腐敗幹部の自殺が流行 習近平体制22か月で自殺者と不明者7700人
あの国には腐敗していない幹部などいないから
これは、きっと習による勢力争いです。
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腐敗幹部の自殺が流行 習近平体制22か月で自殺者と不明者7700人
2015年01月14日 16時00分 提供:NEWSポストセブン
地面を揺るがすような大きな音とともに、アスファルトの道路に真っ赤な血潮が広がる。北京市中心部から、車で30分ほど走ったところにある中国人民解放軍海軍大院の100号楼(ビル)。中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」によると、倒れた人物は海軍副政治委員の馬発祥・中将。
呉勝利・海軍司令官、劉暁光・海軍政治委員に次ぐ海軍のナンバー3という軍最高幹部の1人。馬氏は15階の執務室の窓から飛び降り、覚悟の自殺だった。軍首脳は直ちに箝口令を敷いたが、馬氏の壮絶な飛び降り自殺は瞬く間に軍内に広がった。ジャーナリストの相馬勝氏が中国の異常事態をレポートする。
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中国海軍では2014年9月から11月までの3か月で、馬氏を含めて3人の将校が自殺しており、極めて異常な事態と言わざるを得ない。3人はいずれも汚職などの腐敗事件に絡んでいるとされ、中央軍事委員会規律検査委員会の取り調べを受けていた。香港メディアなどは「軍内で自殺が流行している」と報じているが、それは軍ばかりでなく、中国共産党・政府幹部にも蔓延しつつある。
筆者は31省・自治区・直轄市における腐敗幹部の自殺や行方不明、海外逃亡の数字を記した内部文書を入手した。習近平指導部発足から2014年9月末までの22カ月間の記録で、自殺者は全体で1252人、行方不明者は6448人、海外逃亡者は8341人。総計1万6041人。自殺者と不明者を合わせると7700人と極めて深刻な数字となる。
習近平国家主席は2012年11月の党総書記就任後初の演説で、汚職などの腐敗撲滅を公約に掲げ、「虎だろうが、蝿だろうが一緒に叩く」と豪語した。その成果を誇示するように、約2年後の2014年12月5日、党中央規律検査委員会は2012年12月4日から2014年10月末までの696日間で、公用車の私的利用や、公金を使った華美な宴会などによる飲食といった職権濫用など8項目の規定に違反した党員・幹部の数字を公表し、摘発件数は6万7737件で、処分されたのは8万9585人に上ったことを明らかにした。1日平均では128人だ。
2014年春の全国人民代表大会(国会)では13年の1年間で、汚職などで立件された公務員は前年比8.4%増の5万1306人だったと発表されており、1日平均では140人が逮捕されたことになる。
この二つを合わせると、処分者は1日平均で268人となる。いかに、党中央規律検査委が多数の敏腕取調官を抱えているとはいえ、これだけの数の党員・幹部の不正を捜査し、取り調べ、違反事例を確定させるには膨大な時間がかかることが予想される。
ところが、実態はそうではないらしい。取り調べの実態に詳しい北京のジャーナリストが明かす。
「腐敗捜査はまず容疑者ありきで、いったん当局の標的として狙われると、逃れるのは極めて困難だ。党幹部ならば、少なくとも1 、2件くらい汚職など腐敗事例に関わっていないわけはない。それを暴かれて、身の破滅を招くケースが多い」
いったん腐敗幹部の汚名を着せられると、党籍を剥奪され、監獄行きになるか、ならなくても、汚職幹部として名前が公表され、子供の進学や就職にも影響してくる。もちろん自身の生活も成り立たなくなり、離婚の憂き目や一族と絶縁状態になるケースも多い。このため、まだ容疑が確定していない取り調べの間に自殺し、刑の執行を逃れることで、自身の名誉や子供など親族を守ろうとする。
※SAPIO2015年2月号
http://news.ameba.jp/20150114-417/