欧米では、戦争報道が、ジャーナリズムの中心に位置づけられている。 | 日本のお姉さん

欧米では、戦争報道が、ジャーナリズムの中心に位置づけられている。

「日本の対応、相手は全部見てる」といっても上の記事を見るとツイッターに頼った情報を信じるなど、すごくいい加減じゃん。
なぜジャーナリストは戦場に行くのか~安易な「自己責任論」ではなく「冷静な議論」を
弁護士ドットコム 1月22日(木)21時29分配信
TOKYO MXの番組「モーニングCROSS」でコメントする瀬尾傑・現代ビジネス編集長
中東の過激派組織「イスラム国」が二人の日本人を人質にとり、日本政府に身代金を要求する事件が起きた。ネットでは、殺害予告を受けている湯川遥菜さんとフリージャーナリストの後藤健二さんの命を心配する声が数多く出ている一方で、「自己責任だから、殺されても仕方ない」と突き放す声もかなりある。
このような「自己責任論」について、どのように考えるべきか——。オンラインメディア「現代ビジネス」の編集長をつとめる瀬尾傑さんは「こういう事件のときには被害者を叩く問題がよく起きるが、簡単に自己責任だというのではなく、冷静に考えるべきだ」と指摘する。
●「襲われて、銃を突きつけられた」
瀬尾さんは、1月21日に放送されたTOKYO MXテレビのニュース番組「モーニングCROSS」で、「実は私自身も、イラク戦争直後の紛争地帯で、武装勢力に捕まったことがある」と明かした。そして、なぜ、危険があるにもかかわらず、戦場ジャーナリストが紛争地域に向かうのかを説明した。
瀬尾さんが武装勢力に襲われたのは、イラク戦争が終了した直後の2004年。フセイン政権が倒れた後のイラクを取材しようと、ヨルダンのアンマンからイラクのバグダッドに潜入を試みた時のことだった。
「自動小銃で武装した集団に襲われて、銃を突き付けられた。結果的に命は助かったが、金品や取材用のカメラなどを奪われた」
命拾いをした瀬尾さんは、イラクに入って取材をすることができた。しかし、イラクで一緒に取材をしたフリージャーナリストの橋田信介さんと小川功太郎さんの二人は、後にイラク国内を車で移動中に襲撃され、命を落とした。
●「現地に行かないと分からない」
なぜ、ジャーナリストは、そんなリスクをおかしてまで戦場に行くのか――。瀬尾さんは「それは、現地に行かないと分からないことがたくさんあるからだ」と語る。
「僕らがイラクに行ったのは、フセイン大統領が米軍に捕まった直後で、彼は穴倉に隠れていたところを見つかったと報道されていた。しかし、実際に現地に行ってみると、その穴は人がひとり入れるかどうかというもので、ここに隠れていたとは考えにくかった。彼は独裁者なので、最後に隠れる施設はもっと大きなものを用意したはずだ」
瀬尾さんは取材の結果、本当の場所がわかると内部通報者の身元が分かってしまうから、米軍がウソをついたのではないかという推論に至ったが、「これも現地に行かないと分からないことだった」と説明する。
「橋田信介さんと小川功太郎くんについても、彼らはイラクのファルージャで、米軍がイラク兵の捕虜を虐待していたという事実をつかんで、『月刊現代』でスクープ記事を書いている。このように、ジャーナリストが現地に行かないと分からないことがたくさんある」
また、日本からみると、イラクやシリアは危険な紛争地帯だが、そこで普通に生活している人が大勢いる。「そういう一般の人の生活の中に入っていって取材して、国民がどう思っているのかを伝えるのも、ジャーナリストの大事な役割だ」と、瀬尾さんは話す。今回の事件で人質になった後藤健二さんも、紛争地域の難民の様子を積極的に取材していたことが、ニュースで報じられている。
●戦争報道は「ジャーナリズムの中心」
このようなジャーナリストの役割を踏まえ、瀬尾さんは「ジャーナリストは勝手に(危険な地域に)入ったのだから自己責任だ、と簡単に言ってしまうのは、間違っている」と、安易な自己責任論を批判する。
「日本では戦場ジャーナリストというのは、フリーランスによる一部の活動と思われているが、欧米では違う。戦争報道が、ジャーナリズムの中心に位置づけられている。日本でもかつて、開高健さんがベトナム戦争を直接取材して、死ぬ思いをしながら、戦争文学の傑作を書いている。ジャーナリズムにおいて、戦争取材は極めて重要な役割を果たしているということを、ぜひ理解してほしい」
瀬尾さんは、そのように強調していた。
弁護士ドットコムニュース編集部
<イスラム国拘束>「日本の対応、相手は全部見てる」政府筋
毎日新聞 1月22日(木)21時24分配信
出邸する安倍晋三首相=首相官邸で2015年1月22日午前9時25分、竹内紀臣撮影
◇日本政府、英豪の両首相に支援要請
政府は、イスラム過激派組織「イスラム国」とみられるグループによる身代金要求の期限が23日午後に迫る中、関係各国に協力を求めて情報収集を急いでいる。しかし、菅義偉官房長官は22日の記者会見で、拘束された湯川遥菜さん(42)と後藤健二さん(47)の安否の確認はできていないと説明。2人の救出に向けた有力な手がかりはつかめていない模様だ。
【解放交渉の鍵はトルコ】
安倍晋三首相は22日、オーストラリアのアボット首相、英国のキャメロン首相と相次いで電話で協議し、支援を要請した。アボット氏は「国際社会とともにできる限りの協力をしたい」と述べた。
首相は同日、帰国した岸田文雄外相と首相官邸で会談。岸田氏から欧米や中東諸国外相らとの協議内容の報告を受け、「事態は推移しているので全力で取り組むように」と指示した。
関係諸国、部族や宗教の代表者らを通じて犯行グループとの接触を探る一方で、政府筋は「日本が何をどう発信したかを相手は全部見ている」と指摘。政府は首相がエジプトで表明した2億ドルの中東支援策は難民への人道支援だと繰り返し説明することで何とか局面を打開しようとしている。菅氏は会見で「(期限までに)政府としてできることはすべて行う。人命救助最優先で取り組んでいる」と強調した。
ヨルダンの現地対策本部に派遣された中山泰秀副外相は21日、アブドラ国王と首都アンマンで会談。国王は「厳しい状況だが全面的に協力したい」と述べた。【福岡静哉】
「彼は兵士」「諜報員じゃないか」とテロリストに情報提供 「拘束中の男性を危険にさらした」と批判相次ぐ
2014/8/23 10:23
内戦中のシリアでイスラム国のメンバーに拘束されている、湯川遥菜さんと見られる男性の命を脅かしかねない事態が起きている。
イスラム国の関係者と見られるツイッターアカウントに、「彼は兵士だ」「民間軍事会社のCEOだ」といった情報提供が相次いで行われたのだ。
わざわざイスラム国に情報提供
湯川さんが拘束されている映像は2014年8月17日までに動画サイト「YouTube」に投稿された。その後、イスラム国のメンバーと思われる「AbuAbdullah」と名乗るツイッターアカウントが「仲間から写真が送られてきた。北アレッポで自由シリア軍とともに日本人を捕まえたのだろうか。彼は武装して、写真家で医者だと主張している」と投稿した。
これに一部のツイッターユーザーは即座に反応した。英文で「彼は兵士です」「民間軍事会社のCEOです。銃を撃っている写真もある」など、わざわざイスラム国に情報提供をしてしまったのだ。
その後「AbuAbdullah」は「日本人についての詳細。湯川遥菜という名前で民間軍事会社に所属している」と書き込み、湯川さんが銃を構えているかつての写真を掲載した。湯川さんは拘束時に自らを写真家で医者だと説明しており、上記のおせっかいな情報提供によって素性が割られてしまった可能性がある。
これらの情報提供は、ほかのツイッターユーザーから「テロリストにツイッターで情報提供する行為」「湯川さんの命を危険にさらした」と批判を浴びた。提供者らは謝罪したり、ツイートを削除したりしたが、複数のイスラム国メンバーが湯川さんを民間軍事会社のCEOであると喧伝する事態になった。
「日本人スパイのハルナ・ユカワを拘束した」
別のユーザーは「日本の諜報員じゃないか」と書き込んだ。まったく根拠はないが、このツイートをお気に入りに登録したと見られるイスラム国メンバーは、「彼は写真家ではない」「湯川遥菜が田母神と一緒にいる」として、元航空幕僚長の田母神俊雄氏との2ショットを掲載した。
写真は湯川さんのフェイスブックから引用したものだが、政府や自衛隊と関係がある証拠と見なされた恐れがある。その後、イスラム国は18日まで「日本人スパイのハルナ・ユカワを拘束した」という犯行声明を出した。
23日現在、シリアの反体制派がイスラム国と湯川さんの引き渡し交渉をしていることなどが報じられている。しかし、メンバーが18日に「日本のスパイ、湯川遥菜を神の判断により処刑した」とツイートするなど、安否はいまだ不明のままだ。

「日本の対応、相手は全部見てる」といっても上の記事を見るとツイッターの情報を信じるなど、すごくいい加減じゃん。