不妊の原因は女性側だけにあるのではなく、男性側にあるケースが約半数
精子の寿命を縮める要因はコレ! 男性不妊を避けるための4つの妊娠カラダケアとは?
2014年06月04日 08時00分 提供:マイナビウーマン
不妊の原因は女性側だけにあるのではなく、男性側にあるケースが約半数であることが、最近知られてきました。
妊娠できるかどうかというと、女性のほうが積極的に自分のカラダを疑うケースは多いもの。でも、男性側が積極的に自分の不妊を心配することはあまりありません。将来の妊娠を考えた場合、たとえ未婚の男性であっても、自分のカラダをどのようにケアしていけばいいのでしょう。婦人科の船曳美也子医師に聞きました。
―男性不妊の原因は?
不妊の原因の約半分は男性が原因とされます。男性不妊のメカニズムは3つです。
1 造精機能(精巣で精子を造る)
2 輸送機能(精子が精管を通る)
3 勃起・射精機能(精子が排出される)
このどこかが障害されると男性不妊になります。
―不妊症を避けるのに男性がすべきカラダケアは?
◆その1「もしあなたが喫煙者なら、ぜひ禁煙してください!」
タバコは、造精子機能を障害します。喫煙する人の精子はしない人に比べて、数も運動性も15%ほど低下するうえ、奇形精子の数を殖やすこともわかっています。
もっと言えば、女性も副流煙で影響を受けます。間接喫煙によっても卵子をつくる能力が損なわれますし、妊娠しても流産する率が高くなります。自分で禁煙が難しいのであれば、禁煙外来を受診されるのもひとつの方法です。
◆その2「ストレスは精子の寿命を縮める」
ストレスも造精機能、勃起・射精機能に影響します。精神的ストレスは、細胞内の細胞寿命のタイマー「テロメア」の時間を縮め、細胞死させます。生体内の細胞でテロメアの発現があるのは、活動している生殖細胞、つまり精子です。精子にダメージを与えるため、大きなストレスはためないようにしましょう。
◆その3「肥満がEDを引き起こす」
肥満も、造精機能、勃起・射精機能に影響します。近年、脂肪細胞がいろいろな種類のホルモンを分泌していることが知られています。特に腸のまわりにある内臓脂肪(おへその辺り)が殖えると、カラダによいホルモンの分泌が減り、血管に炎症をおこす悪いホルモンの分泌が増えます。それらは、動脈硬化や高脂血症、糖尿病の原因になるのですが、男性ホルモンも減少させてしまいます。EDの原因にもなることもありますし、精子の数も減少します。
BMI(※)がなるべく25までに、少なくとも30未満になるようにしてください。
※ BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
◆その4「自覚症状のない性病を、放置するなかれ」
輸送機能を障害する原因になるのは、性行為感染症です。特に多いのがクラミジア感染症。感染後数日~2週間で、下腹痛や排尿時痛、膿尿になります。ただ、困ったことに男性の50%、女性の80%が無症状です。なので、自覚症状のないまま性交渉で感染してしまいます。予防手段はコンドームが有効です。また、なんらかの症状があれば放置せず泌尿器科を受診してください。
(聞き手:小池直穂)
http://news.ameba.jp/20140604-86/
男性不妊をまねく習慣!? 男性が注意したいのは「育毛剤」「股間の高温」「自転車」
2014年06月04日 08時00分
提供:マイナビウーマン
最近、男性不妊が不妊原因の約半数を占めることが知られてきました。では、男性不妊をまねく習慣があるのでしょうか? 婦人科の船曳美也子医師に聞きました。
―生活習慣の観点で、男性不妊をまねく要因とは?
◆その1「育毛剤の処方は慎重に」
男性型脱毛症薬、いわゆる育毛剤として病院で処方される薬にプロペシア、アボルブがあります。男性ホルモンを抑えることで薄毛を改善するのですが、その結果、性欲が減退する、EDになる、精液量が減少する、精子数が減るという副作用がおきてきます。
これまで育毛剤の使用を中止すれば精子数も回復するので、子どもをつくるつもりになったら3カ月前から使用を中止すればよいと考えられていました。しかし、最近、中止してもその後数年にわたり副作用が継続する状態も報告されていますので、注意が必要です。
◆その2「股間の高温に注意」
精巣はわざわざ体外にありますが、これは体内より2~3度低く保つためです。つまり、造精機能は高温に弱いのです。
停留睾丸や精巣静脈瘤といった病気で精子が少なくなるのもこのためです。ただ、慢性的に高温になる環境はそうそうありませんし、一時的に減少しても新たに精子はつくられます。とはいえ、妊娠のチャンスを少しでも増やすためには、
・長時間頻回にサウナには入らない
・下着は少しでも風通しよくするようにブリーフでなくトランクスをはく
・風邪などの場合は解熱剤を使用する
などといったことは心がけたほうがよいかもしれませんね。
◆その3「自転車 EDに注意」
スポーツタイプの自転車に1日2時間ほど乗っている方や、スポーツタイプの自転車を通勤に使用している方は、前立腺炎やEDになる可能性があります。スポーツタイプのサドルは硬く細いため、圧が集中してしまい。膀胱の下にある前立腺がサドルで圧迫されて、慢性の前立腺炎になります。また、骨盤底筋を損傷するために勃起に必要な血流を確保しにくくなることも原因になります。スポーツタイプの自転車に長時間のる場合は、サドルを替える、サドルカバーをつけるなどして圧迫を減らす工夫をしてください。
(聞き手:小池直穂)
http://news.ameba.jp/20140604-85/