国際社会は冷ややかな見方=欧米主要国、首脳参加せず-抗日戦勝軍事パレード・中国 | 日本のお姉さん

国際社会は冷ややかな見方=欧米主要国、首脳参加せず-抗日戦勝軍事パレード・中国

国際社会は冷ややかな見方=欧米主要国、首脳参加せず-抗日戦勝軍事パレード・中国

「民主化運動を武力弾圧した天安門広場での軍事パレードに拍手はできない」

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2015年08月25日 18時55分 提供:時事通信
中国の習近平国家主席=22日、北京(AFP=時事)

【北京時事】中国政府は25日、抗日戦争勝利70年の9月3日に開催する軍事パレードなど記念式典に、30カ国の国家元首・政府首脳が出席すると発表した。
しかし、主要国ではロシアのプーチン大統領と韓国の朴槿恵大統領にとどまり、欧米主要国は軒並み首脳出席を見送った。
第2次大戦「戦勝国」の主要国首脳がそろわない現実は、習近平国家主席の権力基盤を誇示する式典への国際社会の冷ややかな見方を反映した形だ。
習主席の求心力に影響するとの見方も出ている。

式典に首脳級が参加するのは、中央アジアなど「上海協力機構」加盟国やパキスタン、スーダンなど「友好国」が大半を占め、欧州からはチェコ、セルビアなど4カ国にとどまった。

首脳級以外では政府代表ら19人も参加するが、フランスとイタリアは外相、米国、ドイツは駐中国大使をそれぞれ派遣。
その背景には「民主化運動を武力弾圧した天安門広場での軍事パレードに拍手はできない」(外交筋)という事情に加え、日本への配慮もあった。
中ロと共に「新興5カ国(BRICS)」を構成するインドやブラジルも、経済力を武器に影響を強める中国の要請を重視しつつ、政府代表の派遣でバランスを取った。

記者会見した張明外務次官は、30カ国の首脳級出席について「幅広い地域から代表が集まった」と評価。
その上で、式典は「今の日本や日本人民に向けたものではなく、現在の中日関係に直接の関係はない」と強調した。
軍事パレードでの習主席の大きな狙いは、「戦勝国」として戦後国際社会で中国が果たした貢献を強調し、天安門で「大国・中国」を国民に示すことだ。
最高指導者のメンツもあり、中国政府は欧州主要国に首脳参加を求めて外交を展開した。
【時事通信社】
http://news.ameba.jp/20150825-918/

安倍首相、訪中見送り 軍拡誇示に抵抗感 習主席に面目丸つぶれ危機

安倍晋三首相は23日、9月上旬に検討していた中国訪問を見送る決断をした。

中国政府は9月3日の「抗日戦争勝利記念日」の行事に合わせた 訪中を要請していたが、欧米諸国には、東・南シナ海などで軍拡を進める中国の人民解放軍を観閲することへの抵抗感が根強く、安倍首相も足並みをそろえることにした。習近平国家主席の威信をかけたイベントは、寂し
いものになりそうだ。

「国会の状況などを踏まえ、(安倍首相は訪中見送りを)判断した」

菅義偉官房長官は24日午前の記者会見で、こう語った。

安倍首相としては、今国会最大の焦点である安全保障関連法案の参院審議が、9月上旬に大詰めを迎えることが予想されるため、訪中見送りは国会対応を優先させる意味合いもある。

記念行事に合わせて行われる軍事パレードには、1万2000」人の兵士 と200機近い航空機が参加。戦車やミサイルなど約40種類、総計 500の兵器が披露される。装備はすべて国産で、84%が初公開という。

習氏としては、自身と国家の威信と人民解放軍の軍事力を内外に誇示するためにも、各国の代表を招待していた。

現時点で、オバマ米大統領や欧州の首脳の多くは欠席する見通しだが、ロシアのプーチン大統領や、中央アジアとアフリカの首脳らが出席する意向を示している。

米中の間で「二股外交」を続けている韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は訪中し、行事に出席すると発表したが、軍事パレード観閲は「検討中」としているうえ、北朝鮮との軍事的緊張のため、キャンセルする可能性も出てきている。

これでは、習氏のメンツは丸潰れになる。

安倍首相は、軍事パレードへの出席は辞退する考えを中国側に伝達し、3日の前後なら訪中する用意があることも伝えていた。

しかし、「米国などと歩調を合わせるべきだ」と判断し、この時期の訪中そのものを見送るこ
とにした。

ただ、中国との間では、沖縄県・尖閣諸島周辺海域への中国艦船侵入問題や、東シナ海での海洋プラットホーム増設問題など、懸案事項が山積している。このため、安倍首相は国際会議の場などを活用し、習近平国家主席と早期に会談して、意見交換したい考えだ。
夕刊フジ 2015.08.24