中国側が、李氏とエリザベス女王との会見を強要した
「傲慢な態度」英各紙はバッサリ 中国首相の訪欧終了
産経新聞 6月23日(月)21時31分配信
【北京=川越一、ロンドン=内藤泰朗】中国の李克強首相が22日、6日間の欧州歴訪を終えて帰国した。中国外務省は、英国とギリシャを回った李氏の歴訪について「輝かしい成果だ」と自賛。しかし欧州では、中国の大型経済協力を歓迎する声がある一方、中国の人権問題に触れなかった英国政府に批判が集まるなど、複雑な反応を見せた。
李氏は21日まで3日間滞在したギリシャで、サマラス首相と貿易や海運、空港・港湾インフラ整備など総額65億ドル(約6600億円)に及ぶ経済協力強化の関連文書に調印した。
財政再建中の同国では、「特筆すべき重要なイベントだ」(地元紙カティメリニ=電子版)など歓迎する報道が目立った。ロイター通信は20日、中国がギリシャの港湾整備に力を入れていることなどについて、「ギリシャは、中国の『欧州の入り口』になろうとしている」と伝えた。
一方、英国のキャメロン首相は今回、李氏の滞在中、液化天然ガス(LNG)の対中輸出など総額140億ポンド(約2兆4000億円)超の契約にこぎ着けた。
しかし英各紙はキャメロン氏のこうした功績ではなく、同氏が李氏との会談などで中国の人権問題を取り上げなかったとされる点を問題視した。ガーディアン紙は、キャメロン氏が共同記者会見で、今年、発生から25年を迎えた天安門事件に触れなかったと指摘。李氏について、「新たな世界秩序に歓喜」し「新たな属国に気前よく金品を与える植民地の総督のようだ」と皮肉たっぷりに伝えた。
またフィナンシャル・タイムズ紙は、中国側が、李氏とエリザベス女王との会見を強要したことや、李氏の英国到着時に空港で用意された赤じゅうたんが3メートル短かったと文句を言っていたことを明らかにし、英国が中国側の「傲慢な態度」に耐えていると伝えた。
これに対し中国は、劉暁明・駐英大使が23日、李氏の訪英が「中国外交の新たな風格を示した」と絶賛。国営新華社通信は「ギリシャで中国ブームが起きている」と伝え、「訪問は大成功だった」と強調した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140623-00000578-san-cn&pos=1
赤じゅうたんに注文を付けるのは、劣等感の裏返しだよ。