ペンと本を手に取ろう。それこそが最強の武器になる(マララ)
マララさん映画になる インドで製作 来年4月公開へ
日刊スポーツ 10月14日(火)7時3分配信
ノーベル平和賞受賞が決まったパキスタン人マララ・ユスフザイさん(17)の伝記映画がインドで製作されていることが13日、分かった。
同国の英字ニュースサイト「ザ・タイムス・オブ・インディア」などによると、同国西部アーメダバードの不動産業者が出資。来年4月の公開を目指している。
出資者のビジェイ・ジャジュ氏(37)が11日に会見。マララさんが武装勢力に頭を撃たれながらも、女性が教育を受ける権利を訴え続ける姿勢に感動し、映画の製作を決めたという。
この映画のタイトルは「Gul Makai」で、マララさんが英BBC放送のブログに投稿した際のペンネーム。マララさん役の女優については、ベンガル地方(インドの西ベンガル州とバングラデシュ)出身者としか明かされなかった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141014-00000005-nksports-ent
17歳マララさん「終わりじゃなく始まり」
ノルウェーのノーベル賞委員会は10日、2014年のノーベル平和賞を、パキスタンで女子教育の権利を求め、12年に銃撃されたマララ・ユスフザイさん(17)ら2人に授与すると発表した。17歳での受賞は1901年に始まったノーベル賞で史上最年少。
マララさんは17歳2カ月。1901年に始まったノーベル賞史上、全6部門を通じて初の10代での受賞となる。ノーベル賞委員会のヤークラン委員長は、マララさんは教育の重要性を示す「模範」であり、「少女が教育を受ける権利の代弁者」だと指摘、17歳での受賞の意味を強調した。
「子どもは学校に行かなければならず、搾取されてはならない」。委員会は授賞理由をこう説明した。マララさんは武装組織に頭部を銃撃された後にも、学校教育を受ける意義を広く訴えてきた。発表後の会見では、「実績」を疑問視する質問が飛んだ。記者団からの「若すぎる」という反発に、ヤークラン委員長は「どうしてそんなことが言えるんだ」と応酬。委員会事務局長は「ここは議論する場ではなく記者会見だ」と呼び掛ける一幕もあった。
マララさんは、2年前の2012年10月、パキスタン北西部を拠点とするイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」に頭を撃たれた。11歳だった09年、同国ではTTPによって女子が教育を受けることを禁じられていた。おびえながら登校する惨状を英BBC放送に「日記」を寄せ告発したことから、TTPに命を狙われた。
一時は生死の境をさまよったが、奇跡的に回復。13年初めに退院すると、7月には国連本部の演壇に立ち、「テロリストは銃弾で私たちを黙らせようとしたが失敗した。ペンと本を手に取ろう。それこそが最強の武器になる」と宣言。「全ての子どもに無償の義務教育を」と世界に訴えた。
現在は家族と英中部バーミンガムに住み、学校に通う。受賞の知らせは、学校で物理の授業中に受けた。放課後、バーミンガムの図書館で会見を開いた。
色鮮やかな民俗衣装姿で現れたマララさんは、「とても名誉、誇りに思っています」と喜びを語った。また、「これで終わりというわけでなく、始まりにすぎません」と強調し、これまでの活動を今後も続けていく決意を新たにした。
読書好きで、以前は医師になることが夢だったが、今は政治家を志す。講演会や各賞の授賞式で海外を飛び回る日々で「宿題を終わらせないといけなかったので、今日のスピーチは短めにしました」と話したこともある。私生活では、2人の弟とけんかする子どもらしい一面もあるという。
女性のノーベル賞は16人目。マララさんは昨年も有力候補と目されており、昨年出版された自伝「私はマララ」には出版社から200万ポンド(約3億5000万円)の契約金が提示されたとされる。授賞式は12月10日、オスロで開かれ、賞金800万クローナ(約1億2000万円)が贈られる。
◆ノーベル平和賞 国際的な平和活動や軍縮から、貧困や環境問題まで、人類全体の平和に貢献した人物・団体に授与される賞。他のノーベル賞はスウェーデンのストックホルムで選考・授与されるが、平和賞はノルウェー国会が選んだ委員会が選考、オスロで授与される。授賞式はノーベルの命日に当たる12月10日。日本人では、非核三原則を表明した故佐藤栄作元首相が1974年に受賞。
◆ノーベル賞の最年少受賞 これまでの最年少受賞は、1915年にオーストラリア生まれの英国物理学者ローレンス・ブラッグが、25歳で物理学賞を授与された。エックス線による結晶構造解析の研究で、父親のヘンリー・ブラッグ(当時53)と共同受賞した。平和賞では2011年、32歳で受賞したイエメンの女性、タワックル・カルマンさんがこれまでの最年少。
<マララさんの歩み>
▼1997年7月12日 パキスタン北西部スワト地区で生まれる
▼2009年1月 イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」が勢力下に置くスワトで女子教育を禁じる布告を発令。マララさんが偽名で英BBC放送のブログでTTPを批判
▼12年10月9日 下校途中、TTPに頭を銃撃され、意識不明の重体に
▼同15日 英中部バーミンガムの病院に搬送
▼13年1月3日 入院先の病院を退院
▼3月 バーミンガムの女子校へ通学開始
▼4月 女子教育推進のため「マララ基金」を創設し、パキスタンで女子40人の教育を支援する計画を発表
▼7月 国連で子どもが教育を受ける権利を訴える演説
▼14年10月10日 ノーベル平和賞の受賞決定
[2014年10月11日9時28分 紙面から]
マララさんは、今、家族でイギリスに住んでいるそうです。
マララさんを撃った犯人は最近捕まったそうです。