中国が、「日本には尖閣ばかりか、沖縄の領有権もない!」と宣言しています。
ロシア政治経済ジャーナル No.1094
2014/8/12
北野です。
中国が、「日本には尖閣ばかりか、沖縄の領有権もない!」と宣言しています。
何を根拠に???
★中国は、日本に【沖縄の領有権はない!】と主張
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
(●朝日新聞、慰安婦の「強制連行はウソでした」と認めましたね。
詳細は、【おたよりコーナー】で!)
(●北野、ギリシャ第2の都市からカサンドラ半島にいきました。)
世の中には、「素朴な信仰」を持つ人たちがいます。
もちろん少数派ですが、以下のような信仰をもっている人もいる。
1、すべての悪の元凶はアメリカである
2、中国は悪くない
3、現在、日中関係が悪化しているのはアメリカの策謀であり、中国は何も悪くない
皆さんご存知のように、私は、「アメリカが善の国だ」とはいいません。
たとえば、アメリカは03年キルギス革命、04年ウクライナ革命、05年キルギス革命に深く関わっていた。
私の本では、山盛り証拠つきで解説しています。
そして、今年2月にウクライナで起こったクーデター。
これにもアメリカは深く関わっている。
たとえば。↓
http://archive.mag2.com/0000012950/20140523032440000.html
(●アメリカ副大統領次男、ウクライナ石油・ガス利権をゲット!)
ということで、アメリカがいろいろな策謀をめぐらせていること、否定しません。
しかし、だからといって、
「アメリカはすべての悪の元凶」だとか、
「中国が善の国だ」とはなりません。
実際、中国は、「尖閣ばかりか、沖縄の領有権もない!」と主張している。
そのことと、アメリカ。
いったい「なんの関係があるのですか?」というのです。
「え~~~、尖閣はわかりますが、沖縄もですか~~~」
「トンデモ、トンデモ!!!」
そんな声が聞こえてきそうです。
では証拠をお見せしましょう。
「日本自立のためのプーチン最強講義」から転載。
【転載ここから▼】
<今度はロシア国営ラジオ「ヴォイス・オブ・ロシア」のHPからの転載。(太線筆者)
< 中国の著名な専門家は、中国と同様、日本と領土問題を抱えるロシアと韓国に対し、反日統一共同戦線を組むことを呼びかけた。
この共同戦線は日本の指導部に対し、第2次世界大戦の結果を認め、近隣諸国への領土要求を退けさせることを目的としている。>
(TheVoice of Russia 二〇一二年一一月一五日)
このように、中国が主導し、ロシア、韓国を巻き込み、「反日統一戦線」を作ろうとしている。
ロシアが中韓に呼びかけるとか、韓国が中ロに呼びかけるという話はなく、中国が「主導国」「黒幕」であることが、はっきりわかるでしょう。
で、「反日統一戦線」って何?
「第二次世界大戦の結果を認め、近隣諸国への領土要求を退けさせることを目的としている」
つまり、中ロ韓が一体化して、日本に「尖閣」「北方領土」「竹島」の領土要求をあきらめさせようと。
< 14日モスクワで行われた露中韓の三国による国際会議「東アジアにおける安全保障と協力」で演説にたった中国外務省付属国際問題研究所の郭??(ゴ・シャンガン)副所長は、こうした考え
を明らかにした。
郭氏は、日本は近隣諸国との領土問題の先鋭化に意識的に対応し、第2次世界大戦の結果を認めないことを見せ付けたと強調している。
郭氏は対日同盟を組んでいた米国、ソ連、英国、中国が採択した一連の国際的な宣言では、第2次世界大戦後、敗戦国日本の領土は北海道、本州、四国、九州4島に限定されており、こうした理由で日本は南クリル諸島、トクト(竹島)、釣魚諸島(尖閣諸島)のみならず、
沖縄をも要求してはならないとの考えを示した。>(同前)
~~~~~~~
なんと、日本には「沖縄の領有権もない」そうです。
ここに中国の本音が見えますね。
中国は、尖閣のみならず、沖縄も支配下に置こうとしているのです。>
【転載ここまで▲】
どうですか、これ?
中国は、「アメリカの指令」で、モスクワで「反日工作している」のですか?
なぜ私が、「素朴な信仰」と書いたのか、ご理解いただけるでしょう。
「アメリカがすべての悪の元凶教」の人は、まず結論ありきなのです。
すべて悪いことは「アメリカがやった!」という結論から考える。
しかし、上のように、どう考えても「中国が勝手に反日工作している」ケースは山ほどあるのです。
もう一つ、きわめて最近の例を。
↓
<日本の領土は戦勝国が決定すべき、琉球が日本に属するかどうか再議が必要─中国紙
XINHUA.JP 7月28日(月)22時43分配信
中国紙・人民日報海外版は28日、「日本の領土は戦勝国が決定すべき、琉球が日本に属するかどうか再議が必要」と題した寄稿記事を掲載した。作者は中国国際問題研究所の賈秀東・特別研究員。>
↑
「琉球が日本に属するか再議が必要」というのは、
要するに、「沖縄は日本に属していない」といっているのです。
何を根拠に。
↓
<69年前の7月26日、中国、米国、英国の3カ国が「米英三国を促す令日本投降のポツダム公告」を宣言し、日本軍国主義の死の鐘を鳴らした。世界各地で「ポツダム公告」が学び直される中、日本の世論は沈黙を保ち、「ポツダム公告」を抹殺する風潮も流れている。
日本の右翼勢力は長い間、「ポツダム公告」を敵視し、その第8条に恐怖感すら抱いてきた。>
↑
日本の右翼勢力(中国にいわせると、安倍総理も含まれる)は「ポツダム宣言」を8条を恐れてきた」そうです。
なぜ?
↓
<第8条では、「日本国の主権は本州、北海道、九州及び四国ならびに吾等の決定する諸小島に限られなければならない」と定められている。
公告の上下文から見て、この条文は主に戦後日本の領土範囲の確認と日本が盗み取った他国領土を返還するよう再度表明したものだ。>
↑
ポツダム宣言によると、日本の領土は、「本州、北海道、四国、九州」に限定される。
その他の島については、「戦勝国が決める」と書いてある。
知らなかった人もいるかもしれませんが、これはそのとおりです。
<「ポツダム公告」と「カイロ宣言」に基づけば、日本は敗戦国であるため、釣魚島(尖閣諸島)や琉球(沖縄)の主権・帰属における発言権はない。戦勝国が日本の領土主権範囲を明確に定めている。
ポツダム公告第8条には「吾等」すなわち「戦勝国」が「決定する」とあり、日本が一方的に決定して良いとは書かれていない。>
↑
「尖閣も沖縄も、その他の島であり、日本の領土ではない。
それが日本の領土かどうかを決めるのは、中国を含む『戦勝国』だ!」
とまあ、こういう主張です。
皆さんだったら、こういう中国の主張に対し、どう反論しますか?
▼中国プロパガンダ、二つの矛盾
では、中国の主張に反論してみましょう。
1、中国は「戦勝国」ではない!
第2次大戦後、日本の領土は、「本州、北海道、四国、九州」に限定される。
「残りの島については、戦勝国が決める」
中国がいいたいのは、「戦勝国の俺(中国)が決める!」ということ。
ところが、ここに大嘘があります。
中華人民共和国の建国はいつですか?
そう、「1949年」です。
ところで、第2次大戦が終わったのは?
そう、「1945年」です。
中華人民共和国は、第2次大戦が終わってからできた国であり、
「戦勝国」ではないのです。
え~、じゃあ「戦勝国、中国はどこに消えたの?」
戦勝国は、1912年に成立した「中華民国」です。
いま、私たちは、「台湾」と呼んでいます。
だから、中国が「戦勝国云々」といってきたら、
「ところで、おたくの国、建国はいつでしたっけ?」ときけばいい。
そしたら、「1949年だ!」と答えるでしょう。
次に、「2次大戦が終わったのは何年でしたっけ?ときけばいい。
そしたら、「1945年だ!」と答えるでしょう。
次に、「2次大戦が終わったとき、あなたの国は存在していなかった。
存在していない国が戦勝国であるはずがないですね!」
といえばいい。
これが、一つ目。
2、沖縄が「日本領」であることは、「戦勝国」が決めた
みなさんご存知のように、沖縄は、1945年アメリカの統治下に入りました。
そして、1972年5月、アメリカから日本に返還されました。
つまり、沖縄が日本領であることは、戦勝国のアメリカが決めたのです。
ちなみに、竹島が韓国領ではなく日本領であることも、アメリカが決めたのです。
実をいうと中国もこの辺わかっているようで、記事は以下のように終わっています。
↓
<第8条に照らし合わせれば、琉球(沖縄)の主権も本来であれば再議されるべきで、米国の戦後の日本に対する庇護は全く理不尽だ。
第8条は鏡のように、日本がどのようにして歴史を歪曲し、回避してきたかを映しだしている。>
↑
沖縄の領有権は、本来戦勝国同士で話し合ってきめられるべきである。
だから、アメリカが勝手に決めたのは理不尽だというわけです。
そう主張している、【戦勝国ではない】(^▽^)中華人民共和国。
しかし、わかることはあります。
それは、「中国が尖閣ばかりでなく沖縄も明白に狙っている」という事実。
いったい日本は、こんな中国とどう対峙すればいいのでしょうか?
日本が余裕で勝てる方法を知りたい方は、いますぐこちらをご一読ください。
全部わかります。
↓
(☆アマゾン政治部門 1位!外交・国際関係部門 1位!)
●日本自立のためのプーチン最強講義
~ もし、あの絶対リーダーが日本の首相になったら
(詳細は→ http://tinyurl.com/nkam4c9 )
●国際派日本人養成講座の書評はこちら。
↓
http://rpejournal.com/kokusaiha_nihonjin.html
【日経ビジネス】の書評はこちら。
↓
http://rpejournal.weblike.jp/nikkei_business_20140203.pdf
↓●「危機克服本」コーナーへ
===========================================================
【無料】
●世界一わかりやすいアメリカ没落の真実【北野幸伯著】
RPE発行者・北野幸伯が、「アメリカ没落の真実」を世界一わかりやすく解説します。
「住宅バブル崩壊」「サブプライム問題」「リーマン・ショック」
等、一般的な説明ではありません。
「アメリカは、ドイツ、フランス、ロシア、中国等『多極主義陣営』に『意図的』に『没落させられた』」
山盛り資料・証拠つきで、真実を暴露していきます。
おかげさまで、「メルぞう」ニュース・情報源部 門、【歴代NO1】。
第10回、11回Eブック大賞・優秀賞連続受賞。
第12回Eブック大賞・最優秀賞受賞。
まだ読んでいない方、いますぐ歴史の真実を知ってください。
【完全無料】です。
ダウンロードは↓
http://tinyurl.com/pnx6e2m
★Yさまからのメール
北野さま!
RPE読者のYと申します。
もうご覧になったかもしれませんが。
http://www.iza.ne.jp/smp/kiji/politics/news/140805/plt14080510330005-s.html
http://mailzou.com/get.php?R=48689&M=22753
○メールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」
発行者 北野 幸伯
◎ロシア政治経済ジャーナル のバックナンバーはこちら
⇒ http://archive.mag2.com/0000012950/index.html