三菱広報委員会が、いったい何を恐れ何に媚びて「チャイニーズ・タイペイ」などという用語を使うのか
イベントは終わってしまったけれど、こういうことがあったという記事の紹介です。
三菱広報委員会が、いったい何を恐れ何に媚びて「チャイニーズ・タイペイ」などという用語を使うのか、さっぱりわからない。
非常識「チャイニーズ・タイペイ」
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泉 幸男
アジア26ヶ国の小学生の絵日記コンテストの受賞作展示が、9月19日まで丸ビル1階と行幸(みゆき)通り地下ギャラリーで行われています。
題して「三菱広報委員会50周年記念 アジアの子供たちの絵日記展」。
ところが、展示会場で台湾の受賞者は次のように紹介されている:
≪チャイニーズ・タイペイ Chinese Taipei
リュ ウエイユ Liu Wei-YU
男性・11歳/Boy・11 years old
ミンツ小学校 Min Tsu Elementary School≫
いっぽう、中国の受賞者はこのとおり:
≪中華人民共和国 People’s Republic of China
ホン セン Hong Sen
男性・11歳/Boy・11 years old
北京通州青少年活動センター Tongzhou Youth Activity Center of Beijing≫
■ 選手団名にすぎない「チャイニーズ・タイペイ」■
写真を撮っていたら係の人が つかつかやって来たので、聞いた。
泉 「あの~、すみません。チャイニーズ・タイペイって、どこの国ですか?
チャイニーズ・タイペイって表示のある世界地図、見せてくれませんか」
係 「……絵日記や顔写真は著作権の問題があるので撮影しないでください」
泉 「わかりました。で、チャイニーズ・タイペイと書いてある世界地図、見せてください」
係 「……オリンピックでも使われている地域名ということで、ユネスコ協会さんとも相談して、チャイニーズ・タイペイと言っております」
泉 「あのね、オリンピックのチャイニーズ・タイペイは、選手団の名前であって、地域の名前ではないですよ」
台湾という名を国際的な場で使わせまいという中国の横車で、オリンピックの台湾選手団は
「チャイニーズ・タイペイ」・“中華台北”
と名乗っているが、あれは「中華民国の台北で結成された選手団」という苦渋の解釈で台湾側も受け入れた。
決して台湾が、自国を「チャイニーズ・タイペイ」と呼称したわけではない。あれは、選手団の名称なのである。
泉 「それに、ユネスコ協会でも『台湾』を使っている。あなた、ユネスコ協会のホームページ見ましたか?少しは勉強しなさい!」
たとえば目黒ユネスコ協会会報の、以下の頁に「台湾」が使われている:
http://www.unesco.or.jp/meguro/shortnews/223/223-7.html
■ 何を恐れ、何に媚びるのか ■
現代日本では、およそ新聞でもテレビ・ラジオでも「中国」と「台湾」なのである。
それに対して中国共産党がいちいち文句をつけているか。
三菱の各企業内でも同様だ。
「台湾新幹線」を「チャイニーズ・タイペイ新幹線」と呼ぶバカはいない。
三菱電機の台湾の現地子会社は“台灣三菱電機股分有限公司”である。“中
華台北三菱電機…”ではない。
ところが三菱広報委員会は、ほら、このとおり、「台湾」と書くべきところを「チャイニーズ・タイペイ」と書く。気持ちがわるい。
http://enikki.mitsubishi.or.jp/cgi-bin/view/search.php?ty=1&la=ja&co=20
三菱広報委員会が、いったい何を恐れ何に媚びて「チャイニーズ・タイペイ」などという用語を使うのか、さっぱりわからない。
広報に携わる者として罪作りなのは、三菱パンパカパーンの宣伝イベントで「チャイニーズ・タイペイ」を使うことにより、あたかも三菱各企業が「台湾」という呼称を忌避しているかのような誤解を世間に与えることだ。
広報人の行為として、お下劣であり、お粗末きわまりない。広報人失格と言うべし。
本件は3年前にもブログで批判した。「三菱広報委員会の あきれた へつらいぶり 台湾のことを『中国-台北』と」
http://plaza.rakuten.co.jp/yizumi/diary/201110140000/
“三菱広報委員会”をグーグル検索すると、上掲のブログは上位に来る。当然、三菱広報委員会はカッカしながら熟読したはずだ。
これだけ言ってやっても、一向に懲りない三菱広報委員会だ。9月19日までイベントは続くので、お時間のある方は会場で苦言をいただければと思います。
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