チュウゴクのトップが戦争を回避しようとしても現場がそれを守らずに暴走したら終わりなんですね。
チュウゴクのトップが戦争を回避しようとしても末端がアホだと戦争は始まる
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日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信 ┃ http://www.realist.jp
2015年8月19日 米中衝突はじめました。
■Has China’s War With America Already Begun?
by Steven Metz
http://www.worldpoliticsreview.com/articles/16408/has-china-s-war-with-america-already-begun
『World Politics Review』(2015/08/07)
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※ ↓今回の記事を紹介している動画はこちらから↓
【会員無料】奥山真司の「アメ通LIVE」(20150818)
米中衝突はじめました。(08:13)
http://www.nicovideo.jp/watch/1439951113
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おくやまです。
歴史は繰り返す、とはよく言いますが、
今回紹介する記事は、
現在の中国が70数年ほど前の日本と同じだ、
というアナロジーを使ったものです。
具体的には、現在の中国はアメリカと「戦争」はしていないが、
それでもサイバーなどの分野で低強度の「紛争」を起こしており、
もしかしたらこれが一気に軍同士の武力衝突に発展するかもしれない、
そしてその参考になるのが戦前の日本だ、というものです。
日本側の事情を持ちだされるのは
あまりいい気持ちのするものではないですし、
その歴史の使い方(たとえば日本が長年かけて準備していたなど)
はかなり怪しいと言えますが、それでも中国の暴発の可能性や、
政権内部での分裂状態に言及している点は参考になります。
結果としてこの著者はアメリカがとるべき
三つの対抗手段を挙げております。
それは、
(1)米中共同管理(Power-sharing approach)
(2)テロや民主化運動で嫌がらせ(Asymmetrics approach)
(3)正面から軍事圧力で対抗(Symmetric approach)
というものです。
そして著者は、コストがかかるけど(3)しかないよね、
と断言しております。
私がここで指摘したいのは二つのポイント。
まずこのような戦略的な選択肢で重要なのは、
もしアメリカが中国との紛争を避けたいとして、
そのために使った対抗手段が、
中国の意思決定者の頭脳(マインド)に
本当に与えることができるかどうか、という点です。
もし核兵器を北京に落とすぞ、とアメリカ側が言っても、
「うちは10数億人いるから一億人くらい死んでもへっちゃらだ」
という指導者がいたら、どんなに威力の強い兵器で脅しても
相手の政策を変えることはできません。
そしてもう一つは、もし中国の意思決定者が
「米国との戦争はヤバイから止めておこう」と納得したとしても、
その決定を政府全体から末端の軍まで納得できるのか、
という問題が出てきます。
つまり、トップが決断しても、
現場がそれを守らずに暴走したら終わりなんですね。
戦略というのは、自分が決めるだけではなく、
それを相手に納得(クラウゼヴィッツ用語では「屈服」)させ、
しかもそれを相手がどこまで実行できるか
という問題が出てくるので複雑なのです。
( おくやま )
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■-編集後記-(和田)-----------------------------------■
■■■------------------------------------------------■■■
中国との戦いにおいては、日米は相手国のトップ、
つまり中共を抑えこむだけではダメだということですね。
今現在でもコントロールしきっているわけではないと
思ってかかるしかありません。
実際、あの国では一度もトップが民衆を
コントロールしきってきたことはないでしょう。
そもそも教育を施すこともできないくらい、
国土は広く、多民族、多言語で価値観もバラバラなのですから。
もっともやっかいな隣国の暴発に備えないといけない上では、
予想外のことも多いはずです。
日本は結局、そういう事態に対応できる総理を
選び続けるしかないでしょう。
( 和田 / https://twitter.com/media_otb )
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※おくやまさんの生放送裏話等はこちらで・・・?
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(担当:紫@管理人)
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~戦略を語れない人生は奴隷だ~
技術を制するのは高度な技術ではない。
より上流階層からルール決めには対抗できない。
今こそ日本人は「戦略の階層」を学び
その全体像を理解しなければならない。
・・・
・・・つづきはこちらから↓
http://www.realist.jp/strata.html
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おくやまです。
歴史は繰り返す、とはよく言いますが、
今回紹介する記事は、
現在の中国が70数年ほど前の日本と同じだ、
というアナロジーを使ったものです。
具体的には、現在の中国はアメリカと「戦争」はしていないが、
それでもサイバーなどの分野で低強度の「紛争」を起こしており、
もしかしたらこれが一気に軍同士の武力衝突に発展するかもしれない、
そしてその参考になるのが戦前の日本だ、というものです。
日本側の事情を持ちだされるのは
あまりいい気持ちのするものではないですし、
その歴史の使い方(たとえば日本が長年かけて準備していたなど)
はかなり怪しいと言えますが、それでも中国の暴発の可能性や、
政権内部での分裂状態に言及している点は参考になります。
結果としてこの著者はアメリカがとるべき
三つの対抗手段を挙げております。
それは、
(1)米中共同管理(Power-sharing approach)
(2)テロや民主化運動で嫌がらせ(Asymmetrics approach)
(3)正面から軍事圧力で対抗(Symmetric approach)
というものです。
そして著者は、コストがかかるけど(3)しかないよね、
と断言しております。
私がここで指摘したいのは二つのポイント。
まずこのような戦略的な選択肢で重要なのは、
もしアメリカが中国との紛争を避けたいとして、
そのために使った対抗手段が、
中国の意思決定者の頭脳(マインド)に
本当に与えることができるかどうか、という点です。
もし核兵器を北京に落とすぞ、とアメリカ側が言っても、
「うちは10数億人いるから一億人くらい死んでもへっちゃらだ」
という指導者がいたら、どんなに威力の強い兵器で脅しても
相手の政策を変えることはできません。
そしてもう一つは、もし中国の意思決定者が
「米国との戦争はヤバイから止めておこう」と納得したとしても、
その決定を政府全体から末端の軍まで納得できるのか、
という問題が出てきます。
つまり、トップが決断しても、
現場がそれを守らずに暴走したら終わりなんですね。
戦略というのは、自分が決めるだけではなく、
それを相手に納得(クラウゼヴィッツ用語では「屈服」)させ、
しかもそれを相手がどこまで実行できるか
という問題が出てくるので複雑なのです。
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つまり中共を抑えこむだけではダメだということですね。
今現在でもコントロールしきっているわけではないと
思ってかかるしかありません。
実際、あの国では一度もトップが民衆を
コントロールしきってきたことはないでしょう。
そもそも教育を施すこともできないくらい、
国土は広く、多民族、多言語で価値観もバラバラなのですから。
もっともやっかいな隣国の暴発に備えないといけない上では、
予想外のことも多いはずです。
日本は結局、そういう事態に対応できる総理を
選び続けるしかないでしょう。
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