ガラクタが大金に!ネットオークション入門
友人宅のTVで見たネットオークションのベテランの話では
古いオーディオ、テレビデオ、VHSビデオのプレーヤーが以外にもどんどん売れるらしい。
古い陶器の火鉢は植木鉢のカバーとして結構、人気があるそうです。
あと、倉の中に眠っている江戸時代の古伊万里など、そこらへんのリサイクルショップより、ネットで売った方が高く売れるかもしれません。
ただし、どこにヒビがあるとか、色がはげているとか、欠けているとかツブツブの突起物があるとか、色がにじんでいるとか少々難ありの箇所をちゃんと写真で大きく表示して、売れそうな値段で売らないといけません。
買う人は相場を知っていますから高くしたら本当に売れません。
明治時代の古伊万里でもヒビや欠けの無い完全な5枚セットだと高く売れるらしいです。
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ガラクタが大金に!ネットオークション入門
PRESIDENT 2009年8月31日号
ティ・エム・システムズ取締役 堀切美加 構成=山本信幸
落札されやすいのは趣味性の高いもの
不要品を売る場として最も適しているのがネットオークションだ。ネットオークションには「ヤフー!オークション」「楽天オークション」「ビッダーズ」などがあるが、圧倒的な知名度と集客力を誇るのは「ヤフー!オークション」である。
初心者ならまずIDを取得することから始めよう。「ヤフオク」サイトにある「オークション利用登録」の手順に沿って行う。月額346円(税込み)のヤフー!プレミアム会員登録を行い、登録住所宛に送られてくる配送本人確認書類を運転免許証などの本人確認書類を提示して受け取れば、落札と出品ができる。
参加者の信用度を測る物差しはオークション終了後に出品者と落札者が相互に付け合う「評価」だ。出品者が評価ゼロの「新規ID」では買い手は警戒するだろう。といっても最初は誰でも新規のはず。そこでまずは落札者側に回っていくつか落札して「非常に良い・良い」の評価を得てから出品することをおすすめする。買い手の気持ちを理解するうえでも有効だ。
趣味性の高いもののほうが落札されやすいし高値が期待できる。人気の高いジャンルはカメラとオーディオ。安定して人気があるのが万年筆や鉄道グッズ。トレーディングカード、フィギュア、書籍・コミックなども注目を集めている。
例えば、カメラならデジタルカメラとフィルムカメラがあるが、デジカメの場合は初心者からマニアまで幅広い購入層が対象となる。フィルムカメラの場合はマニア層が中心。そこでデジカメなら落札者が落札後すぐに使えるようにアクセサリー込みで出品する。フィルムカメラなら本体とレンズをバラバラに出品してもいい。名機と呼ばれるカメラであれば本体だけでも高値が付くし、またレンズだけ欲しいというニーズも多いからだ。
書籍・コミックは全巻揃っているのならまとめて出品しよう。そのほうが“大人買い”が期待できる。世間で話題の商品にも高値がつきそうだ。
今なら体調を崩してファンを心配させた吉田拓郎や、惜しまれつつ亡くなった忌野清志郎関連のレコードやコンサートグッズなどは人気を呼ぶだろう。
値付けは案外簡単なもの。趣味で集めた品物であれば、販売店の売り値や買い値が頭に入っているはずだ。そこで「この値段なら売ってもいい」という値段をスタート価格に設定する。思い入れがあって「安い値段では売りたくない」という商品なら思い入れ分を上乗せした価格でスタートしよう。1円スタートはインパクトがあって買い手の注目を集めるが、ヤフオクは出品点数が多いために中途半端な値段で競りが止まり思惑通りに値段が上がらないことがある。
自分にとっては「売れないだろう」という商品でも、買い手にとっては喉から手が出るほど欲しいかもしれない。詳しい人に鑑定してもらってもいいし、反応を見るために、試しに高めの値段で出品してみるという手もある。アクセス数は多いけれど入札がゼロなら値付けが高すぎるということだし、アクセスすらなければ価値がほとんどないということだ
トラブルを最小限に抑える方法とは
ネットオークションは、買い手が商品を手に取って吟味できないために、届いた商品が「期待していた商品と違う」といったトラブルに発展することがある。そこで商品説明には、買い手に不安を抱かせたり、誤解を与えないように必要な情報をもれなく書いておく。商品名やメーカー、型番はもちろん、使用頻度や傷などの品物の状態、修理歴、出品理由等を正直に書く。
色も写真を見ればわかるはず、と省いたり、単に「青」と書いたりせずに、「アクアブルーメタリック」のようにカタログに載っている名称で書くと「予想していた色と違う」というクレームを防ぐことができる。
サイズがわかりにくいものは「奥行き10センチ×幅6センチ」などと書くだけでなく、比較対象物を一緒に撮影すると買い手側の思い込みによるクレームを回避できる。携帯電話がわかりやすい。
多くの買い手の目にとまるように出品日数を最大の7日間に、終了時間を競り合いやすいように土日の夜遅くに設定するといい。趣味性の強い商品の場合は、すぐに欲しいという買い手の欲求も強いので、商品説明をしっかりしたうえで即決価格を付けておけば、多少高くても落札してもらえる可能性がある。相手は即決価格で落札すればすぐに手に入ると思っているので、仕事などの都合により落札後迅速に対応できないのであれば、「連絡は会社から帰宅後になる」「発送作業は週末になる」といった旨を明記する。
オークションの規定にない「マイルール」を押しつけないことも大切だ。
「新規IDでの入札お断り」や「1円単位の入札お断り」といったルールは買い手の意欲を削ぐことになる。自分は仕事の関係ですぐに発送できないと言いながら、落札者には落札後24時間以内の代金の振り込みを求めるといったアンバランスな条件は、身勝手な出品者という印象を与えてしまう。
代金の振込先として用意しておくのは口座保有者の多いゆうちょ銀行、振込手数料が安いジャパンネット銀行かイーバンク銀行などのネット銀行が基本。加えて都市部では利用者が多い都市銀行があれば十分だ。
配送は配達記録が残る宅配便が安心だ。梱包も厳重にしよう。そうなると送料が高くなるので、落札者側が送料を負担する場合は、事前に東京や大阪といった発送地域と「宅配便利用では80サイズになる」といったことを書いておくといい。ただ、少額商品で、落札者が送料の安い普通郵便やメール便を望んでいるときは、不着の可能性があることを納得してもらうことが肝心。そのうえで念のため投函したポストの場所や日時なども記録しておこう。
無事に商品が届けば、落札者から好評価がつくはず。もしトラブルになって、落札者が悪い評価とともにコメント欄に罵詈雑言を書いてきても、冷静に丁寧な言葉遣いで反論するようにしよう。挑発に乗って非難の応酬をしてしまうと、次回出品するとき、「キレやすい人」という印象を与えてしまう。もしも泥沼状態に陥ってしまったら、改めてIDを取得するという手もある。
出品者の立場でも詐欺にあう可能性はある。「欠陥商品を返品するので返金してほしい」と言われ、先に返金したところ商品が戻らないといったケースが想定できる。詐欺にあったらオークション会社に連絡するとともに、警察に被害届を出す。警察は以前よりは柔軟に対処してくれるようになったが早期解決は期待できないので、リスクがあることを十分に理解したうえでオークションを利用しよう。
※すべて雑誌掲載当時
http://president.jp/articles/-/606