敵の選手が急に活気ついてきたら、ビビるわ~。 | 日本のお姉さん

敵の選手が急に活気ついてきたら、ビビるわ~。

弱い日本を強くするには、サッカー業界の上の人間を入れ替えないとダメなのだそうだ。下の選手ばかり入れ替えてもダメなんだと、
TVで、ハーフのような名前のコメンテーターが言っていた。

日本は弱いと自覚することから、はじめないと強くなれないとも言っていた。
「海外組など入れても試合に出ていないから彼らは練習できてないんですよ。
Jリーグの選手を選ばないと!」と言っていた。

でも、海外で外国人に慣れている選手でないとダメだとサッケローニ氏は思ったから海外組の経験豊富な選手を選んだんだよね。
とにかく、ここぞというところでボールをゴールに入れることができなんだから、
勝てるわけないわ。
メンタルが弱いというのも、分かるわ。わたしでも、途中ででかい選手が入って来て、みんながわあっと騒いで、敵の選手が急に活気ついてきたら、ビビるわ~。

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W杯 日本代表の攻撃はなぜ機能しなかったのか――ザッケローニに師事した現役イタリア人監督が検証
SOCCER DIGEST Web 6月27日(金)18時9分配信

単独で何とかしようという姿勢が強いように見えた本田。独力での局面打開を要求されたミランでの経験がそうさせたのか。 (C) SOCCER DIGEST
ミランでの経験がマイナス方向に働いたか。
最後のコロンビア戦は、1-4とスコア的には完敗だったものの、内容的には最もポジティブな試合だった。グループCのなかで最も強い相手に対して、90分を通してほぼ常に主導権を握って戦い、少なくない決定機を作り出した。これまで私が見てきた日本の戦いぶりに最も近かったのはこの試合だった。
【日本代表PHOTO|大会総括記者会見】
その決定機を決め切れなかったことが、結果的にこれだけ点差が開いた主因だったと言える。この試合に限らず、作り出した決定機をゴールに、さらに言えば枠内への危険なシュートでフィニッシュできなかったことが、ギリシャ戦でも同様に日本の立場を苦しいものにした。
その大きな原因と思われるのは、本田圭佑、香川真司、岡崎慎司という、ヨーロッパで実績を残してきた攻撃のキープレーヤー3人が、いずれも不十分なコンディションで大会に臨まなければならなかった点だ。結果的に3人とも、彼ら本来のクオリティーからすれば不十分なパフォーマンスしか見せられなかった。
本田と香川にとっては、シーズンそのものが困難に満ちたネガティブなものだった。
本田は1月に移籍したミランで、本来のポジションではない4-2-3-1の右ウイングでのプレーを強いられ、しかも周囲のサポートがないなか、独力で状況を打開してチャンスを作るよう要求された。
1対1の単独突破ではなく、周囲とのコンビネーションによる局面打開を持ち味とする本田にとって、これは酷な、というよりも筋違いの要求だ。そこで結果が出せずマスコミやサポーターからの批判に晒されたことも含めて、本田がメンタル的に理想的とは言えない状況でワールドカップを迎えたのは容易に想像がつく。
ピッチ上でのプレーも、周囲を積極的に使おうとするよりも、独力で局面を打開しようとする姿勢が以前より強いように見えた。このあたりはミランでの経験が日本代表にとってマイナス方向に働いた部分かもしれない。その一方で、3試合で10回近くあった直接フリーキックのチャンスをまったく活かせなかったのは意外だった。
とはいえ、1ゴール・1アシストを含め、日本が作り出したチャンスの多くに絡んでおり、先頭に立ってチームを引っ張ろうという責任感あふれる姿勢――時には過剰な部分もあったが――も含めて、攻撃陣のなかでは最も貢献度が高かった。
香川は自信が損なわれ、岡崎はフィジカル的な消耗が。
香川はシーズンを通してマンチェスター・ユナイテッドでマージナルな立場に置かれ、出場機会すら満足に得られなかった。内面的には大きな葛藤の中で過ごした1年だったはずだ。持てる能力を発揮して思い切り良くプレーするためには不可欠な自信、自尊心が少なからず損なわれていることは、今大会のパフォーマンスからも明らかだった。
ワールドカップはそれを取り戻す絶好の機会になると期待していたのだが、残念ながらそうはならなかった。
「コンディション」と言うと、私たちはフィジカル的なそれを想定しがちだ。だが、それを司るメンタルのコンディションもパフォーマンスには大きな影響を及ぼす。本田と香川、とりわけ香川については、技術や戦術的な要因よりも、メンタルな要因が低調なパフォーマンスの原因となっていたように思う。
一方岡崎は、フィジカル的にかなり消耗しているように見えた。オフ・ザ・ボールでスペースをアタックする頻度、守備の局面での帰陣やカバーリングなど、運動量もプレーのインテンシティーも、以前に見た時と比べれば明らかに落ちていた。本来のパフォーマンスからの落差という点では、岡崎も香川と同じくらい大きかったと思う。
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積極的にゴールに向かった大久保だが、チャンスを決めきれず。周囲との息もいまひとつ合っていなかった。 (C) SOCCER DIGEST
コンビネーションからシュートを狙う場面がほとんどなかった大久保。
これまで日本の攻撃を実質的に担ってきた2列目の3人がそれぞれ低調だったことに加えて、もうひとつ指摘せざるを得ないのは、攻撃をフィニッシュする高い得点力を備えたセンターフォワードの不在だ。
限られたシュートチャンスをゴールに結びつけられるコートジボワールのウィルフリード・ボニやコロンビアのジャクソン・マルティネスのようなFWがもしいれば、日本の攻撃力は現在のそれとはまったく違う水準にあっただろう。
今大会で起用されたなかでは大久保嘉人が最もゴールに向かう意識が高かったが、独力でフィニッシュを狙おうとする傾向が強く、本田や香川とのコンビネーションからシュートを狙う場面はほとんどなかった。
そしてそれ以上に、決定的なチャンスを得たにもかかわらず、それをゴールに結びつけることができなかった。ワールドカップのようにシビアな勝負では、それを決められるかどうかが絶対的な差になる。
日本では、どうしてもっとフィジカル的に頑強なタイプのセンターフォワードを招集しなかったのか、という声も出ているようだが、アルベルト・ザッケローニ監督が招集しなかったとすれば、それはワールドカップの舞台で通用するだけの絶対的なクオリティーを備えていないと判断したからだろう。
率直に言わせていただくと、Jリーグの得点王が大久保だったとすれば、そしてこれまで代表に招集された唯一と言っていい大型センターフォワードがハーフナー・マイクだったとすれば、国内でプレーしている他のFWの絶対的なクオリティーは推測がつく。
大迫勇也、柿谷曜一朗という若手2人が、ピッチ上で存在感を発揮できずに終わった事実を見てもそうだ。ワールドカップという極限的なプレッシャーに晒される環境で持てる力を発揮するためには、技術・戦術的なクオリティー以上にパーソナリティー、すなわちメンタル的なそれが必要だ。
彼らはその点でまだ準備ができていなかったように思う。ザッケローニ監督が、清武弘嗣、齋藤学、柿谷といった若手に頼らず香川や岡崎に命運を託したのも、同じ理由からだと思う。
改めて整理すると、日本の攻撃陣の不調は、香川、本田、岡崎の誰ひとりとして良好なコンディションで大会に臨めなかったこと、そして彼らを除けば国際舞台で通用するクオリティーを備えたアタッカーが(少なくとも現時点で)いなかったこと、この2点が理由だということになる。
分析:ロベルト・ロッシ
構成:片野道郎
【ロベルト・ロッシ】
1962年3月16日生まれのイタリア人監督。現役時代はMFで、元イタリア代表監督のアリーゴ・サッキや前日本代表監督のアルベルト・ザッケローニに師事。99年に引退し、01-08年はインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)。その後は下部リーグで監督を務め、現在はLP2(4部)のフォルリを率いる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140627-00010005-sdigestw-socc&p=1