言葉と伝統を失ったら「民族」だなんて言えないから
北海道でどれだけ差別があったのかどうか、本州に住んでいるから知らないんだけど、就職や結婚差別は今でもあるの?
そんなの聞いたことないよ。昔の話じゃないの?今はそんな差別なんか無いと思うけど?
●「一方で日本人とされながら就職や結婚差別に苦しんだ。生活が変化し混血が進んだが、文化の一部などは受け継がれた。」
●「戸籍で先祖のアイヌ名を確認するなど調査している。根拠なく認定することはない」
●札幌市のアイヌ向け住宅資金貸付制度の滞納率は25%、未回収の債権は13年度末で約5億円。
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<自民会派道議>「アイヌ先住民族か疑念」議会で発言
毎日新聞 11月12日(水)0時54分配信
北海道議会の最大会派「自民党・道民会議」の小野寺秀(まさる)議員(51)=帯広市選出=が11日の道議会決算特別委員会で、「アイヌが先住民族かどうかには非常に疑念がある。グレーのまま政策が進んでいることに危機感を持っている」と発言した。アイヌを巡っては、2007年の国連「先住民族の権利宣言」を受け、国会が08年に先住民族とする決議を採択。道は高校や大学に進学するアイヌを対象に奨学金制度を設けている。
毎日新聞の取材に小野寺氏は「アイヌ民族の存在は否定しないが、北海道と本州の間は昔から多くの人が往来している。北海道がアイヌだけの島だったことは誰も証明できない」と主張。決算委では「我々の祖先は無謀なことをアイヌの人にやってきてはいない。自虐的な歴史を植え付けるのはいかがなものか」とも述べた。
これに対し北海道アイヌ協会の阿部一司副理事長は「9月に国連本部で開かれた先住民族世界会議に日本政府代表団の一員として参加したばかりで、(発言は)悲しくて情けない。経緯をしっかり勉強してほしい」と批判した。【小川祐希、袴田貴行】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141112-00000011-mai-soci
札幌市議:「いない」発言 アイヌ団体、謝罪求め質問状 /北海道
毎日新聞 2014年08月23日 地方版
質問状を提出後、記者会見し発言への憤りを語る木幡寛事務局長(中央)=札幌市中央区で
金子快之・札幌市議(43)がインターネットの短文投稿サイト「ツイッター」に「アイヌ民族なんてもういない」などと書き込んだ問題で、アイヌ民族団体などが22日、謝罪を求める公開質問状を提出した。
提出したのは「アイヌ長老会議」など道内のアイヌ民族7団体などで作る「金子やすゆき市議のアイヌ民族差別発言を究明する共同実行委員会」。
質問状では、「利権を追求する一部のアイヌもいるが真面目なアイヌ民族も生きている。アイヌプリ(アイヌの生き方)を引き継ぎ活動している私たちも滅亡したというのか」など質問。「今回は人種差別を助長する発言。アイヌ民族への謝罪を要求する」として、27日までに文書での回答を求めている。木幡寛事務局長は「ようやく自らをアイヌと名乗れるようになり、共生に向けて動き出した。それを壊す発言だ」と話していた。
また、札幌市議会の民主党・市民連合など4会派も発言撤回と謝罪を求める要求書を金子議員などに送った。【山下智恵】
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20140823ddlk01010260000c.html
記者の目:札幌市議「アイヌ民族いない」発言=山下智恵(北海道報道部)
毎日新聞 2014年09月17日 東京朝刊
◇歴史を直視し撤回を
「失言」と初めは思ったが、実は「確信をもった発言」だった。「アイヌ民族はもういない」と金子快之(やすゆき)札幌市議(43)がインターネットの短文投稿サイト「ツイッター」に書き込んだ問題は、金子氏が所属する自民党を除名される事態に発展した。しかし、いまだに発言の撤回も謝罪もしていない。アイヌ文化を継承するNPO法人代表の木幡寛さん(58)は「ようやく自らをアイヌと名乗れるようになり、共生に向けて動き出した時なのに、それを壊す発言だ」と反発を強めている。
8月11日、金子氏は自らのツイッターに第三者の問いに返信する形で「アイヌ民族なんて、いまはもういないんですよね。せいぜいアイヌ系日本人が良いところですが、利権を行使しまくっているこの不合理」などと書き込んだ。
報道を受け市議会自民会派が真意をただしたのに対し、金子氏は「百科事典を引用した」と説明。会派も当初は「個人の見解」として処分しない方針を示した。だが金子氏が引用したのは「世界大百科事典」の2005年版で、発行元の平凡社は「現時点では適切なものではなく、偏見や差別を助長しかねない」と全面改訂し、07年版では「先住民族」と明記されていることが、直後に明らかになった。
◇同化で文化否定、就職や結婚差別
アイヌは明治以降、政府により日本人への同化を強いられた。独自の言語や文化を否定され、一方で日本人とされながら就職や結婚差別に苦しんだ。生活が変化し混血が進んだが、文化の一部などは受け継がれた。1990年代以降、国際的に歴史的背景や帰属意識が民族の定義として重視されるようになり、07年に国連が先住民族の権利宣言をしたことなどを受け、国会が08年にアイヌを先住民族と認める決議を全会一致で採択した。
金子氏は、行政によるアイヌへの住宅資金貸し付けなどの制度を「利権」と呼んで批判。「アイヌを特定する客観的証拠がない」「なぜアイヌだけ補助を受けられるのか」と主張する。これに対し、アイヌの認定を行政から委任されている北海道アイヌ協会は「戸籍で先祖のアイヌ名を確認するなど調査している。根拠なく認定することはない」と反論している。
札幌市のアイヌ向け住宅資金貸付制度の滞納率は25%、未回収の債権は13年度末で約5億円。導入された70年代に比べ住環境も改善し、現状に見合う改正は必要だろう。しかし、だからといって民族の存在を否定するのは論理の飛躍ではないか。自民会派幹部も「運用上の議論は必要だが、施策の必要性、ましてや民族の否定には到底つながらない」と話す。
アイヌ民族団体などが発言の撤回と謝罪を求め、菅義偉官房長官も記者会見で「現実を全く無視し、極めて遺憾」と批判するなど波紋が広がったことで、自民会派は一転、金子氏に会派離脱を勧告した。
◇暴言堅持の裏に同調する向きも
今回の暴言は一市議だけの問題とは思えない。歴史的経緯に基づく少数派への施策を「特権」「利権」と呼び、尊厳を傷つけるような表現は、ヘイトスピーチで問題となった「在日特権を許さない市民の会」に通じるものを感じる。金子氏が断固として発言を撤回しない背景には、こうした主張に同調する向きが一定程度あるからではないか。自民会派が即座に処分に踏み切れなかったのも、会派内に擁護する勢力がいたからという。ツイッター上にも「事実を言う金子市議を守れ」などの書き込みが散見される。
政府が設置したアイヌ政策有識者懇談会は09年、「日本が近代化に向かって歩みを進めたその陰で、アイヌの文化は深刻な打撃を受け、今なお所得水準や高等教育への進学率などアイヌ以外の国民との間で格差が残り、それが差別の原因ともなってきた」との報告書を出した。こうした指摘を受け、政府は奨学金などの補助政策を拡充。今年6月には、アイヌ文化の復興を促進するため博物館や公園などで構成する「民族共生の象徴となる空間」を北海道白老町に整備する方針を閣議決定した。20年の東京五輪開催に合わせて公開する予定だ。この国にアイヌという先住民族が存在し、独自の言語や文化を培ってきたことは北海道、ひいては日本の魅力のひとつとして再認識されつつある。
市議会でアイヌは先住民族かが議論されたことに触れ、「西宮生まれ、千葉育ちの私は、どうでも良い話」ともツイートした金子氏。就業の都合で北海道に来たというが、アイヌが強いられてきた苦難の歴史を「わがこと」として考えたことがあるのだろうか。ぜひ最新版の事典で学んで歴史を直視し、発言を撤回してほしい。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140917ddm005070118000c.html
札幌市議:「アイヌいない」発言 自民会派、市議に離脱勧告
毎日新聞 2014年08月29日 北海道朝刊
札幌市議会の金子快之(やすゆき)議員(43)=東区選出=がインターネットの短文投稿サイト「ツイッター」に「アイヌ民族なんて、もういない」「利権を行使している」などと書き込んだ問題で、金子議員の所属会派「自民党・市民会議」は28日に議員会を開き、金子市議に会派からの離脱を勧告した。
同会派は当初、発言について「個人の見解」として問題視しない方針だったが、主要4会派やアイヌ民族でつくる団体などから抗議を受け、23日に金子議員に発言の謝罪と撤回を促していた。
議員会では、会派側がアイヌを先住民族と認める国会決議をしていることを踏まえ、発言の撤回を求めた。だが金子議員は「国会決議があったことは認めるが、中身は認められない」などとして拒否。会派はアイヌ政策を進める政府与党の方針と合致しないなどとして、金子議員に会派離脱を文書で勧告し、回答期限を来月4日までとした。従わない場合は処分を検討する。
会派の村山秀哉幹事長は「アイヌ民族をはじめ、関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをおわびしたい」と陳謝した。【山下智恵】
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20140829ddr041010004000c.html
ことば:アイヌ民族 /大阪
毎日新聞 2014年10月11日 地方版
◇アイヌ民族
北海道を中心に樺太(サハリン)や千島列島などに暮らしてきた先住民族。日本語とは系統が異なるアイヌ語を母語に、狩猟、採集生活を基盤にし、自然との共生を重んじる独自の文化を築いていました。明治時代になると、本州の「和人」が大規模な開拓を始め、アイヌ語の使用禁止など同化政策も強力に展開、アイヌの人々の文化は急速に失われていきました。北海道アイヌ政策推進室が昨年10月1日時点で実施した「北海道アイヌ生活実態調査」では、道内のアイヌの人々は1万6786人で、7年前に比べて6996人減少。北海道の中央南部に位置する日高町やえりも町などの日高地方と室蘭市や苫小牧市などの胆振(いぶり)地方に全体の7割が暮らしています。北海道外に移住しているアイヌの人々もいますが、東京都内に2700人が暮らしていると推計された1988年の東京都調査を除けば、大規模な調査はありません。
アイヌ語は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が2009年2月に発表した世界消滅危機言語地図で、「極めて深刻」と評価しています。レベルは▽消滅▽極めて深刻▽重大な危機▽危険▽脆弱(ぜいじゃく)▽安全--の6段階なので、「消滅」の一歩手前という状況です。
では、アイヌが滅びないために
アイヌは和人と絶対結婚してはならない。
結婚する自由はあるが、和人と結婚した場合は
和人と同じように特別に住居のためのお金の貸し出しはしない。
5億円の未回収の債権があるのに、これ以上借りてはダメでしょう。
アイヌ民族は消滅危惧民族なので
絶対子供は3人以上産まねばならない。
2人しか産まなかった場合は、和人と同じ子育て支援のみ。
アイヌ民族は、伝統工芸を受け継がねばならない。
和人の会社に就職してはならない。和人の会社に就職した場合は
休日、祝日を利用して伝統工芸を学ばねばならない。
まじめに学ばない者はアイヌとみなさなない。
アイヌ民族は日本語のほかにアイヌ語を勉強しなければならない。
アイヌは、観光用に施設を作って踊りや歌で外国人を迎えなければならない。
アイヌは、言葉と伝統を失くしているのにアイヌ民族を保護しろなんて
偉そうに言えないと思う。早く伝統の織物や民族衣装を復活させて
観光用にアイヌの住居を作って商品開発もしてどんどん自分たちで
金儲けができるようにしてほしい。
外国人に見せるための踊りや歌を復活させるべし。
熊がシャケを加えている彫刻も彫れる人はまだ残っているのか?
アイヌの少女の横顔のブローチもいいけど
もっと売れる商品も開発してほしい。
日本政府は、今いるアイヌに無駄に援助金を貸さずに
アイヌ復活のプロジェクトを立ち上げて、アイヌも和人もみんなで金儲けができるようにしたらいいと思う。「客寄せパンダだ」とアイヌが言いださないよう、あくまでも民族の復興のためだと強調し続けることが必要。
アイヌだって生きていかねばならないので、アイヌとして生きるのなら援助金を出すが和人として和人に混じって生きる道を選んだのなら特に援助金はいらないと思う。