エボラワクチン、スイスで臨床試験開始へ | 日本のお姉さん

エボラワクチン、スイスで臨床試験開始へ

エボラワクチン、スイスで臨床試験開始へ
読売新聞 10月29日(水)11時34分配信

【ジュネーブ=石黒穣】スイス西部のローザンヌ大学病院は28日、エボラ出血熱を防ぐワクチンの臨床試験を31日から始めると発表した。
英製薬大手グラクソ・スミスクラインなどが開発したもので、研究が最も先行している2種類のワクチンの一つ。世界保健機関(WHO)の支援を得ながら、学生ら志願者120人に接種し、安全性や有効な量を確認する。12月に最初の結果が出る。
このワクチンの臨床試験は、米国と英国でも始まっている。臨床試験の結果が良好であれば、西アフリカでの対象人数を増やした試験投与を経て、量産に進むことができる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141029-00050057-yom-sci
エボラ熱ワクチン試験へ=米英で共同開発―スイス
時事通信 10月28日(火)22時34分配信
【ローザンヌ(スイス)時事】スイス医薬品認可当局は28日、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱の予防ワクチンの臨床試験を認可したと発表した。
ローザンヌ大学病院で31日から120人に順次投与し、安全性や効果を検証する。12月にも暫定結果がまとまる見通し。
ワクチンは、米国立衛生研究所(NIH)と英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)が共同開発中の「cAd3―EBOZ」。サルの一種を使った試験では効果が確認されている。
被験者は世界保健機関(WHO)の関係者ら、西アフリカの感染国に今後赴く可能性がある人々。米国、英国、マリでも130人を対象に別途試験を行い、被験者は計250人に達する。
記者会見した大学病院のブレズ・ジョントン教授は「被験者は分量の異なるワクチン投与を受ける」と説明。投与量と安全性や効果の関係を調べると語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141028-00000190-jij-eurp
エボラ熱ワクチンに課題山積、製造・供給などに高い技術ハードル
ロイター 10月28日(火)14時21分配信
10月27日、エボラ出血熱ワクチンの開発を急ぐ大手医薬品メーカーは、臨床試験が成功しても、製造過程や承認手続き、アフリカでの供給網構築など技術的な課題が山積している。ジュネーブの病院で撮影されたエボラ熱用の試薬。提供写真。22日撮影(2014年 ロイター)
[ロンドン 27日 ロイター] - エボラ出血熱ワクチンの開発を急ぐ大手医薬品メーカーは、臨床試験が成功しても、来年の利用に備えて大量の薬剤を確保するには、製造過程や承認手続き、アフリカでの供給網構築など技術的な課題が山積している。
世界保健機関(WHO)は12月に西アフリカでワクチンの有効性試験を開始する予定だ。計画より1カ月も早く、ワクチン開発が加速しているのは間違いない。
エボラ熱ワクチン開発で先行するグラクソ・スミスクライン<GSK.L>とニューリンク・ジェネティクス<NLNK.O>は既に安全性を確認する臨床試験を開始し、さらに5社が来年第1・四半期に試験を開始する見通し。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)<JNJ.N>も来年1月に臨床試験に入る構えだ。
グラクソ、ニューリンク、J&Jの3社は2015年中に数百万回分のワクチンを製造する計画で、グラクソは5件の製造ラインを発注し、J&Jも2億ドルを投資している。
しかし実際の生産量は製品の歩留まりに左右され、歩留まりは細胞培養の進み具合やワクチン接種の拡大ペースによって大きく変わる。
WHOのキーニー事務局長補は「主なボトルネックの1つが充填能力だ」と話した。
エボラ熱ワクチンは遺伝子組み換え生物(GMO)を使うため、「バイオ・セーフティー・レベル2(BSL2)」の格付けを持つ実験室や施設で無菌充填しなければならない。この格付けレベルの施設を持つ企業は少ない。
グラクソやサノフィ<SASY.PA>、メルク<MRK.N>、ノバルティス<NOVN.VX>などはこうした施設を持つものの、既にロタウィルスなど他のワクチン製造に利用している。
当局からの承認獲得手続きをどう加速化するかも問題。通常は生産のさまざまな段階で長期間の検査が行われる。対応として一部の検査を時系列ではなく、並行的に行う方式が期待されている。零下80度で保存しなければならないエボラ熱ワクチンの供給網構築も厄介だ。
先週ジュネーブで開かれたハイレベル会合に出席した関係者は「資金面は問題ない。実際の課題は実行性にかかわるものばかりだ」と述べた。