英国の不動産に国外から不正資金流入
英国の不動産に国外から不正資金流入-NPOが防止策を提案
Bloomberg 2015/3/4 13:55
(ブルームバーグ):外国企業が英国で不動産を取得する場合、不正資金が購入に充てられるリスクを最小限に抑制するため外国企業に実際の所有者を開示するよう義務付けるべきだと、汚職を調査する民間非営利団体(NPO)トランスペアレンシー・インターナショナルUKがリポートで指摘した。
同団体は4日発表したリポートで、犯罪者らが英国の不動産を通じて不正資金を洗浄するのを阻止するため10の方法を提案。実際の所有者の開示はそのうちの一つだ。このほか、現金での不動産購入に上限を設け、不動産仲介業者は売り手だけではなく買い手についても身元調査を実施すべきだとしている。
同団体によれば、国連の推計では法執行当局が把握しているマネーロンダリング(資金洗浄)の額は全体の約1%にすぎない。それでも、英国の警察当局は過去10年間に総額1億8000万ポンド(約330億円)を超える不動産を捜査している。当局にとっての大きな課題の一つは、多くの高級不動産がタックスヘイブン(租税回避地)で登記されている企業によって保有されており、実際の所有者が開示されず違法な投資を特定するのが困難になっている点だ。
同団体の調査責任者ニック・マクスウェル氏は「英国の最高級不動産への外国からの投資の供給源が、公共部門の汚職が深刻な国々である傾向をわれわれのデータが示唆している」と述べた。同リポートによると、ロンドンの高級不動産の最大の買い手は東欧とロシアの投資家となっている。
原題:British Real Estate Is Safe Haven for Dirty Money, Report
Says(抜粋)
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