高校在学中、学校にタリウムを持って来ていた! | 日本のお姉さん

高校在学中、学校にタリウムを持って来ていた!

<タリウム事件>高校、薬物持ち込み把握?
河北新報 5月25日(月)9時40分配信
劇物の硫酸タリウムを3年前に同級生2人に飲ませたとして、名古屋大の女子学生(19)=宮城県出身=が殺人未遂容疑で再逮捕された事件で、女子学生が宮城県内の高校在学中、自ら「危険な物」と呼ぶ白い粉末を校内に持ち込み、高校から厳しい指導を受けていたことが24日、学校関係者への取材で分かった。高校側が、女子学生の在学中に薬品への強い執着を把握していた可能性がある。
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◎当時の教諭が厳重注意
学校関係者によると、女子学生は在学中、薬品とみられる白い粉末の入った透明のビニール袋を制服のポケットから取り出し、周囲に見せびらかしていた。中身が硫酸タリウムだったかどうか不明だが、女子学生は「人体に害がある」などと説明。事情を知った教諭が女子学生を別室に呼び出し「何を持ってきているんだ」などと厳しく注意したという。
高校側は、女子学生が薬品に強い執着を示していたことを把握した時期について、ことし1月下旬、女子学生が名古屋市の自宅アパートで高齢女性を殺害した容疑で逮捕された後と主張。宮城県庁で18日、記者会見した校長も「(在学中の)3年前は一切把握していなかった。生徒が劇物を学校に持ち込むなんて予想できない」などと強調していた。
高校の同級生は、タリウム中毒との診断を受け、12年12月、仙台市内の警察署に相談。同署は13年2月、事件性が高いとして被害届を受理した。捜査員は高校の教員らへの聞き取りをしたり、校内の薬品を調べたりしたが、生徒への聞き取りはせず、女子学生の存在も浮上しなかった。
愛知、宮城両県警の合同捜査本部によると、女子学生は12年5~6月、当時通っていた高校の教室などで、同じクラスの男性(19)と中学時代に同級生だった女性(19)に硫酸タリウムを飲ませて殺害しようとしたとされる。

<タリウム事件>年齢自己申告で購入 制度に穴
劇物の硫酸タリウムを同級生2人に飲ませたとして、名古屋大の女子学生(19)が殺人未遂容疑で再逮捕された事件は、18歳未満への販売が禁じられた劇物を、若年者が容易に入手できるという制度の不備を浮き彫りにした。
捜査関係者によると、女子学生はタリウムの入手先について「山形県の薬局で買った」と供述。タリウムは18歳未満への販売が禁じられているが、「18歳以上と伝えた」と説明し、購入したとされる。
薬局で劇物を購入する場合、書類に氏名や住所、年齢などの記入が求められ、薬局側は5年間の保存が義務付けられている。
しかし、身分証明書の提示は義務化されておらず、女子学生の供述通りであれば「18歳以上」と自己申告すれば、タリウムを買えてしまうケースもある。
仙台市内の薬局のほとんどが「18歳未満に劇物を販売することはあり得ない」と口をそろえるが、ある薬局経営者は「年齢などを十分に確認せず、売っている薬局はあるかもしれない」と打ち明ける。
静岡県の女子高生=当時(16)=が母親にタリウムを飲ませ、2005年10月、殺人未遂容疑で逮捕された事件では、年齢確認を怠った薬局と経営者が毒劇物法違反の罪で略式起訴され、それぞれ罰金刑を受けた。