2014年末の推定で中国が海外から借り入れているのは、3000億ドルです。 | 日本のお姉さん

2014年末の推定で中国が海外から借り入れているのは、3000億ドルです。

2014年末の推定で中国が海外から借り入れているのは、3000億ドルです。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)4月7日(火曜日)弐
通算第4510号
「金立群」って誰? はやくもAIIB初代総裁に浮上
米国ボストン大学留学、ADB(アジア開発銀行)副総裁を歴任
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はやくから金立群の名前は挙がっていた。
というより他に中国の国際金融界には人材がいないのかもしれない。
中国主導の「アジアインフラ投資銀行」に参加表明した国と地域は52ヶ国となったが、まだ細目の定款、規約などもきまらないうちに「初代総代」だけは決まったようだ。
中国の前財務次官、元アジア開発銀行副総裁、前中国国富ファンド理事長。66歳。米ボストン大学留学後、国際畑で「中国の顔」として活躍してきた。
カンボジアが融資を焦げつかせたときも、すぐにプノンペンに飛んでフンセン首相と交渉した。
北京筋は「アジアインフラ投資銀行の目的は日本主導の『アジア開発銀行』を牽制し、米国主導の『世界銀行』と均衡をとろうという大目的があり、この大役にもっともふさわしい人物は金立群である」という。
AIIBの構想段階から米国に顔の利く金立群はアメリカの要人と次々と面会して、この銀行への参加を口説いて歩いた。ウォール街にも友人知己が多く、国際的なオルグでも能弁、能吏と高く評価された。
金は浙江省寧波出身で十年間地方に下放されたつらい経験があり、その後、北京の外国語大学に入学、1987年からボストン大学に派遣された。
その後、中国が鳴り物入りで設立した国富ファンド(現在の資産は6530億ドル)では理事長を務めて財テクを拡大した。
しかし融資交渉に優れていても、大胆な投資行為での成功経験が希薄だとも言われている。
なにはともあれ、金立群という国際的評価の高い人物が表に出てきた。要注意。
◆書評 ◇しょひょう
日本の進出後、アジアは独立の精神を獲得した
列強は日本が去った跡、従前の使い走り階級がいないことに愕然とした
岡田英弘『岡田英弘著作集? 東アジア史の実像』(藤原書店)
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岡田全集の第6弾は主に台湾に関して近代史を論じた論文が多く、想い出が深い箇所が何カ所もある。評者(宮崎)は同じ頃、台湾へもよく通っていたので、岡田氏の主張は読んでいたし、まったく賛成だった。
通読していた懐かしさがこみ上げてきた。
さて、さりげなく本巻には次のような文章がある。なにしろ全集は浩瀚なので、最後まで読みには時間がかかる。
岡田氏はこう言われている。
「シンガポールの大学で歴史文献を読んでいると、一つの奇妙な現象に気がついた。それは東南アジア諸国の現代史について書かれたものが、申し合わせたように日本軍占領時代から戦後の独立までの叙述を簡略に、抽象的に、そそくさと済ませていることである。その結果、詳しく書かれている戦前の部分と、独立以後の部分とが、うまく話の筋が繋がらない。また戦後の独立達成に活躍した人々、現在の指導者たちの経歴でも、日本軍占領時代に本当は何をしていたか、どうももやもやと不透明な感じ」を抱いたという。
なぜか。
岡田氏が土地の人と親しむうちに分かった。
「戦前の植民地時代には、土地の人たちの間にも、ごく少数ながら本国で教育を受けたり、本国資本との取引で地位を獲得した指導者が厳然と存在して、それが植民地政府と土地の社会のあいだに立って、かなりの特権をほしいままにしていた。海峡植民地でいえば、マレー人のスルタンたちや、華人のマラッカチャイニーズ、欧亜混血のユーラシアンなどの一部がこれにあたる。ところが日本軍がやってきて、こうした指導者が失脚した。そればかりではない。日本軍は、日本式の隣組や、自警団、国民学校などを持ち込み、これまで組織化が不十分のまま放置されてきた土地の社会に初めて組織と統一の原理を与えた。そのおかげにで、これまでリーダーシップなどには縁の薄かった一般の人々も、それぞれ地域社会の役割を分担することをおぼえ、上級、中級、下級を問わず、指導者達の厚い層が急送に育った」
のである。
つまり、日本の敗北により、元に戻ってきた列強は、以前彼らが使った連中が不在となっており、しぶしぶ独立を認めざるを得なかったのだ。
一方で、東南アジア経済がいまなお、華僑グループの目に見えないコネクションを通じて機能していることを岡田氏の論証が裏付けている。
華僑、華人という目に見えない深いコネクションがアジア全域に広がっているのは厳然たる事実である。
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(読者の声1)貴誌にあったAIIB分析への感想です。
中共主導の開発銀行の資金は、早速にもニカラグア運河という金欠プロジェクトに投下されるのではないでしょうか。
タイミングが良すぎるので、疑ってしまいます。
(東海子)
(宮崎正弘のコメント)ニカラグア運河は主役が北京であろうとも、一応民間ダミー企業が請け負っているかたちで、土壇場の責任回避の手をはじめから講じています。
AIIBは、国際的な取り込み詐欺の可能性もありますが、逆に貸し付けたカネが戻らず、焦げ付きが多数生じて、早期に破綻すると見ています。「新銀行 東京」のように。
(読者の声2)週末、ユーチューブで宮崎先生出演のラジオ番組をききました。その中のAIIBについての発言で、「シナは昨年辺りから猛烈に欧米の銀行から融資を受けている」というご発言がありました。
この事実について、詳しく知りたいです。
現時点のシナに貸し付けるのになんらかの担保保証なしでは貸し付けないと思います。シナに貸し付けるということは「シナ崩壊」後のシナ資産を1997年の韓国のごとく狙っているのではと考えるのは考えすぎでしょうか。
債権国(世界最大の対外債権国は日本)が滅べば皆喜ぶが、借金貸倒になっては困るというのが国際金融資本であり欧州30年戦争以降の金融業者のやり方だと思うからです。
(R生、ハノイ)
(宮崎正弘のコメント)調査中です。ADBのホームページに概要はでていると思いますが、内部文書に関しては、一民間人である小生にとって、閲覧できるか、どうか。ただし2014年末の推定で中国が海外から借り入れているのは、3000億ドルです。
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