実に七千数百の良書が葬られた | 日本のお姉さん

実に七千数百の良書が葬られた

白人優位という歴史観は根本が歪んでいるのではないか
インドから太平洋の平和な島々を侵略し住民を虐殺したのは欧米列強だ
西尾幹二『GHQ焚書図書開封 10 地球侵略の主役イギリス』(徳間書店)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
このシリーズも第十弾。大変な労力が注ぎ込まれた。なにしろGHQが占領政策の一環として日本精神を絶滅されるために施した措置が「健全図書」の強制的摘発と発禁処分だった。
正しい歴史と日本精神、武士道を説く図書はパージの対象となった。
実に七千数百の良書が葬られて、その空白に欧米の侵略が「正義」だという出鱈目な「太平洋戦争史観」が植え付けられ、日本人を洗脳した。戦前の日本は軍国主義ファシストで悪い国と定義されてしまった。
歴史観が倒錯されたのだ。

戦後、GHQの路線を忠実に、その先頭を走ったのが朝日新聞であった。

日教組など左翼分子が便乗し、日本の歴史教育をずたずたにした。

戦前には国際情勢をちゃんと把握し、分析した世界的レベルの図書が多くあった。これは正確に世界情勢や軍事・歴史に精通し適格に解説していたのである。
本巻はイギリスがアジアで如何なる悪を働いたかに焦点を絞り込んでいる。ひとことで言うとイギリスの繁栄はインドへの暴虐とシナへのアヘンにより築きあげられたのである。
アジアと太平洋の島々はイギリス、米国、ドイツ、オランダなど列強の餌食となり、残酷な歴史が繰り返された。

「地球の裏側にまで出張ってきた国々の攻略、侵略、略奪、殺害、虐殺・・・の歴史です。そういう暗い歴史が積み重なっていた。アジアあるいは南の島々は間違いなく欧米諸国に侵略され続けた」(20p)

ところが「世界の学問と歴史が白人優位の視点で展開され、そしてそれを日本人は自明の如く受け入れている」(21p)
それが問題なのである。

欧米列強がいかに残虐非道であったか、そのアジアの災禍から独立を導いたのが日本であり、中国とその子分の韓国、北朝鮮をのぞいて、アジア諸国は日本に深く感謝しているのが真実、「過去の反省を求める国」などない。
一部にアジア諸国でそういう意見を吐いている華僑や旧宗主国の代弁者は『反日』であり、その手先のメディアは国家全体を代表する意見ではないのである。

だから戦前の「良書」を通じて私たちはすこしでも真実に迫り、真実を後世に語り継ぐ使命がある。

西尾氏はこうも言われる。
「西洋の文明にはある種の閉鎖性があります。主我的な価値観ですから『外』を見る彼らの目は一種、歪んでいます。日本人は彼らのそうした認識の歪みによって、これまでずいぶん禍(わざわい)を蒙ってきました。日本人自身が経済的にも、産業的にも高い位置に立てば、西洋人のもっている認識の歪みはよりよくみえるようになるはずなのに、そうなれないのは、西洋人の意識の仕方を学んで、そこから抜け出せない日本人が知識階級にも、指導階級にも圧倒的に多いからです。そんな状態だから先の戦争の正面の敵はじつはイギリスだった、という真理も見抜けなくなってしますのです」(58p)
(余話 なおこのシリーズは第二弾まで徳間文庫に収録され、その第二弾の文庫は宮?が解説をかいています)。
◎◎
アイヌ問題は根本から誤解され、国会決議が歪んだ
国連の先住民族宣言の定義とアイヌは異なるのである
的場光昭『アイヌ民族って本当にいるの?』(展転社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
副題に「金子札幌市議、『アイヌ、いない』発言の真実」をあるように、アイヌ民族の存在とその活動内容に疑問を呈し、既得権益に守られ、税金を使う出鱈目がまかり通ることを批判した金子市議は逆に党から白い目で見られた。

この問題の最も深刻な危機は「先住民族に関する国連宣言」の存在と「日本の国会決議」が誤解を拡大し、嘘を上塗りし、日本が大きく国際社会で誤解を受けることなのである。
アイヌの嘘は、たとえば先住民族と規定すれば北方領土交渉が有利になるとか、アイヌを定義するそれ自体が嘘の固まりで自己申告すればアイヌと認められるなど、非常識な大嘘がいまもまかり通っている。

アイヌ協会は、日本国内に自治共和国設立を目指しているのではないかとする疑惑もある。
「国連宣言がいう先住民族とは十五世紀以降、白人によって大虐殺や奴隷にされたり、つい戦前まで狩猟の対象であったり、1980年代まで子供たちが教育と称して親から引き離され教会で性的虐待を受けていた等々をさします。
アイヌを『国連宣言に基づく』先住民族とした日本はこうした事実がまったくないのにもかかわらず慰安婦強制連行同様に世界中に野蛮国宣言をしてしまったのです」(本書183-184p)
アイヌ問題の政治的舞台をやさしく解説し、問題を定義している問題の本である。
◎◎