進む中国の“実効支配” 西沙諸島に学校建設も | 日本のお姉さん

進む中国の“実効支配” 西沙諸島に学校建設も

進む中国の“実効支配” 西沙諸島に学校建設も
中国・海南省三沙市政府がこのほど、中国が実効支配し、ベトナムと領有権を争っている西沙諸島にて小学校の建設を始めたことを発表した。
学校設置による実効支配強化は、西沙諸島近海での中国の石油試掘と併せて、ベトナムとの溝を更に深めることとなった。
南シナ海領有権の問題においては、ベトナム船と中国船の衝突を初めとして、両国間の緊張が高まっている中で、5月末には東南アジア諸国連合の会議が開催され、各国が団結して問題の対処にあたっていく必要性が再確認された。
今回の中越間の問題は日本にとっても、2010年の尖閣問題を思い起こさせる内容であり、南シナ海の領有権における日本の姿勢にも注目が集まっている。
5月末に開催されたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)の基調講演で日本の安倍総理も、中国のこのような海洋進出は不当であると国際社会にアピールし、批判の姿勢を強めるなどの動きが見られている。
国会でも、6月11日に開催された外務委員会で「中国による西沙諸島をめぐる事態に対し自制を求める決議」が可決された。結の党・青柳陽一郎衆議院議員は「南シナ海の平和と安定は、海洋国家である我が国のみならず、国際社会全体の関心事項であり、(中略)ASEAN諸国をはじめとする各国との連携を強化するとともに、関係国に対し、緊張を高める一方的な行動を厳に慎み、関連国際法を順守して自制的に行動することを強く求めていく」と決議文を朗読。中国の力による現状変更に対する姿勢を強めていく動きが見られる。
いずれにせよ、中国が西沙諸島において強めている実効支配は、日本にとっても無視できないことであることには間違いない。今後の動きに注目が集まっている。
http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/140624/wor14062408000016-n1.html