習近平は署名したが、BRICS銀行は資本金の払い込みも終わっていない。 | 日本のお姉さん

習近平は署名したが、BRICS銀行は資本金の払い込みも終わっていない。

習近平はモスクワ訪問の際に最初のプロジェクトにも署名したが、まだBRICS銀行は資本金の払い込みも終わっていない。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)5月14日(木曜日)弐
通算第4540号
BRICS銀行の行く手にも暗雲
ブラジル不況、ロシア不景気につぎ南アの暴動収拾できず
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BRICSの「s」は南アである。
人口五千万、アフリカ55ヶ国のなかでは最大のGDPを誇り、(白人政権の頃は、全アフリカの三分の一が南アだった)、雇用、ビジネス・チャンスを求めて周辺国から移民が集中していた。
嘗ての南アは戦略物資、レアメタル、とりわけ金鉱は世界一。プラチナ、マンガン、ダイアモンドでも輝ける生産国として、経済成長が続いた。
このため、隣国のジンバブエ、ボツワナばかりか、遠くマラウィ、ブルンジ、ソマリア、ナイジェリアなどからも一攫千金を狙う投資家や、雇用のありつこうとする労働者が南アに流入し、小工場や商店を経営してきた。
しかし白人が去り、経済政策が頓挫し始めると好景気に沸いた南アも不況入りし、失業率が25%以上となった。
当然、失業した人々は外国人移民を恨むようになる。外国人排斥運動がおこる。
3月以来、こうした移民の商店を襲撃、放火、略奪事件が頻発し、四月には大規模な暴動がケープタウンからヨハネスブルグまで飛び火、死者6名をだすにおよび、外国人8000名余が、南アから緊急に脱出した。
その後も治安が悪く、外国資本の工場を閉鎖して外国企業の撤退が開始された。
嘗て南アに進出していたのは台湾系華僑や印度系が多かったが、この二十年で様変わり、台湾系は減少し、替わりに夥しく入り込んだのは中国大陸からの移民だった。
いまでは三万人以上の華僑、華人が南アでビジネスを展開している。このため都市部では中国人襲撃事件が頻発、これまでにも数名が殺害されている。
さて外国資本の逃避がつづく南アは中国が主導するBRICS銀行のメンバーである。二日前にインド人の総裁が決まり、習近平はモスクワ訪問の際に最初のプロジェクトにも署名したが、まだBRICS銀行は資本金の払い込みも終わっていない。
ロシア、ブラジルそして南アの不況入りで、AIIB同様に、BRICS銀行も行く手には、暗雲、というより黒い雲の嵐の前兆が広がっている。
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斯界に衝撃をあたえた提言の数々、永田町でも読まれ始めています!
(読者の声1)13日のNHKクローズアップ現代で、日系部隊のイタリア戦線における闘いぶり、そして戦後70年、ようやく口を開いた生き残りの人たちは90歳代です。
そこで思い出したのですが、先生は日系収容所を舞台とした作品をお書きになりましたね?
それは何という題名で、いつごろ、どこから出たのでしょうか。図書館で探してみたいと思いました。
(JI生、埼玉)
(宮崎正弘のコメント)たしか、『二つの山河』(ダイナミック・セラーズ)だったと記憶します。1985年だったか、当時、まだ元気だった元日系部隊の生き残りにもインタビューしました。
ロスのニューオータニホテルに弐週間ほど陣取って、日系人多数にインタビューし、またUCLAの図書館にも通い、貴重な写真を多数、買い取り、そのうえでJACL(日系アメリカ人協会)の幹部にもインタビュ-に行きました。この組織が左翼であることも、このとき初めて知りました。
2週間、ロスに滞在して、つくった思い出の深い作品です。
ただし30年も前の著作(正確には編著)ですので、国会図書館にでも行かないと閲覧できないと思います。ちなみにいまや小生の本棚にもありません。
(読者の声2)貴著『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社)をようやく読み終えました。
いやはや、これは革命的な防衛政策の提言だと思います。
日本が保有する米国債を担保として、自主防衛のために在日米軍を買い取るなどという破天荒なアイディアは、防衛庁にあってさえ、誰も言わなかったことです。
もっとも米国の顔色をみながら展開してきた日本の外務省は、おもいも着かないアイディアを網羅されています。
しかし、こうでもしない限り、日本は自国の防衛を自分でおこなうという基本的な考えには到達しないでしょうし、意義深い提言と思います。
老生は自衛隊OB、これから友人達に是非、読むように勧めます。
(IU生、群馬県)
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