過去の例から
往来禁止、検討せず=エボラ熱対策で特別担当者も―米大統領
時事通信 10月17日(金)9時19分配信
【ワシントン時事】オバマ米大統領は16日、記者団に対し、エボラ出血熱が流行している西アフリカ地域と米国の往来禁止措置について「効果的ではない」と述べ、現時点で検討していないことを明らかにした。
第三国経由の入国も予想され、その場合、感染者を探知できないためだ。
米政府は現在、西アフリカからの渡航者を現地出国時と米入国時の2回にわたって検査している。オバマ大統領は「過去の例から、禁止措置を回避して入国するケースが増える可能性がある。その際、入国者は西アフリカに滞在していた事実を正直に申告しない」と説明した。
野党共和党はオバマ政権に対し、エボラ・ウイルスの米国内への流入を防ぐため、西アフリカとの往来禁止措置を取るよう求めている。
アーネスト大統領報道官によると、エボラ熱が流行している国からの入国者は1日約150人と推定されている。一方、サキ国務省報道官は16日の記者会見で、西アフリカ地域でのビザ発給を停止する考えがないことを強調した。
大統領はまた、連邦政府でエボラ熱対策を統括する特別担当者の任命を検討していると語った。特別担当者は中央と地方や各省庁間の調整役を担うとみられる。オバマ氏は16日、前日に続いて予定されていた遊説を中止し、ホワイトハウスでエボラ熱対策の協議を重ねた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141017-00000035-jij-n_ame
エボラ出血熱 米、エボラ対策で異例の予備役兵招集を承認 4000人規模
産経新聞 10月17日(金)9時43分配信
【ワシントン=小雲規生】オバマ米大統領は16日、米国内で感染拡大の懸念が出ているエボラ出血熱への対応策として、米軍の予備役の招集を認める大統領令に署名した。感染が最も深刻な西アフリカへの派遣部隊(4000人規模)の交代要員になる。オバマ氏は前日に続き中間選挙の国内遊説を中止し、大統領令への署名後、米疾病対策センター(CDC)のフリーデン長官らと今後の対応を協議した。
防疫対策での米軍予備役招集は異例。フリーデン氏は16日、下院エネルギー商業委員会の公聴会で、米議会でリベリアなど西アフリカからの入国規制を求める声が強まっていることについて、「エボラ熱から米国を守るには感染源を止める必要がある」として、規制に否定的な考えを示した。
アーネスト大統領報道官も、「米国への渡航を禁止すれば、(西アフリカでの)滞在履歴を正直に申告しない動機を与えてしまう」と述べ、規制は検討しない立場を示した。
一方、米国内での感染が初めて確認されたテキサス州の看護師ニーナ・ファムさん(26)は16日、危険度の高い感染症への対応が可能なメリーランド州ベセスダの国立衛生研究所(NIH)の医療施設に移されることが決まった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141017-00000510-san-n_ame&pos=1