近年はパソコンやスマホの影響もあってか、30代の老眼患者も珍しくありません
目に酸素取り入れることが不調改善の近道 老化防止にも影響
NEWS ポストセブン 10月26日(日)16時6分配信
「近年はパソコンやスマホの影響もあってか、30代の老眼患者も珍しくありません」
そう語るのは、目の美容室『日本リバース』院長・今野清志さん。40代以上の老眼人口が7000万人を超えるといわれるなか、今野さんは、60才を過ぎても視力1.0を維持し、老眼、白内障の兆しはないという。
人の目は、1日に2万回近くまばたきをし、眼筋は10万回以上動いている。これは心臓に匹敵するほどの働きぶりだ。これだけ酷使しているのだから、目が疲れやすいのも当然だ。
「いわゆる筋肉痛のように、疲労回復のためには、溜まった乳酸を酸素によって分解することが必要。酸素が充分に取り入れられない酸欠状態だと、疲労が蓄積されたまま栄養も行き届かない。すると、目のピント調節を行う水晶体が硬化し、視力低下や老眼など、さまざまな不調を引き起こし、老化につながるのです。目に酸素をしっかり取り入れることは、不調改善の近道。老化防止にもなりますよ」(今野さん・以下「」内同)
?今野さんが推奨しているのは、指先で目の周りを軽く叩いていく「タッピング法」。これは筋肉、骨、皮膚を同時に刺激し、目の周りの血流を促す。
「爪を短くカットし、指の腹で刺激します。4本の指先が同時に肌に触れるよう、1秒間に約3回のスピードで、やや強めに1か所5回ずつタッピングし、少しずつずらすといいですよ」
以下、手順を紹介しよう。
最初に眉頭の「攅竹(さんちく)」から、眉尻の「絲竹空(しちくとう)」に向かってタッピング。
次に目の1cm下の辺りを、目頭の少し下にある「下?明(しもせいめい)」から、目尻の下にある「球後(きゅうご)」にかけてタッピングする。最後に、こめかみにある「太陽」から頭頂部に向け、タッピングしながら登っていく。
「皮膚が赤くならない、“イタ気持ちいい強さ”で、起床、就寝前、目が疲れたときなど、いつでも気づいたときに行ってください。1回1分ほどの時間でOK。リンパの流れがよくなり、老廃物の排出がスムーズになるので、目元のクマが解消、しわやたるみが改善されるなどの美容効果もありますよ。目のアンチエイジングのためにも、まずは2週間行ってみてください」
※女性セブン2014年11月6日号
2014.10.26 08:00
寝る前もNG! 眼科医に聞く「スマホの注意点」
スマートフォンのユーザーは近年急増し、現代人が手放せないものの一つになりつつある。しかし、スマホは使い方によっては、目の疲れやドライアイなどの原因になる。眼科専門医で、みさき眼科クリニック(東京都渋谷区)の石岡みさき院長に、スマホを使い続けると目が疲れてしまうメカニズムや目の疲労を予防するコツなどを聞いた。(本間英士)
近過ぎて疲れる
スマホを使い続けると目が疲れる理由について、石岡院長は「基本的にはパソコン使用時のトラブルと同じ」と語る。すなわち、画面に目のピントを合わせ続けること▽まばたきの減少▽ブルーライト-の3つだ。
スマホとパソコンとで異なるのが「距離」。パソコンの場合、通常45センチ程度の間隔をあけて操作する。しかし、スマホの場合、手に持って操作するため、これより距離を近づけて使う人がほとんどだ。近い場合では15センチ程度で使用している人もいる。
目の周囲の筋肉は、遠くを見ているときが一番休まる。ところが、スマホは近くで画面を見ることになり、ピントが近過ぎて目の筋肉が疲れてしまう。石岡院長は「40センチは離した方がいい」。
寝転んで目の前にスマホを持ち上げたり、首を下にガクンと下げて使うなどの「姿勢の悪さ」も、画面に目を近づけ過ぎる原因になるので気をつける。
寝る前もNG!!
寝る前にスマホを使用するのも「お勧めできない」と言う。
「ブルーライトのような強い光は本来、日中に浴びるもの。夜に浴びてしまうと体内時計のコントロールができなくなり、睡眠に影響が出る恐れがあります」。暗い場所でのスマホ使用も目に負担がかかるといい、石岡院長は「仕事が終わったからといって、ベッドの中でスマホを使っていたのでは目の疲れは取れない。寝る1、2時間前はスマホを使わない方がいい」と話している。
長時間ならPC
目を疲れにくくするコツとして、(1)なるべく画面との距離を保つ(2)50分使ったら10分休憩を入れるなど長時間使わない(3)まばたきを意識的に行い、目の乾燥を防ぐ(4)時々、視線を外し、目のピント調節を変える-などが有効だという。
近眼や高齢のユーザーの中には「スマホの文字が小さいから画面を近づけてしまう」という人もいる。そうした人には、「スマホは画面を触ることで文字を大きくすることができる。見づらいと思ったら画面を自分に近づけるのではなく、文字を大きくしてください」とアドバイスする。
リサーチ会社のMM総研の調査によると、平成21年3月に約120万件だったスマホの契約件数は今年3月には約5700万件と、5年の間に急増している。石岡院長は「今の時代、『スマホを使うな』とは、とても言えない。けれど、スマホは本来、携帯用のツール。長時間使用する場合はパソコンを使用した方がいい」と話している。http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/141022/lif14102208000002-n1.html