自省なきがままに経済大国になった途端、尊大な態度を全面に押し出し、中国が世界の秩序を定めることが
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)8月12日(水曜日)
通算第4622号 <前日発行>
抱腹絶倒、やがて悲しき中国人女性留学生
職業は売春婦、なのに大学へ留学し卒論を日本人に下請けさせるたくましさ。
*****************
小生は毎週のように池袋のチャイナタウンへ通っている。なぜなら日本のメデイアが伝えない中国の隠れた情報を得られからである。
中華書店をめぐり、食材屋をからかい、そして店先に積まれた中国語新聞を集めていく。多い日には十数種の華字紙があるまる。ときにスナックに立ち寄り、無駄話に興じるが、中国人の若者の問題意識が奈辺にあるか、よく分かる。
『東方時報』(8月13日付け)に掲載された或る記事を読んで嗤ってしまった。
記事のタイトルは「野鶏大学和中国人的意識」となっている。
日本語の「野鶏」は『掃き溜めの?』という意味だが、中国で野鶏は偽物という意味があるのかも知れない(「野鴨」なら日本語では「手ぬぐいで顔を覆い、ゴザを抱えた最安の売春婦」という意味があるが)。
さて記事の中味とは要約すると、こうである。
中国人の友人から頼まれた或る日本人企業家は、その人の娘さんが日本の某大学へ留学しているが、卒論が書けなくて卒業が出来ないから困っている、なんとか代筆をしてもらえないか、金は払うから、とせっつかれ、ともかくその娘と会うことにした。
面談の場所に二十分も遅刻し、謝るわけでもなく、いきなり「コピペでも何でも良いから、資料はあるけど、流ちょうな日本語だとかえって先生から疑われるので、下手な日本語でいいから、ともかく卒論を早急につくって欲しい。謝礼は十万円くらい用意できるけど、安いか、高いか」といきなり喋りまくる。
卒論は皆がウィキペディアなどを引用するので担当教授は、もすこし、表現を変えてはどうかと「指導」しているそうな。
この大学は入学志願者がすくなく、中国人留学生を片っ端からかき集め、代返を黙認し、卒論は「ともかく出しさえすれば卒業を認める」という悪名高い某大学(千葉県にある)。
あまりのことに断ったらしいが、女子留学生は悪びれもせず「わかったわ、別の人を捜す」。
と言いつつ、別れ際に「閑だったら会いに来て」とエステの名刺を措いていった。調べてみると、そのエステは看板だけで実態は売春宿だった。さすがに彼は中国の友人にそのことを伝えられなかった。
報復雑踏、やがて悲しき。。。
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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知道中国 1278回】
――「市店雜踏、穢臭衝鼻、覺頭痛??」(岡19)
岡千仞『觀光紀游』(岡千仞 明治二十五年)
△
「中法の曲直」に関し、岡は友人に語り掛ける。そのまま読み下してみると、
――強を以て強に敵し後、曲直は老壮と爲る。若し弱を以て強に敵せば、直と雖も亦老たり。趙宋(そうちょう)の蒙古(げんちょう)に、朱明(みんちょう)の國朝(しんちょう)に於けるや、弱を以て強に敵せり。故に競(たたか)わずして已(やぶ)る。俄國(ろしあ)は武を重んじ、皇子皇孫、亦、皆黌に入り兵を学び、学成れば隊長と爲り、而る後に将校爲り。功を積み、勞を累(かさ)ね、始めて将帥を授く。今、中土(ちゅうごく)は無頼惡少(ごみくず)のごとき敢えて人と齒(みな)さざるを募り兵と爲し、是を以て歐兵に敵せんとす。此れ、直と雖も亦老たる者なり(8月29日)――
岡の説く「老壮」は前後の文脈から判断して老年・壮年を指すのではなく、“時運”を意味するように思える。つまり弱国が強国に敵対した場合、戦いに正当性があろうとも時運が「老(つ)」きているから敗北は定まったも同じ。漢族の宋朝が異民族の蒙古族に、同じく漢族の明朝が異民族の満州族に敗北したのも、とどのつまり時運が尽きたからだ。目下のところ貴国では世間のクズ、鼻つまみ者を兵士として募っているが、彼らは烏合の衆であり弱兵だ。弱兵では強兵たるヨーロッパの軍隊に勝てるはずがない。
最後の「直と雖も亦老たる者なり」とは、正当性を振りかざすも既に貴国の時運は尽きているのだという岡の断言だろう。かくて友人は「又不言」、つまり黙らざるをえなかった。
その夜、岡は日本人の弟子を伴い「洋人の游歩」する長江沿いの公園に遊ぶ。回遊式庭園には花々が咲き乱れる。だが、「門に警卒を置き、中人(ちゅうごくじん)の垢汚、大いに園觀を損なうを以て入觀を禁ぜり」と。
フランス軍に台湾を攻め落とされ福建を攻撃されても効果的な反撃もできず、「中人の垢汚、大いに園觀を損なう」との酷評を受けざるをえない――この屈辱を甘んじなければならないわけは凡て弱国であればこそ、である。
では、なぜ弱国なのか。烟毒・六経毒・貪毒の三毒に加え、岡は「中土の士人、科擧に耗精し、復た他書に及ぶに遑あらず」と科挙の弊害を挙げ、「歐米、大小學を興し、有用の學を講ずるに彷うに如かず」と説いた。中国では有為の者は科挙試験合格のために儒学という虚学に精魂を使い果たし、実学を身につける時間がない。一方、欧米諸国では学校を興し、実学教育を進めている、というわけだ。すると友人は「私も我が国の有力者に向って口を酸っぱくして主張しているのですが」と応じた。そこで岡は「たぶん彼らの主張が実現することがないだろう。だが、彼らが挫折を味わった後、翻然として旧来からの考えを翻すことを望むのみだ」と(8月30、31日)。
友人と会話を重ねる岡は、自らを客観視することが出来ず「外情(こくさいじょうせい)」に関心を払わない点を中国人の欠点と見做した。
局限された自国の立場から発想するのではなく、「外情」の全局から自国が置かれた情況を判断するという視点は、清末の「中土」のみならず時代や国家の違いを越えて常に心しておくべき思考態度だろう。
たとえばアヘン戦争以後の屈辱の責任を日米欧諸国の?強欲な中国政策”に求め、復仇心を募らせ、ひたすら「中華民族の偉大な復興」を掲げて突き進む習近平政権など、その典型といえる。
屈辱を舐めるに至った責任の一半は夜郎自大に終始し、国政と社会を律することのできなかった自らの歴史と民族性に求めるべきだ。
この自省なきがままに経済大国になった途端、尊大な態度を全面に押し出し、唐宋の時代に戻り中国が世界の秩序を定めることが当然だなどと大言壮語の限り。
であればこそ、漢族を国境の内側に閉じ込め塩漬けにしておいてくれた毛沢東の功績を再評価したい。
毛沢東は掛け値なしに・・・エラカッタ。
《QED》
(読者の声1)西尾幹二全集第12回配本「自由の悲劇」刊行記念「西尾幹二講演会」のご案内です。
全22巻の西尾幹二全集も 第12回配本の「自由の悲劇」を以て折り返し点をすぎました。これを記念して、下記のとおり講演会を開催いたします。
記
演 題: 「昭和のダイナミズム」
-歴史の地下水脈を外国にふさがれたままでいいのか-
拙著『江戸のダイナミズム』を前提に、江戸時代に熟成した日本の言語文化は明示・大正期に西洋からの影響で一時的にぐらつき、昭和期に入って反転し、偉大な「昭和のダイナミズム」を形成した。ここでいう「昭和」は戦前と戦後をひとつながりとみる。戦争に向けて「昭和文化」は高揚し、世界に対し視野を広げ、戦後も二、三十年間はその余熱がつづいた。明治維新も敗戦も切れ目とは考えない。(西尾幹二)
日 時: 9月26日(土) 開場:午後2時 開演:午後2時15分(途中20分の休憩をはさみ、午後5時に終演の予定です。)
会 場: ホテル グランドヒル市ヶ谷 3階 「瑠璃の間」 (交通のご案内 別添)
入場料: 1,000円 (事前予約は不要です。)
懇親会: 午後5時~午後7時 3階 「珊瑚の間」 会費 5,000円
講演終了後、講師を囲んでの懇親会を行います。どなたでもご参加いただけます。(事前予約は不要です。初参加、大歓迎です )
お問い合わせ:国書刊行会03-5970-7421 FAX 5970-7427
E-mail: sales@kokusho.co.jp
主 催: 国書刊行会 後援: 西尾幹二坦々塾
▽▽
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宮崎正弘の新刊 宮崎正弘の新刊 宮崎正弘の新刊 宮崎正弘の新刊
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♪
宮崎正弘『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
――AIIBはうまく行くはずがない
――共産党が運転する?「このバスには乗らない方が良い」
――中国の在庫一掃処分のはけ口に利用される懼れ大
――英国はじめ独仏が加盟申請したのは打算と思惑がある
――ロシアは本気で参加しているのではない。中国の風下に立つだろうか?
――アジア外交の攪乱が目的の「銀行もどき」は政治工作の武器なのだ
――日米カナダの不参加は見識である
http://www.amazon.co.jp/dp/4569825893/
♪
宮崎正弘 v 室谷克実『日本に惨敗し ついに終わる中国と韓国』(徳間書店)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
――戦後70年を迎え「歴緯線」の日本攻撃の総仕上げに動く中国と韓国。反日式典が目白押しで「旅順大虐殺」「関東大虐殺」など新たな日本攻撃を用意する両国だが、実態経済はボロボロで、中国が推し進めるアジアインフラ投資銀行(AIIB)は空中分解が必至、政治も混迷を極め崩壊寸前。
――中韓の共闘も完全に失敗し、中国は日本にすり寄り、韓国は完全に見捨てられる!
今後の東アジア情勢の変化を両ウオッチャーが分析した決定版!
http://www.amazon.co.jp/dp/4198639353/
◇□ ◎ ◎▽
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宮崎正弘の新刊案内 http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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宮崎正弘のロングセラー
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『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社)
『中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる!』(海竜社、1080円)
『中国大破綻 ついに失われる20年に突入する』(PHP研究所、1404円)
『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、定価1620円)
『中国・韓国を“本気で”見捨て始めた世界』(徳間書店 1080円)
『台湾烈々 世界一の親日国家がヤバイ』(ビジネス社、1188円)
『「中国の時代」は終わった』(海竜社、定価1080円)
『中国共産党、三年以内に崩壊する!?』(海竜社、1080円)
『中国バブル崩壊が始まった』(海竜社、1080円)
『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円)
『中国の反日で日本は良くなる』(徳間文庫、680円)
『世界から嫌われる中国と韓国。感謝される日本』(徳間書店、1026円)
♪
<宮崎正弘の対談シリーズ>
************
宮崎正弘 v 渡邊哲也『激動する世界経済!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 大竹慎一『中国崩壊で日本はこうなる』(1512円。徳間書店)
宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石平『2015年 中国の真実』(ワック、シリーズ第五弾)
宮崎正弘 v 西部遇『日米安保五十年』(海竜社)
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
(C)有限会社宮崎正弘事務所 2015 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
平成27年(2015)8月12日(水曜日)
通算第4622号 <前日発行>
抱腹絶倒、やがて悲しき中国人女性留学生
職業は売春婦、なのに大学へ留学し卒論を日本人に下請けさせるたくましさ。
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『東方時報』(8月13日付け)に掲載された或る記事を読んで嗤ってしまった。
記事のタイトルは「野鶏大学和中国人的意識」となっている。
日本語の「野鶏」は『掃き溜めの?』という意味だが、中国で野鶏は偽物という意味があるのかも知れない(「野鴨」なら日本語では「手ぬぐいで顔を覆い、ゴザを抱えた最安の売春婦」という意味があるが)。
さて記事の中味とは要約すると、こうである。
中国人の友人から頼まれた或る日本人企業家は、その人の娘さんが日本の某大学へ留学しているが、卒論が書けなくて卒業が出来ないから困っている、なんとか代筆をしてもらえないか、金は払うから、とせっつかれ、ともかくその娘と会うことにした。
面談の場所に二十分も遅刻し、謝るわけでもなく、いきなり「コピペでも何でも良いから、資料はあるけど、流ちょうな日本語だとかえって先生から疑われるので、下手な日本語でいいから、ともかく卒論を早急につくって欲しい。謝礼は十万円くらい用意できるけど、安いか、高いか」といきなり喋りまくる。
卒論は皆がウィキペディアなどを引用するので担当教授は、もすこし、表現を変えてはどうかと「指導」しているそうな。
この大学は入学志願者がすくなく、中国人留学生を片っ端からかき集め、代返を黙認し、卒論は「ともかく出しさえすれば卒業を認める」という悪名高い某大学(千葉県にある)。
あまりのことに断ったらしいが、女子留学生は悪びれもせず「わかったわ、別の人を捜す」。
と言いつつ、別れ際に「閑だったら会いに来て」とエステの名刺を措いていった。調べてみると、そのエステは看板だけで実態は売春宿だった。さすがに彼は中国の友人にそのことを伝えられなかった。
報復雑踏、やがて悲しき。。。
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樋泉克夫のコラム
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知道中国 1278回】
――「市店雜踏、穢臭衝鼻、覺頭痛??」(岡19)
岡千仞『觀光紀游』(岡千仞 明治二十五年)
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「中法の曲直」に関し、岡は友人に語り掛ける。そのまま読み下してみると、
――強を以て強に敵し後、曲直は老壮と爲る。若し弱を以て強に敵せば、直と雖も亦老たり。趙宋(そうちょう)の蒙古(げんちょう)に、朱明(みんちょう)の國朝(しんちょう)に於けるや、弱を以て強に敵せり。故に競(たたか)わずして已(やぶ)る。俄國(ろしあ)は武を重んじ、皇子皇孫、亦、皆黌に入り兵を学び、学成れば隊長と爲り、而る後に将校爲り。功を積み、勞を累(かさ)ね、始めて将帥を授く。今、中土(ちゅうごく)は無頼惡少(ごみくず)のごとき敢えて人と齒(みな)さざるを募り兵と爲し、是を以て歐兵に敵せんとす。此れ、直と雖も亦老たる者なり(8月29日)――
岡の説く「老壮」は前後の文脈から判断して老年・壮年を指すのではなく、“時運”を意味するように思える。つまり弱国が強国に敵対した場合、戦いに正当性があろうとも時運が「老(つ)」きているから敗北は定まったも同じ。漢族の宋朝が異民族の蒙古族に、同じく漢族の明朝が異民族の満州族に敗北したのも、とどのつまり時運が尽きたからだ。目下のところ貴国では世間のクズ、鼻つまみ者を兵士として募っているが、彼らは烏合の衆であり弱兵だ。弱兵では強兵たるヨーロッパの軍隊に勝てるはずがない。
最後の「直と雖も亦老たる者なり」とは、正当性を振りかざすも既に貴国の時運は尽きているのだという岡の断言だろう。かくて友人は「又不言」、つまり黙らざるをえなかった。
その夜、岡は日本人の弟子を伴い「洋人の游歩」する長江沿いの公園に遊ぶ。回遊式庭園には花々が咲き乱れる。だが、「門に警卒を置き、中人(ちゅうごくじん)の垢汚、大いに園觀を損なうを以て入觀を禁ぜり」と。
フランス軍に台湾を攻め落とされ福建を攻撃されても効果的な反撃もできず、「中人の垢汚、大いに園觀を損なう」との酷評を受けざるをえない――この屈辱を甘んじなければならないわけは凡て弱国であればこそ、である。
では、なぜ弱国なのか。烟毒・六経毒・貪毒の三毒に加え、岡は「中土の士人、科擧に耗精し、復た他書に及ぶに遑あらず」と科挙の弊害を挙げ、「歐米、大小學を興し、有用の學を講ずるに彷うに如かず」と説いた。中国では有為の者は科挙試験合格のために儒学という虚学に精魂を使い果たし、実学を身につける時間がない。一方、欧米諸国では学校を興し、実学教育を進めている、というわけだ。すると友人は「私も我が国の有力者に向って口を酸っぱくして主張しているのですが」と応じた。そこで岡は「たぶん彼らの主張が実現することがないだろう。だが、彼らが挫折を味わった後、翻然として旧来からの考えを翻すことを望むのみだ」と(8月30、31日)。
友人と会話を重ねる岡は、自らを客観視することが出来ず「外情(こくさいじょうせい)」に関心を払わない点を中国人の欠点と見做した。
局限された自国の立場から発想するのではなく、「外情」の全局から自国が置かれた情況を判断するという視点は、清末の「中土」のみならず時代や国家の違いを越えて常に心しておくべき思考態度だろう。
たとえばアヘン戦争以後の屈辱の責任を日米欧諸国の?強欲な中国政策”に求め、復仇心を募らせ、ひたすら「中華民族の偉大な復興」を掲げて突き進む習近平政権など、その典型といえる。
屈辱を舐めるに至った責任の一半は夜郎自大に終始し、国政と社会を律することのできなかった自らの歴史と民族性に求めるべきだ。
この自省なきがままに経済大国になった途端、尊大な態度を全面に押し出し、唐宋の時代に戻り中国が世界の秩序を定めることが当然だなどと大言壮語の限り。
であればこそ、漢族を国境の内側に閉じ込め塩漬けにしておいてくれた毛沢東の功績を再評価したい。
毛沢東は掛け値なしに・・・エラカッタ。
《QED》
(読者の声1)西尾幹二全集第12回配本「自由の悲劇」刊行記念「西尾幹二講演会」のご案内です。
全22巻の西尾幹二全集も 第12回配本の「自由の悲劇」を以て折り返し点をすぎました。これを記念して、下記のとおり講演会を開催いたします。
記
演 題: 「昭和のダイナミズム」
-歴史の地下水脈を外国にふさがれたままでいいのか-
拙著『江戸のダイナミズム』を前提に、江戸時代に熟成した日本の言語文化は明示・大正期に西洋からの影響で一時的にぐらつき、昭和期に入って反転し、偉大な「昭和のダイナミズム」を形成した。ここでいう「昭和」は戦前と戦後をひとつながりとみる。戦争に向けて「昭和文化」は高揚し、世界に対し視野を広げ、戦後も二、三十年間はその余熱がつづいた。明治維新も敗戦も切れ目とは考えない。(西尾幹二)
日 時: 9月26日(土) 開場:午後2時 開演:午後2時15分(途中20分の休憩をはさみ、午後5時に終演の予定です。)
会 場: ホテル グランドヒル市ヶ谷 3階 「瑠璃の間」 (交通のご案内 別添)
入場料: 1,000円 (事前予約は不要です。)
懇親会: 午後5時~午後7時 3階 「珊瑚の間」 会費 5,000円
講演終了後、講師を囲んでの懇親会を行います。どなたでもご参加いただけます。(事前予約は不要です。初参加、大歓迎です )
お問い合わせ:国書刊行会03-5970-7421 FAX 5970-7427
E-mail: sales@kokusho.co.jp
主 催: 国書刊行会 後援: 西尾幹二坦々塾
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宮崎正弘の新刊 宮崎正弘の新刊 宮崎正弘の新刊 宮崎正弘の新刊
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宮崎正弘『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円)
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http://www.amazon.co.jp/dp/4569825893/
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宮崎正弘 v 室谷克実『日本に惨敗し ついに終わる中国と韓国』(徳間書店)
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――戦後70年を迎え「歴緯線」の日本攻撃の総仕上げに動く中国と韓国。反日式典が目白押しで「旅順大虐殺」「関東大虐殺」など新たな日本攻撃を用意する両国だが、実態経済はボロボロで、中国が推し進めるアジアインフラ投資銀行(AIIB)は空中分解が必至、政治も混迷を極め崩壊寸前。
――中韓の共闘も完全に失敗し、中国は日本にすり寄り、韓国は完全に見捨てられる!
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宮崎正弘のロングセラー
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『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社)
『中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる!』(海竜社、1080円)
『中国大破綻 ついに失われる20年に突入する』(PHP研究所、1404円)
『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、定価1620円)
『中国・韓国を“本気で”見捨て始めた世界』(徳間書店 1080円)
『台湾烈々 世界一の親日国家がヤバイ』(ビジネス社、1188円)
『「中国の時代」は終わった』(海竜社、定価1080円)
『中国共産党、三年以内に崩壊する!?』(海竜社、1080円)
『中国バブル崩壊が始まった』(海竜社、1080円)
『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円)
『中国の反日で日本は良くなる』(徳間文庫、680円)
『世界から嫌われる中国と韓国。感謝される日本』(徳間書店、1026円)
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<宮崎正弘の対談シリーズ>
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宮崎正弘 v 渡邊哲也『激動する世界経済!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 大竹慎一『中国崩壊で日本はこうなる』(1512円。徳間書店)
宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石平『2015年 中国の真実』(ワック、シリーズ第五弾)
宮崎正弘 v 西部遇『日米安保五十年』(海竜社)
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(C)有限会社宮崎正弘事務所 2015 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示