林:50歳ぐらいだったら、奥さんの裸を10年ぐらい見たことない人、いっぱいいると思うな。 | 日本のお姉さん

林:50歳ぐらいだったら、奥さんの裸を10年ぐらい見たことない人、いっぱいいると思うな。

林さんの言葉にショック!やっぱり世の中、そうなんだ。
日本だけの現象なのかな。

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「亭主には内緒」写真家・荒木経惟が撮り続ける“人妻ヌード”の魅力
(更新 2014/6/20 11:30)
「アラーキー」の愛称で知られる写真家・荒木経惟(のぶよし)氏と作家・林真理子氏との対談が実現した。レディー・ガガのヌード写真や報道写真など、これまで数々の作品を手がけてきた荒木氏だが、なかでも「案外ワクワク続けている」というのが週刊大衆の連載「人妻エロス」だという。
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荒木:女の50歳前後って、いちばんパワフルでいいね。昔はさ、垂れたオッパイとか三段腹、恥ずかしくて見せたくないっていうのがあったけど、いま、ないんだよ、それが。
林:「週刊大衆」の読者は、三段腹とか垂れ乳とか見て喜んでるんですか。
荒木:そうそう、「腹が出てなくちゃいやだ」っていう男も出てきたからね。土偶だよ、土偶、昔は土偶を奉ってたんだからさ。
林:アハハハ。
荒木:撮りながら「おっ、いいね、下にもオッパイがあって」なんて言っても、ぜんぜんいやがらなくて、受けて立つ女たちは素晴らしいよ。最近は、亭主に内緒っていうのが多いんだって。現場ではまず、来る途中で買ってきた下着にはき替えるわけ。そうすると、旦那に見つかったときにひとこと言えるんだよ。「私がこんな下着はいてるの、見たことないでしょ」って。だからその下着、捨てていくんだよ。
林:50歳ぐらいだったら、奥さんの裸を10年ぐらい見たことない人、いっぱいいると思うな。だから裸見ても、わからないんじゃないですか(笑)。
荒木:なるほどな。アハハハ。
林:それにしてもデビューして40年、まったく過激さが衰えないって、すごいですよ。
荒木:「エロを忘れるな」って人妻やってるのと、あとは共同通信で報道っぽいものをやってるのよ。両方やってないとダメなんだ。
林:共同通信ではどんなのを撮ってるんですか。
荒木:たとえば不良がいて、卒業式はどんな格好でもいいって学校があると聞くと行くわけ。こういうのを受け入れる校長が世の中にはいるわけよ。そこにも載ってるよ。
林:(写真集をめくって)あ、これですね……。報道写真っぽくなくて、なんか不穏な、ザワザワッとした感じの写真ですね。
荒木:写真見てザワめかないのは、おもしろくないもんな。
林:どうして同じカメラでこんなに違うんでしょうね。なに撮っても、明るくなるべきものがならないという。ほら、この運動会の写真だって、ふつうだったらかわいいって感じになるのに、ならないですよね。なんの細工もしてないのに。
荒木:そりゃー、しょうがない。写真の神様がついてるから(笑)。でもアタシは、ここに来るついでに撮った写真がいちばんいとおしい。そっちのほうがアタシの思ってる写真に近いんだよ。自分が移動してる記録。死への移動。生活とか、生きていることが写真ですから。「写真イコール人生」って言ってるしね。今回の写真展で確信したよ。「イケてる」って。「俺も頂上まで行っちゃったかもしれないな」って自分で言ってるの。
※週刊朝日 2014年6月27日号より抜粋
荒木経惟(あらき・のぶよし)
1940年、東京都生まれ。63年、千葉大学工学部写真印刷工学科卒業。64年、「さっちん」で第1回太陽賞。71年、『センチメンタルな旅』を自費出版。91年、『センチメンタルな旅・冬の旅』を出版。99年織部賞、2008年オーストリア科学・芸術勲章、11年、第6回安吾賞。写真展「往生写集」は6月29日まで豊田市美術館で開催。その後は8月9日から10月5日まで新潟市美術館、10月22日から12月25日まで東京・資生堂ギャラリーで開催予定(撮影/写真部・大嶋千尋)