中国の砂漠化、農地の喪失によって農業従事者に農地がまったくないという驚くべき現実
宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成26年(2014)11月7日(金曜日)
通巻第4386号
ラオス、土地の外国人所有認める方向へ
中国資本の「侵略軍」が大挙してやってくるのに?
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ラオス政府の自然資源環境省は、政府の財政難を理由に、ちかく土地の外国人所有規制を緩和し、外国資本の土地売買を認可する方向にある(アジアタイムズ、10月6日付け)。
例外的に地下水資源、森林など安全保障にかかわる土地の例外規定をもうける。
ラオスの現行法では外国企業の土地購入は認められておらず、最長99年のリースとされる。すでに2600件の土地貸与(北方のチャイナタウンを含める)、合計270エーカーが外国企業や個人にリースされている。
この規制緩和は法改正が必要なため、国会の議決が必要。自然環境保護団体などは外国への土地売買に反対する声があがっている。しかし政府は「投資金額を最低50万ドルに設定し、外国からの投資歓迎」としている。
反対派の意見を集約すると「農地が外国企業に買われること、地下水資源を含む広大な土地がラオス人から奪われた場合、これは国家安全保障に繋がらないのか」というものが多く、とりわけ「買いに来るのは中国に決まっているから反対」という意見が目立つという。
ところが中国資本が虎視眈々とラオスの土地をねらうのには、もう一つの理由がある。
中国の砂漠化、農地の喪失によって農業従事者に農地がまったくないという驚くべき現実である。
北京APEC期間中の自動車乗り入れ禁止などの措置をおこなっても、すでに年間120万人が大気汚染が直接間接的な原因として死亡している。
そのうえ、内蒙古省、遼寧省、陝西省などでの大気汚染は凄まじい。砂塵はにほんへも富んできているように、河北の空は真っ黒の日がある。
「中国は植林事業に年間130億ドルを投資し、すでに3600万ヘクタールを緑化するための植林プロジェクトを開始しているが、国土の26%、凡そ四億人の人々が暮らす土地が砂漠化、大気汚染の脅威にさらされている」(TIME、2014年11月10日号)
そこでラオスの政策変更は渡りに船、多くの農民がなだれ込む懼れもある。
どこかの国のように自衛隊を見下ろせる場所やレーダーサイト近辺の土地が買い占められたり、地下水を豊富に含む森林などが中国資本に買われて、付け焼き刃で「外国人土地所有法」の改正をのんびり議論しているところもあるが。。。
読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)餃子の王将が「日本の味はけっきょく受け入れられなかった」として、中国大連の六店舗を撤退します。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141106-00052547-toyo-int
どうも裏がありそう。というのも味千ラーメンは中国各地で行列ができています。カレーの「CoCo一番屋」だって、従来カレーライスは受け入れられまいといわれてきた中国で、すでに40店舗です。スーパーではハウスバーモント・カレーが飛ぶように売れている。
餃子のチェーンが中国で受けない筈がないし、大連は日本人だけでも一万人はいるでしょうに。
(JJセブン)
(宮崎正弘のコメント)いまも犯人は捕まりませんが、王将社長の射殺事件。『新潮45』によれば、あれはプロのヒットマン(それも女性)が大連からやってきて、射殺後、さっと中国へ引き揚げた。つまり大連では何か、トラブルがあったのではと言われています。
しかし、社会ネタは、小生これ以上の興味がありません。
カレーライスですが、中国人は料理の一部にこれまで使ってきてもカレー単品で食べる習慣はなかった。ですから三年ほど前に上海でカレー専門店(日系の)ができたと聞いたときは驚きました。なぜなら日中比較文化論で「中国人はなぜカレーがきらいか」という本を書かないかと或る出版社からいわれていたりしたものですから(苦笑)。
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(読者の声2)貴著新刊『吉田松陰が復活する!』(並木書房)を拝読し感想です。
この本は70年間続く「平和ボケ」の平成の世に元来、兵学者である吉田松陰を甦らせようと試みたご著書かと解釈しています。
松陰の松下村塾の中心的講義は「講孟箚記」(講談社学術文庫)や松陰のその講義の内容をまとめ乃木希典が最も影響を受けた名著「孫子評注」(「吉田松陰全集」の第5巻 大和書房)だと理解しています。
幕末の西欧列強が押し寄せる中、前著は、「孟子」についての講義内容で単なる解釈や訓詁だけでなく、その要諦をインテリジェンスに置き、松蔭独自の思想と呼べる域にまで達しているかと思います。
後著は、孫子の欠陥をおぎない、日本的誤解を正した評論で、とりわけ両著とも情報戦、諜報戦などインテリジェンスの重要性を説いています。
米支那欧露を筆頭に腹黒さに溢れた世界の中で「至誠の国」=日本が生き残るには日本の政治家必読どころかあらゆる大学の教養課程で上記を含むインテリジェンスの受講は必須ないし少なくとも選択可能であるべきかと思います。
情報戦、諜報戦、心理戦は、平和時・戦時にかかわらずいつでも実行可能であり、いわゆる平和憲法にも抵触せずに実行できる国防施策の範疇です。
数多の領土・領海侵犯が繰り返され日本の安全保障が脅かされる折、日本国民とりわけ政官学メディアのエリート諸氏の平和ボケからの覚醒にはうってつけの御新著と確信しました。
(KU生、世田谷)
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(読者の声3)「士気の集い」142回講演会は、元駐ウクライナ兼モルドバ大使、前防衛大学校教授の馬渕睦夫先生を講師として下記のとおり、開催いたしますので、是非お越し下さい。
一向に収まる気配のないウクライナ危機。日本の報道では、強欲な新帝政ロシアと、それに抗う民主制ウクライナの構図で見られがちであるが、実情はロシアVS アメリカの利益のぶつかりあいではないの
か。
実際の舞台裏では何が蠢いているのか皆目見当がつきませんが、「欧州情勢ハ複雑怪奇ナリ」と匙を投げずに、冷静な頭で複雑な国際政治の舞台裏で起きている事象を読み解くことが必要でありましょう。世界大戦の切掛けの可能性を秘めるウクライナ危機の背景から今後の展望、世界情勢について縦横に語ります。
記
「馬渕 睦夫講演会」「≪世界を操る支配者の正体≫ ウクライナ危機はハルマゲドンへの序曲か」。
とき 平成26年11月12日(土)開場17 時50 分 講演会18時10分~20時30分
懇親会21時~23時頃
ところ 文京区民センター 2階 2‐A
交通:丸の内線・南北線「後楽園駅」5 分、三田線・大江戸線「春日駅」2 分
申し込み 11月21日(金)(懇親会は11 月20 日 23 時)までに以下Eメールアドレスに申し込みください。
jimu@shikinotsudoi.sakura.ne.jp
講演会料金は当日受付時にお支払いください(一般事前申込:1500円、学生事前申込:1000円、高校生以下無料。当日申込:2000円。懇親会料金(当日受付時にお支払いください。一般事前申込3500円、学生事前申込3000円。当日申込4000円)
<講師プロフィール> 馬渕睦夫(まぶち むつお)氏は1946 年、京都府生まれ。京都大学法学部3 年在学中に外務公務員採用上級試験に合格し、1968 年外務省入省。1971 年研
修先のイギリス・ケンブリッジ大学経済学部卒業。外務本省では、国際連合局社会協力課長、文化交流部文化第一課長等を歴任後、東京都外務長、(財)国際開発高等教育機構専務理事を務めた。在外ではイギリス、インド、ソ連、ニューヨーク、EC 日
本政府代表部、イスラエル、タイに勤務。2000 年駐キューバ大使、2005 年駐ウクライナ兼モルドバ大使を経て、2008 年11 月外務省退官。同月防衛大学校教授に就任し、2011 年3 月定
年退職。2014年から吉備国際大学外国語学部客員教授就任。著書に『世界を操る支配者の正体』(講談社)、『「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!』(WAC)、『いま本当に伝えたい感動的な「日本」の力』、『国難の正体-日本が生き残るための「世界史」』(以上は総和社)など。
(士気の集い・青年部)
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(読者の声4)昨年11月6日、「大東亜会議70周年を記念する大会」を開催し、そのあと大会での演説などを3回にわたり、紹介してきました。
・スルヤ・ボース氏演説(チャンドラ・ボースインド仮政府首班親族)
・加瀬英明氏の開会あいさつ「人種世界平等の出発点となった大東亜会議」
・ヘンリー・ストークス氏「日本はアジアの希望の光だった」
引き続き、今回は渡部昇一教授の講演をご案内します。
「東亜侵略百年の 野望ここに覆す」という歌を開戦の2か月前、小学校5年の時に教えられたそうです。大東亜戦争が東亜会報の戦争であったということは当時の人々にとって常識であったわけです。
大東亜会議を企画したのは重光葵外務大臣でした。そのため東京裁判ではA級戦犯として裁かれ、禁固7年の刑を受けました。しかし1956年に国連に加盟した時には外務大臣として国連総会に行き、日本が世界の架け橋になると言って、万雷の拍手を受けたそうです。そして日本に帰るとバッタリ倒れてなくなったそうです。すると、それを聞いた国連が黙とうささげたということです。
つまり、もはや東京裁判のA級戦犯などというものはなくなっていたことをこのことは明白に示しているのですが、いまでの無知のためにA級戦犯を言いたてる人がいるのは残念なことと渡部教授は述べています。
<演説日本文>http://hassin.org/01/wp-content/uploads/Greaterw.pdf
(「史実を世界に発信する会」茂木弘道)
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<宮崎正弘の対談シリーズ>
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『2013年後期の中国を予測する』(石平氏との対談第4弾 ワック)
『2013年の中国を予測する』(石平氏との対談第3弾 ワック)
『増長し無限に乱れる欲望大国、中国のいま』(石平氏との第2弾 ワック)
『絶望の大国 中国の真実』(石平氏との対談シリーズ第1弾。ワック)
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