コスト増に耐えかねた日系企業の中には、中国から撤退する例もじわじわと増え | 日本のお姉さん

コスト増に耐えかねた日系企業の中には、中国から撤退する例もじわじわと増え

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成26年(2014)11月17日(月曜日)
通巻第4395号 <前日発行>
(読者の声4)中国・北京では、「現在の北京の青空を『APECブルー』と呼ぶ人もいる」(中国 習近平 国家主席)と主席自ら認めざるを得ないほど珍しい青空が「AP
EC」終了わずか4日で灰色に戻ったという。
首都圏は快晴で富士山もくっきり。富士山は中国人にも大人気、機内で富士山のアナウンスがあると中国人が窓側にへばりつく光景は何度も見ました。政治とは無縁の一般人にとって円安・人民元高が追い風なのか都心部で中国観光客は完全復活。中国の物価がどれほど高くなったのか「週刊東洋経済」の記事が面白い。
「たとえば取材の合間に立ち寄ったスターバックス。注文したラテのトールサイズは27元だった。1元=18円換算なら486円で、日本の価格(370円)に比べて3割増しだ。しかも実際に現地で使ったレートは為替手数料を含むため、1元=19.6円。つまり、この1杯のラテは529円に相当したのだ。ちびりちびりと、いつもよりも大切に飲んだ。」
ユニクロの値段も日本の2倍近いというし、ホテルの宿泊料も高騰しランクを下げざるを得ないと嘆く。工場は人手不足、従業員は地方の実家に仕送りどころか逆に実家から仕送りを受けるありさま。
「この従業員を厳しくしかると、親が『そんな会社で働かなくていい。帰ってこい』となるんですよ」と駐在員はため息をついた。この工場はかつて600人の従業員を抱えていたが、採用難で現在は半分程度の規模で操業しているという。「チープ・チャイナ」はもはや過去のものだ。コスト増に耐えかねた日系企業の中には、中国から撤退する例もじわじわと増え、中国ビジネスは明らかに転換点を迎えている。
http://toyokeizai.net/articles/-/52884
一方、中国の日本人は減り続け、北京、上海、山東省青島などにある日本人学校で児童・生徒の数が急減し、一部の学校は経営難に陥っているという。
『遼寧省大連市の日本人学校でも児童・生徒の数が減り、不動産賃貸料が上がったこともあって経営が赤字に陥っている。関係者は「こうした状況が続けば、4~5年後には廃校に追い込まれる」と話した。
中国にある日本人学校で最も規模の大きい上海日本人学校では、今年4月の段階で児童・生徒数が2791人となり、前年同期から260人減った。北京の日本人学校でも大幅に減少している。』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141106-00000025-xinhua-cn
中国生産の「iPhone」は円安で大幅値上げ。これから先、中国生産からの撤退が相次ぐことでしょう。東洋経済の記事では上海近郊の工場労働者が実家から仕送りを受けているとありました。
それだけ地方も豊かになったのですね。
テレビ東京の番組では反日デモ隊に襲撃された湖南省長沙市の平和堂のその後を取材、売上が∨字回復したグラフを表示。
売上高は2011年が240億円強、2012年は220億、それが2013年には320億と急上昇。
いくらなんでも増えすぎではと調べたら、平和堂4号店が4月にオープン。
既存店売上高はどうなのでしょう。
番組の取材で寿谷総経理は高級時計 ROLEXの売上は数十%もダウンなどメンズの高額品の落ち込みが目立つと答えていました。
長沙市内の高級レストランの売上も35%ダウンとこちらも習近平の贅沢禁止令の影響でしょう。
日本では株価がピークを迎えたバブルの崩壊後も十年ほど惰性が続きました。
中国バブルの崩壊がいよいよ目に見える段階ですが、果たしてソフトランディングできるのでしょうか。
(PB生、千葉)
(宮崎正弘のコメント)もはや中国経済のソフトランディングは夢物語、世界経済を激震させる超弩級の崩壊でしょう。
先々週でしたが、富士山の麓のホテルで企業研修の講演に呼ばれたのですが、翌朝入浴した露天風呂から真ん前が快晴の富士山でした。
まったく公害とは無縁、清流の水は美味しく、外国人(それも白人系)に混じって大勢の中国、韓国のツアー客が居ましたが、小生等が宿泊した温泉ホテルでは見かけませんでした。
あの付近に中国人直営のリゾートホテルがあると聞いています。