6946-m.html
2015.04.10
航空会社の安全度を調べ、格付けするウェブサイト「エアライン評価」は1月、2015年の最も安全な航空会社の上位10社を発表している。ドイツのLCC(格安航空)ジャーマンウィングスの墜落などで利用者に不安が広がる空の旅。われわれはどの航空会社を選べばよいのだろうか。
《「エアライン評価(Airline Ratings.com)」》
オーストラリアの航空会社格付けウェブサイト。世界449の航空会社の安全性を1~7つ星で評価。毎年初めに「安全な航空会社トップ10」、「安全な格安航空会社トップ10」を発表する。
安全性を評価された「航空会社」トップ10
社名
国
カンタス航空 オーストラリア
ニュージーランド航空 ニュージーランド
ブリティッシュ・エアウェイズ イギリス
キャセイパシフィック 香港
エミレーツ航空 アラブ首長国連邦
エティハド航空 アラブ首長国連邦
エバー航空 台湾
フィンランド航空 フィンランド
ルフトハンザ航空 ドイツ
シンガポール航空 シンガポール
※1位除きアルファベット順
トップに豪・カンタス航空
「エアライン評価」は、世界449の航空会社の安全性を1~7つ星で評価しており、1月7日までに、2015年の最も安全な航空会社の上位10社を発表。第1位にオーストラリアのカンタス航空を選出した。
カンタス航空が最も安全 格付けサイトが発表 日本の航空会社は上位10社に入れず〔産経ニュース〕
「エンジントラブルを深刻化する前に発見できる監視体制」を評価
「エアライン評価」はカンタス航空の安全対策について「衛星通信を使い全航空機のエンジンを常時監視し、深刻化する前に問題を発見することができる」と評価した。
カンタス航空が最も安全 格付けサイトが発表 日本の航空会社は上位10社に入れず〔産経ニュース〕
“最高”の7つ星=149社
「エアライン評価」が評価する449社中、最高の7つ星となった会社は、日本の日本航空、全日空を含む149社
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
識者は首位に「納得」、Lハンザは「信頼性にも疑問が出てくる」
『間違いだらけのLCC選び』の著者で航空アナリストの杉浦一機氏は「1位のカンタス航空は安全対策に定評がある上、経営の立て直しに成功し、2015年度からは日本路線を2つ増やすなど積極的な拡大が目立っている」と話す。ルフトハンザ航空は、整備の設備投資に力を入れているが、子会社の墜落で「信頼性にも疑問が出てくる」と指摘する。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
安全性を評価された「LCC」トップ10
社名
国
エアリンガス アイルランド
アラスカ航空 米国
アイスランド航空 アイスランド
ジェットブルー 米国
ジェットスター オーストラリア
クルラ航空 南アフリカ共和国
トーマス・クック航空 イギリス
TUIフライ ドイツ
ヴァージン・アメリカ 米国
ウエストジェット航空 カナダ
※アルファベット順
米国から3社がランクイン
格安航空の上位10社に目を向けると、米国からジェットブルーなど3社が選ばれた。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
カンタス航空子会社のジェットスターも高評価
日本にも乗り入れるLCCとしてはジェットスターが有名だが、カンタス航空の子会社で、こちらも高い安全性が評価されている。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
識者、アラスカ航空は「厳しい気象条件でも高い安全性」
杉浦氏は「アラスカ航空はLCCではないが、寒冷地に路線が多い。厳しい気象条件でも高い安全性を保ち、非常に評価できる」と話す。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
2月28日に同社初の国際線となる関西国際空港-香港線を就航したジェットスター
《航空会社、LCCそれぞれで日本の会社が選ばれない理由》
日本の航空会社はそれぞれの上位10社に選ばれなかった。杉浦氏はその理由を「飛行機事故の7割が離着陸で発生している現状で、飛行時間が長いことは事故率の評価では有利になる。日本の航空会社は飛行時間が短く、LCCの分野では歴史が浅いことも影響しているのではないか」と推測する。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
3つ星以下…評価が低い「要注意の航空会社」
“要注意”の3星以下=40社
「エアライン評価」が格付けする499社のうち、「7つ星中3つ星以下となった“要注意”航空会社」は40社近くになった。そののうち、知っておきたいのは、日本人居住者や旅行客が多いインドネシア、ベトナム、フィリピン、ネパールの航空会社。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
日本に乗り入れするガルーダ・インドネシア航空も
インドネシアは最低の1つ星に2社も入ったほか、日本にも乗り入れするガルーダ・インドネシア航空も3つ星の評価に。1つ星のライオン・エアは100機以上を運航する格安航空大手だが、04年に乗員乗客20人以上が死亡する事故を起こし、13年にも事故やトラブルが相次いだ。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
識者「インドネシアは国の安全基準が低い」
杉浦氏は「国の安全基準が低いとして2007年からEU域内への乗り入れが禁止になった。09年に解除された後も事故が多い。島国のため航空が国内の重要な輸送手段となっており、仕事や休暇で利用する日本人も少なくない」と警戒する。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
識者「ネパールは航行支援システムが不十分」
ネパールも2社が1つ星に。杉浦氏は「霧や雨などで天候が悪化した場合は危険度が増すため、操縦士をバックアップする航行支援システムが重要になる。だが、ネパールは空港施設が貧弱で、航行支援システムが十分ではない」。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
航空アナリストが考える「不安」な会社
不安なのは「中古機を安く購入している会社」
航空アナリストの杉浦一機氏は、LCCは「安全なLCCと、安全性に不安のあるLCCの2つに分かれる」と指摘し、安全なLCCは「新造機を調達している会社」、安全に不安のあるLCCは「中古機を安く購入している会社」と言い切る。
LCC、安全に利用するための見分け方 「中古機安く購入」には要注意
「自分でしっかり保険をかけるなど備えを」
杉浦氏は「航空事故の場合、多額の補償金を受け取るのは当然と思いがちだが、国によって事情が異なる。例えば、ミャンマーは航空事業者が事故責任を免責されており、補償金が出ない。自分でしっかり保険をかけるなど備えを講じたほうがいい」と安全面以外にも注意すべき点があると指摘する。
“空の旅”信頼できる航空会社はドコ? 「安全・要注意」56社リスト
http://www.iza.ne.jp/topics/economy/economy-6680-m.html
男の恐るべき供述「機内の娯楽システムを介してエンジン操った」
2015.05.19
米ユナイテッド航空の旅客機の機内エンターテインメントシステムにハッキングした疑いでFBIに拘束された男性が、調べに対し、ハッキングを繰り返して飛行中の機体のエンジンをコントロールしたと“恐ろしい供述”をしている。
《旅客機の「自動操縦装置」》
自動操縦装置(autopilot system)は、飛行状態を計器で把握し、航空機の姿勢変化に応じコンピューターを使って操縦装置を動力で操作し、航法装置を結合することにより、所定の方向に飛行を続けさせる働きを持っている。姿勢の変化量についてはジャイロや加速度計が用いられ、電気的な信号に変えてコンピューターに送り、舵面の動きを計算して動力で舵面を動かす。(JAL「航空実用事典」より)
機内から「ハッキングする」 予告ツイートし逮捕された男
冗談で「ハッキングして、酸素マスクを下ろしてやろうか?」
男は4月15日、ユナイテッド航空のシカゴ行きの便に搭乗中、到着前に自身のツイッターのフォロワー約5000人に対して、その次に搭乗予定だった便で「機内制御システムをハッキング(不正アクセス)して、酸素マスクを下ろしてやろうか?」とつぶやいた。
「酸素マスク下ろしてやろうか?」 “旅客機ハッキング男”にFBIカンカン
FBI、到着した空港で男を逮捕
男はニューヨーク州シラキュースの空港に到着したところをFBIに拘束された。ノートパソコンやiPad、小型メモリーなどを押収。4時間にわたり取り調べを受けた。男の供述によれば、メモリーにはコンピューターネットワークに侵入するためのウイルスが入っていたという。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
逮捕された男は、著名なサイバーセキュリティーコンサルタント
5月17日付の米CBSテレビや米CNNテレビ、英紙インディペンデント(いずれも電子版)などによると、この男性は、著名なサイバーセキュリティーコンサルタントのクリス・ロバーツ氏。米コロラド州デンバーにあるセキュリティー調査会社の設立者兼最高技術責任者(CTO)でもある。
逮捕されたロバーツ氏が、恐るべき供述
「機内の娯楽システムをハッキングした」
カナダのテレビ局APTNナショナルニュース(電子版)などの報道によると、FBIはロバーツ氏に対し、2015年2~3月に少なくとも3回の事情聴取を実施。ロバーツ氏は、機内の娯楽システムに不正アクセスを行ったと説明しているという。
「ノートPCを持ち込み15~20回」
聴取でロバーツ氏は2011~14年、ボーイングの737、757とエアバスのA320の機内にノートパソコンを持ち込み、これを座席の下にある電子ボックスに特殊ケーブルで接続し、機内娯楽システムに15~20回、不正アクセスを行ったという。
「娯楽システムを介し、機体をコントロールした」
さらにロバーツ氏は、娯楽システムを介し飛行制御システムに侵入したと話した。システムのコードを書き換えて不正なコマンドを発信して、エンジンをコントロール。飛行中だった機体を水平あるいは横方向へ移動させたとの衝撃の告白も行った。
ハッカーが米機操縦主張 パソコン使って不正侵入? FBI捜査と報道
FBIに拘束されたクリス・ロバーツ氏は、こうした機内の座席の下にある電子ボックスに接続してハッキングしたとされる(AP)
ロバーツ氏「セキュリティー向上のためにやった」
「私の唯一の関心事」
ロバーツ氏は、供述したそれまでのハッキングについてツイッターで「過去5年間の私の唯一の関心事は航空機のセキュリティーを向上させることだった」とつぶやき、FBIを批判。
「酸素マスク下ろしてやろうか?」 “旅客機ハッキング男”にFBIカンカン
A320、B737-800・900などの脆弱性に懸念
ロバーツ氏は過去、エアバスのA320とボーイングの737-800、737-900、757-200について、仏タレス製とパナソニック製の機内娯楽システムをの脆弱性をFBIに訴えていたという。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
供述内容は事実なのか?FBIは捜査を開始
FBI「ハッキングできる能力はある」
FBIは今回の捜査令状請求書類で「ロバーツ氏には機内娯楽システムや飛行制御システムに不正アクセスを試みる能力や意図があり、シラキュースで拘束しなければ公共の安全を危険にさらしていた」と指摘する。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
ボーイング社「機体の飛行システムと娯楽システムは分離している」
ボーイングは機内システムへの不正侵入について、エンターテインメントシステムは飛行システムやナビゲーションシステムからは切り離されている上、旅客機には何重もの安全対策が施されていると説明し、ロバーツ氏の主張に疑問を投げかけている。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
一方で、FBIの調べでは、搭乗した便で座席に改ざんの痕跡が
FBIが、ロバーツ氏が4月15日に搭乗したシカゴ行きの便を調べたところ、同氏の座席(A3)とその前の座席(A2)の電子ボックスが改竄されていたという。しかし、ロバーツ氏は、同便のシステムはハッキングしていないと主張している。
飛行中の旅客機制御システムに不正侵入か FBIが捜査〔CNN〕
米政府も警告 懸念高まる航空機へのハッキング
「不正アクセスを受けて制御される可能性が強まっている」(4月14日)
米議会の政府監査院による報告書では航空機の操縦に使われる航空電子システムについて、IP接続を含む現代の通信技術が使われるようになったことに伴い、客席などから不正アクセスされる潜在的な可能性が生じたと警告している。
航空機の次世代化でサイバー脅威増大 ハッキングでハイジャックも?
機内ITのハッキングでハイジャック可能に?(GAO報告書より)
航空機の次世代化でサイバー脅威増大 ハッキングでハイジャックも?
http://www.iza.ne.jp/topics/world/world-6946-m.html