在日中国人の動向をつねに大使館の或る部門が把握し携帯電話の番号もちゃんと統括しているからこそ出来
宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成26(2014)年5月26日(月曜日)参
通巻第4248号
けっきょくベトナムから逃げ帰った中国人は七千人
チャーター機は三機、大型旅客船やフェリーなど五隻の艦船でエクソダス作戦
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五月半ばに突発的におきたベトナムの反中国暴動は、大量の中国人を脱出させる結末となったが、合計7000名が駐越中国大使館のアレンジで取った行動であることが判明した。
大使館が指導する組織動員は、北京五輪前の聖火リレー長野で、動員された中国人の狼藉をみた。あの日、長野は五星紅旗で覆い尽くされ、反対にでかけていった日本人と衝突を繰り返した。中国人の暴力は不問に付された。
また東日本大震災のとき、およそ18万人の中国人が逃げ帰った様を、われわれわれは目撃した。大使館のアレンジで、一斉に逃亡するということは日頃から、そういうマニュアルが存在していることを意味する。むしろ不気味である。
在日中国人の動向をつねに大使館の或る部門が把握し、携帯電話の番号もちゃんと統括しているからこそ出来る「芸当」だからである。
カダフィ政権崩壊後のリビアから合計36000名の中国人が世紀の大脱走を演じたように。
日本は、率直に言ってこのポイントを重視する必要がある。
なぜならイラン・イラク戦争のおり、テヘラン空港に取り残された在留邦人に、日本政府は何をしたか? 見かねてトルコ航空機が助けにきてくれたではないか。
湾岸戦争前夜、バグダットに取り残された在留邦人に日本航空は救援機を飛ばすことを拒否した。けっきょく誰が助けてくれたのか。台湾のエバ・エアーだったではないか。中国でおきた反日暴動でも、在留邦人はばらばらに帰国した。
さてベトナムからのエクソダス作戦はどのように展開されたか?
駐越中国大使館は5月16日に特別チームを編成した。
5月17日にはやくもチャーター機が二機、ハノイへ飛んだ。三千人は、この日までに陸路あるいは独自のフライト予約でベトナムから逃げ出したが、チャーター機二機は四川省成都へ飛んでおもに負傷者、重傷者を運んだ。重軽傷は307名で中国南方航空が飛来した。
五月19日までには海南島海口港を出港した大型客船、フェリーは5月20日に合計3553人を収容した。「五指山号」「銅鼓号」「紫刑号」「白石号」の四隻は大型客船で、ベトナム永安港から海口港へと運んだ。
海南省海口市では120の緊急病院が受け入れ準備をしていたという。
◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆
アヘンを吸い、懸賞金の多寡でどちらにも転んだシナの軍閥は「山賊」
この軍隊の改造なくしてシナの近代国家はあり得なかったのだ
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田中秀雄『日本はいかにして中国との戦争に引きずり込まれたか』(草思社)
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嘘を繰り返し、相手を泥沼に引きずり込み、自らは戦わずさらに謀略放送を繰り返し、最後に相手を後ろから襲うという卑劣な戦法。つまりシナがやったのは宣戦布告なき事変。日本はまんまと引きずり込まれ、徹底的に利用された。シナの軍閥は山賊だったのだ。
条約無視、反日扇動、巧妙な対外宣伝。
本書は浩瀚、労作、そして珍しい写真がならぶ。蒋介石の若き日の写真で評者(宮崎)も初めてみるセピア色、ぼろぼろになった写真が含まれている。
さて筆者は何から筆を起こしたか。
シナ事変に巻き込まれた日本が泥沼に陥ってゆく様はすでに多くが語り、多くが知る。だから本書はシナ通だった佐々木到一の目を通して、ひとつの通史」を有る断面から描く手法をとっている。
しかし佐々木到一って誰だ?
佐々木到一は知る人ぞ知るシナ通の軍人で、かつジャーナリストの才能をもって著作家でもあり、孫文、蒋介石の参謀格として舞台裏で大活躍した男である。最後は抑留され撫順収容所で死んだ。
中山服の考案者ともいわれ、「孫文の作戦参謀をやり、蒋介石には、軍隊を改造しない限り中国は近代国家にはなれないと直言した」、まれにみるシナ通の軍人である。
ならば、佐々木到一が活躍した北伐の開始(1922)から南京攻略線までをダイナミックに佐々木を通して描いてみようという野心作でもある。
佐々木が孫文に紹介されたのは山田純三?だったという。へぇー、と思った。意外な人物が登場するからだ。山田純三郎は、かの山田良政の弟といえばピント来る読者が多いだろう。山田良政は孫文が扇動した広州蜂起に、敗北がわかっていても、約束したのだからと義憤にかられて参戦し、戦死した。弘前藩士の末で、弘前へ行くと彼の記念碑がある。孫文が揮毫している。
佐々木到一は、この山田らに孫文を紹介され「この人は辛亥革命以来の国民党の老朋友だと」と言われ、以後、孫文の帷幄に自由に出入りした。
それにしてもシナ兵は大義のためには戦わないが、強奪、陵辱が得意である。大雨がふると民家に避難し、戦争をしない。そのうえ「銃器の種類が統一されておらず、四十三種もあると(孫文は)こぼした」。
孫文は「大元帥」を名乗ったが、真の任務は何か?
それは軍閥にカネを渡すため、軍事金を運ぶ役目だった。
なぜなら「将校らはアヘンを吸う。参謀長は食後、師団長室で立て続けに十服ばかり吸った。そして携帯ベッドのある蚊帳の中に入り込み、ムニャムニュ言いつつ寝てしまう。
戦線から帰ってくる大隊長、連隊長も必ず吸う。そして土間に痰を吐き散らす。兵隊たちには談話処と称するアヘン吸引所がある。兵卒の給与を巻き上げるシステムである。攻略線はいくら賞金を出すかという請負制だった。兵士が勝とうとするモチベーションの多寡は金額による。孫文お役目はそのカネを持参することである。佐々木は葦で編んだ靴下のような袋に、銀貨で百元が入っているのを見た。これを六、七十個は持参しなければ、戦争にならない。彼らは借り物の軍隊なのだ」(本書33-34p)。
そのような泥沼に日本は五族協和、大東亜共栄圏の理想を掲げて介入した。というよりペテン師らに言いように手繰られ、利用され尽くした。
近代史が専門の田中氏の新作は随所に力が籠もっている。
(読者の声1) 24日夜の桜チャンネルで「安倍政権日本外交」について宮崎さんも出席されたパネルディスカッションを最初から最後まで見ました。なかでも印象的だったのは、グローバリズムvsナショナリズムと世界的構造変化とリベラルなマスコミの間違った分析で、馬淵元ウクライナ大使の発言をうけて、宮崎さんが解説されていましたが、要するに世界の左翼マスコミが敵視するのはプーチン、その脈絡に繋がるのがインド、トルコそして安倍首相だと、宮崎さんの指摘。すこし飛躍があるようですが、この点をすこし、ご説明願えたらとおもいます。
(HI生、茨城)
(宮崎正弘のコメント)ウォールストリートに巣くうグローバリズム、国境をなくせばカネの流れが自由になり、自らの商売がもっと反映するという動機から主張しています。TPPは、この発想であり、為替の変動相場もそうですね。しかしアメリカにおいてすら、グローバリズムは一部の思想で南部へいけば保護貿易主義や敬虔なキリスト教徒が多く、かれらはオバマ政権を批判し、また共和党のティパーティは日本で言えば「維新の会」に似ています。フランスでもルペンの国民戦線が第一党になりました。
要は欧米のマスコミ主流が左翼リベラルに乗っ取られており、かれらが敵対する思想がナショナリズムですから、プーチンは悪魔、ヒンズー至上主義のモディ(インド新首相)は危険人物。トルコのエルドガンは非民主的政治家などとレッテルを貼る。この一連の発想から安倍首相は右翼軍国主義的なナショナリストだから危険だという短絡的誤謬に陥っているわけですね。
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(読者の声2)侵略用語「人権」の廃語について考えてみました。外国人の日本侵入に当たって使われるパスワードが人権、平等、差別反対である。
これを云われると皆対応に困る。人権には国境概念がないからだ。しかし現実には国籍があり、パスポートがある。内外の区別は厳格だ。どういうことなのだろうか。
人権は一八世紀にルソーが唱えた主張であり、天賦人権というように、天が与える権利という。
しかし「天」など存在しないので非現実的な実体概念としては成立しないカルトの妄想だ。また地上の権利は全て義務と対になっている。義務のない権利は存在しない。
義務のない天賦人権論は人間の妄想に過ぎないのだ。しかしその人権用語が定義のないまま日本では独り歩きし、外国人の侵入に対する日本人の抵抗を封じ込める魔法の呪文としてつかわれている。
日本の防衛免疫を破壊する恐ろしい侵略用語だ。今小学校には朝鮮人教員が大量に入り込んでいる。法律で本来外国人は公務員には慣れないのに、教育委員会はグレーゾーンと称して公然と採用している。法律違反を批判しても人権や差別反対を持ち出すので反対者が負けてしまう。
しかし人権は存在せず、差別も同じ者に違う待遇をすることを意味するので、外国人には適用されない。たんなる区別だ。パスポートと同じだ。
今や担任が朝鮮人教員と分かると父母の中には恐れて転校させる人も出てきた。何故日本の国なのに敵性外国人に大切な子供を教育されなければならないのか。横田めぐみさんは朝鮮人に誘拐されたのだ。恐怖はないのか。これは朝鮮の実質日本の教育占領である。日本の小学校が生徒に日本悪者論を教え込む宣伝の場になっている。日本の子供の心に深い反日の傷を負わせて将来傷物にしてしまうのだ。日本の教育界は日本の子供を売っている。子供を守るために政府の早急の対応が必要だ。
良心的な教員が、教育現場で人権の定義を聞くと、危険思想だと批判されるという。魔女裁判と同じだ。弱みがあるのでアタマから批判を封じるのだ。人権はあらゆる場面で外国人の侵略や他人の不当支配に悪用されている。
そこでこれ以上の乱用を止めるため、人権という用語はカルト用語として、日本では廃語にすべきである。この代わりは国民権である。
本来国民の権利を守るべき法務省が、進んで外国人の侵略用語である「人権」を主張宣伝するのは矛盾しており、利敵行為である。直ちに止めるべきである。
なお国連は国民権を無視して内政干渉の用語としてカルト用語の人権を使うが実に無責任である。断固拒否であり、認めてはならない。
(東海子)
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