LINEはいじめられている子にとっては逃げ場のない、窓もない閉じ込められた部屋になるのです。
♔はるかぜちゃん ♔
2014/06/17 21:21
https://note.mu/harukazechan/n/n5c933e7f9901
完全犯罪
LINEはたのしい!
楽だし早いし楽しい!!
LINEができてから友だちと話すのがたのしくて、調子のってグループ入りすぎて未読3000件とかたまってよく友だちにゴルァー!されてるけど、それでもたのしいwww
メールなんて、LINEが使えないガラケーの人と話す時か
大きいデータをパソコンでやりとりする時以外、使うことなくなっちゃったよね。
友だちや家族や事務所とだって、たいていの連絡はLINEで済ませちゃう。
特に初対面の人とは、最初にLINEを交換するだけで
その日のうちに距離がぐっと近づくし、すぐに仲良くなることができるのが(・∀・)イイ!
ふつうならまだ出会ったばかりで、住所や名前、個人情報を交換するにはまだ早いかな?って思うくらいの相手でも、LINEのIDなら気軽に教えあえるところが、とっても(・∀・)イイ!
☆
だんだん、会話のひとつひとつのフレーズが、短くなっているのかも
手紙からメールへ、メールからLINEへーーーーーーー
便利なツールができて
手間をかけて文章を組み立てることなく簡単に、いつでも相手に言葉が届くようになった。
その事自体は「仲良いもの同士」「良好な関係を築こうとする人たち」のあいだではとても便利だし、歓迎できること。
☆
けれどそれは、あくまで両方に
「相手と近づきたい」「良い関係を築きたい」「仲良くなりたい」という気持ちがある場合だけのもの。
「相手を傷つけたい」そう思った瞬間に、このLINEというツールは
気軽に・いつでも使える、残酷な凶器に変わる。
気軽に・いつでも・文章を組み立てることなく、なにげなく放つ言葉も考えなく簡単に送信できてしまうし
会話感覚で「カジュアルに」相手を傷つけることができるから書いた方の罪の意識も、とことん薄い。
なのに結果「文字として残る」「何度でも読み返せてしまう」から、書かれた方の受け止め方は、なんとなく聞こえてきた陰口よりもずしり。と重く、心にのしかかる。
送り合うものが悪意である時
とことん「送り手」と「受け手」の間に、ギャップが起こる。
それが「LINE」というツールの便利さの裏に潜む、魔物だとおもう。
☆
LINEいじめ が流行っている。
ぼくは経験者じゃないけれど、同年代のLINEに関するニュースは毎日のように
目に飛び込んでくる。
もっとも LINEいじめ なんて呼んでいるのはマスコミだけで
被害者も、LINEでどれだけ傷つけられていても、その手段が「たかがLINE」と言われてしまうものだけに
「直接言われたり、なにかされているわけじゃないから」などとじぶんを追い詰めて
いじめにあっている、と告白する事もないし
加害者たちはLINEで書いた言葉が「いじめ」だなんて、露ほどもおもってないんだけれど。
☆
むかしの教室のいじめのように、直接暴力をふるったり、ものを隠したり、仲間はずれにしたりしないで
学校やおとなの前では、仲良しを装っているから
その閉ざされたLINEのグループの中だけで、音も気配もなく行われるLINEいじめには
ふつうのいじめに必ずいる「第3者」「目撃者」が、どこにも存在しない。
いじめ だという証拠が、一切漏れない。見当たらない。
ただでさえ、いじめなんていうものの辛さは、傷ついている「本人」にしか分からないというのに
あれだけ大勢の人間がいる学校の中で行われているいじめだって、学校の外に伝えるには、とてつもない努力が必要だというのに。
そこに外部の第3者が存在しなければ・・・
被害者以外が「全員加害者」の閉じたグループの中から出てこなければ・・・
その痛みは声は永遠に、外に漏れることはないのだろう。
☆
twitterでもあきれるくらい誹謗中傷が飛び交っているけど
あれだけの人の目にそれらは見られているけど
一向におさまることも止むこともないし
注意をする人もほとんどいない、です。
それでも。それでもまだ、大勢の人に見られているということは、救いになる。
まだ「いつか、誰かが助けてくれるかも知れない」という、最後の救いみたいなものは確かに、ぼくも持つことができている。
だから、何を言われても
「見てくれている人がいる」「見てくれている人は、もの言わずとも分かってくれている」と思うことで、耐えていける。
でももしこれが、LINEの閉じたグループだったら・・・?
☆
LINEの会話は、そのグループ外からは見えない。
グループに誰かを招待するには、メンバー全員の了承がいる。
中には証拠が残らないように、定期的に「トーク履歴消し」を指示するグループもある。
また最近は、LINE外し、という新しいいじめ方もできた。
ひとつのグループを作ってそこにいじめ対象を招待し、もうひとつ裏で、その子を外したグループを作り
友だちぶって会話し、その子だけに伝わらない話題で盛り上がって、その子がおろおろするのを楽しんだり
その子を観察しては、裏グループで反応を笑い合う。
これは立派ないじめなんだけど、被害者本人にもなにがどうなっているか分からないし
もし親に見られそうなど、ヤバくなれば、その裏グループごと消せばいいだけ・・・。
☆
いじめが暴力や傷害や暴言で、第3者の目に見える場所で行われ
いじめられているということをいくらでも証明することができた時代は終わり
いま いじめは「完 全 犯 罪」が可能になりました。
それも、ひとりひとりが、もし見つかっても、LINEをはずした「だけ」などと
法律的に罪を問えないような「ひとりあたり最小限の負担」で行えるような、巧妙なやりくちで。
☆
もしも被害者本人に被害や苦しみを訴えられても、そんなつもりはなかったと、いつでも言える。
トーク履歴などの証拠もなく、学校でも普通に仲良くしている。
下手すると、すべてが被害者の「気のせい」「被害妄想」と、片付けられてしまう。
そのことは、もちろん被害者だって、いやというほど知っている。
だから、死ぬまで、誰にも言えないし
死んでも、証拠はあがらないし
証拠が出ても、重い罪にも問えないーーーーーーーーーー
☆
LINEは、なりすましや自作自演など、ひとり数個のアカウントの使い分けを防ぐために
ひとり1端末からしかアクセスできないような仕様になっていて
基本的に本人以外が、別の端末から監視・管理することもできません。
(携帯情報を入れた本人PC除く)
ほかの携帯からログインしてしまうと、もとの携帯からアクセスできなくなる仕組み・・・
本人のプライバシーが守られるという安全面やセキュリティは
裏を返せば
いじめられている子にとっては
逃げ場のない、窓もない
閉じ込められた部屋になるのです。
☆
あれだけの人目に晒されているtwitterでさえ、匿名だというだけで
毎日のように、死ね、殺したい、って言葉が飛び交っている。
ましてや、そこが誰からも見えない場所であるとしたら?
悪意は「人目がない」「誰も見ていない」と思うと、どこまでもエスカレートするもの。
LINEいじめは、現実のいじめとは異なり
完全犯罪×密室殺人になる可能性が高い
おそろしいもの、だということを、知ってもらいたいなと思います。
☆
何かが起こったときには、警察や捜査機関とかだけに、履歴が復旧できるようにしたり
LINEでいじめられている?と感じたら、「ヘルプメンバー」みたいに、他のメンバーからは見えないように
親や先生や、調査機関とか、だれか助けてくれそうな人を
シークレットメンバーにできるとか
何かできることはないか、考えていきましょう。
LINEいじめは友だち同士のトラブルとか、そんなのんきな事を言っているあいだにも
何人もの子が密室で苦しんでいる。
☆
たとえ通気孔でもいい。
風が吹いていれば、その風にのって届く声も
あるとおもうんです。
最低限のプライバシーは必要だけれど、その密室に、せめて小さな非常口があれば・・・
♔はるかぜちゃん ♔
声優志望の13歳 中学二年生 春名風花です。春キャベツの中からうまれました。本当は47人います。右眼からゆでたまごが出る邪玉真眼の使い手。
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